精神論の否定

「諦める」「我慢する」と、「恨まれる事になっても」と続いてきましたが、これら「半分は理想」であり、現実は、そこまでキッチリ判断なんかできません。
結果的に「もっと早く決断していればなぁ」とか「断るべきではなかったかなぁ」という後悔もあります。
（事業継続に影響する程の後悔ではありませんが）

で、書きながら思い出したのが「精神論」
これを振りかざす経営者、けっこう多いのですよ。
「結果が出るまで、寝ないで働く覚悟が必要」
「悩み、苦しみ、血尿が出てもやり遂げる」
これ、某、有名経営者のセミナーで聞いた話です。
（もう20年近く前の話ですけど）

私、これを真っ向否定します。
「寝ないで働く」は否定しませんけど「結果が出るまで」は否定します。
あれ？　逆じゃないの？
いえいえ。「寝ないで」は、「今、効率が悪く、能力が低いから時間が掛かっているだけ」ですので、将来的に「ゆっくり寝る時間が取れる」と、「我慢」です。
が、「結果が出るまで」はオカシイ。
時間を掛ければ結果が出るなら、事業を失敗したのは、ゴロゴロ寝ていたからなのか？
そんな事はありません。
状況把握、計画、立案、そして行動が伴わなかっただけです。
同じように「悩み、苦しみ」は肯定しますけど「血尿が出るまで」はダメです。
健康を損なうのは「アナタは不向きですよ」というサインです。

気合、根性。
これを自分に課すのは大いに結構ですけど、これが経営の根本という考えはオカシイと思うのです。