サッカー日誌 / 2009年02月01日


ビバ!サッカー2008年度表彰(上)


大分サポーター大移動に大賞!

★地方クラブがナビスコ・カップ優勝
 じゃじゃーん! と毎年、鳴り物入りでビバ!サッカーの表彰を発表しているのだが、今回は非常に遅れてしまった。忘れていたわけではないのだが、ただ一人の選考委員が後期高齢者になって、ちょっと忙しいと手が回らなくなってしまう。
 トロフィーも賞状もなく、セレモニーもないのだから、多少遅れたところで、誰かに迷惑をかけるわけではない。しかし、真にすぐれた業績を記録にとどめるという歴史的使命を持っているので、選考委員が元気な限り、やめるわけにはいかない。
 というわけで、タイミングはずれたが2008年度ビバ!サッカーの表彰を発表する。
 じゃじゃーん! 日本サッカー大賞は、ナビスコ・カップに優勝し、地域で育ったJクラブとして、はじめて全国タイトルをとった大分トリニータの、サポーターに決まりました。え! なぜチームでなく、サポーターなのかって?

★「サロン2002」シンポでの報告
 12月からずっと頭の中で選考していて「大賞」には大分トリニータ、あるいは女子サッカーが浮かんでいた。女子代表チームは北京オリンピックでベスト4に進出、男子のふがいなさに比べて健闘は目立ったが、メダルは取れなかった。しかし、その中核となった「ベレーザ」が2年連続2冠を達成したので、こっちのほうかな、とも考えていた。
 ただし、わがサッカー大賞は単にタイトルをとっただけでは表彰しない。優勝してすでにカップをもらっているのだから、その上に、さらに冠を重ねるようなことはしない。真に歴史に残すに値する業績を記録できるものでなければならない。
 思い悩んでいたところ、1月31日にスポーツ文化研究の集まりである「サロン2002」の公開シンポジウムがあった。そこで大分から来たパネリストの宮明透さんの報告を聞き「トリニータでいこう」と踏み切ったのである。

★サポーター1万人の大移動
 ナビスコ・カップ決勝の応援に上京したサポーターが、国立競技場のゴール裏スタンドからバックスタンドまであふれ出ている。その映像を、宮明さんがシンポジウムで見せた。その数1万数千人。壮観である。大分から上京するのに、もちろん飛行機だけでは運びきれない。新幹線も、船も、貸切バスも、自家用車も使ったという。
 サポーターの多くは、後期、ではない、前々期高齢者くらいの年齢である。また、それよりちょっと若い奥様方も多いそうだ。こういう層のサッカー・ファンが地方にあふれてきたのは新しい社会現象である。
 トリニータを生み、育ててきたクラブ関係者の苦労もある。地域との「絆」(きずな)を大切にすることを訴えながら、いいチーム創りをしたシャムスカ監督の見識もある。そういう努力の結実として、サポーター1万人の大移動に「大賞」を贈ることとする。

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