サッカー日誌 / 2007年09月29日


Fリーグは成功するか(上)


見るスポーツとしておもしろい
(9月23日~24日・Fリーグ開幕、東京代々木第一体育館)

◆競技スポーツとしての可能性
 Fリーグ開幕シリーズを見に行った。フットサル全国リーグ創設の試みが成功するかどうかに興味を持ったからである。
 スタートのようすを見た印象は「おもしろいが、不安もある」というところである。当事者たちの本音も、おそらく同じだろう。
 競技スポーツとしての可能性は十分にあると思った。「するスポーツ」として楽しいことは、すでに広く知られている。草の根レベルでは急速に普及しつつある。「競技スポーツ」として、さらに発展するにはレベルを上げる必要があり、そのためには、強いチーム同士の試合が必要だろう。また、競技として全国的に普及させるためには全国リーグが役に立つ。Fリーグが成功するかどうかというより、成功させる必要があると感じた。
 不安を感じたのは興行面である。開幕シリーズの運営ぶりを見る限り、プロとして維持していくための財政面の見通しは立っていないようだった。

◆緊迫の接戦も、大逆転のドラマも
 フットサルは「見るスポーツ」としても、なかなかおもしろい。
 発表では、入場者数は、初日は7,068人、2日目は6,157人だった。創設のお祝いシリーズだから、招待客がかなり多いようだったが、フットサルをはじめて見たらしい人たちも、チャンスのたびに歓声を上げて興奮していた。
 初日の第一試合は、優勝候補とされている名古屋オーシャンズが、前半なかばに先取点をあげながら、後半にデウソン神戸に追いつかれ、1対1で引き分けた。ゴールは少なかったが、緊迫したムードがスタンドにも伝わっていた。
 第二試合はシュライカー大阪の2点のリードに、東京のペスカドーラ町田が前半のうちに追いつき後半に大逆転劇を演じた。7対3のゴール量産の試合だった。得点のはいらない試合にスリルがあり、大量点の試合にドラマがある。その両方を見ることができた。

◆コートが小さいからスリルがある
 11人制のサッカーと違ってコートが小さい。それがサッカーとは別のおもしろさを作り出す。攻めはたちまちゴール前にくる。しかし、点はなかなか入らない。ゴールは小さいが守っている人間の大きさは同じだから、シュートがゴールキーパーの体に当たってはね返される。
 捨て身の攻め合いになると大量点になる。後半のなかばを過ぎると、リードされているほうは、ゴールキーパーを上げてパワープレーに出る。それで点が入り始めることもあるし、逆襲で点を取られることもある。
 コートが小さいからシュートの機会が多い。ゴールが小さいから得点はなかなか入らない。そこで、いろいろな攻め方やすばやいテクニックを、くふうしなければならない。そこに「見るスポーツ」としてのおもしろさがあるように思った。

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