ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




服部民俗資料館。埼玉県川越市幸町6。1989(平成元)年9月18日

一番街に面して、時の鐘入口交差点の間近にある商家だった建物。『カワゴエール>服部民族資料館、服部家住宅』によると、塗家造の建物で、正面から見ると二階は窓がなく、高さも低い。部屋ではなく倉庫として使われた「厨子二階(つしにかい)」というものだという。川越大火の直後、明治26年4月には棟上げした。棟上げ式の写真が残っていて時期が判明したのだろうか。江戸後期の形式を残した明治の商家として貴重である。
『カワゴエール』には「服部家は7代続いた商家で、元々は照降業(傘や履物の販売)や薬種業(薬の販売など)を営んでいました(屋号:山新)」とある。『 Tabi2ikitai.com>服部民俗資料館について』に「山新は山田屋新助(服部新助)の略」とあるから、商店は「山田屋」の商号で営業していたのだろうか?
服部民俗資料館の開館は1984(昭和59)年で、「蔵造りの町並み」など観光客誘致の取り組みが始まった初期の頃だ。服部氏はその先頭に立った一人なのだと思う。

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