ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





くらづくり本舗、杉田屋家具店
埼玉県川越市幸町2
上:1989(平成元)年9月18日
左:1984(昭和59)年5月4日

くらづくり本舗は埼玉県内に43店舗を展開する和菓子メーカーで、1887年(明治20年)2月に「なかじまや」として創業した(『ウィキペディア>くらづくり本舗』)。『有限会社くらづくり本舗』と改名したのは1979(昭和54)年9月で、近年のことだ。一番街に出店したの1982(昭和57)年6月。古い蔵造りの建物や看板、暖簾の「創業明治二十年」の文字を見ると、昔からここで商売している老舗のように感じられる。
東武>時代旅行>くらづくり本舗』によると、建物は「小林家住宅」として川越市の指定文化財になっている。「この地で呉服太物商を始めた後、初代佐平が明治16年(1883)に奥の文庫蔵を建て」というから創業は明治10年頃だろうか? 屋号はなんといったのだろうか? 文庫蔵は明治26年の大火で焼けてしまったのだろうか? 大火後の1895(明治28)年に2代目佐平によって店蔵と住居棟が建てられた。

くらづくり本舗の隣に「杉田屋家具店」が写っている。建物は二軒長屋で、3軒の店が使っていたようだ。2012年に取り壊され、その後正面は旧二軒長屋の形にして復元された。

追記(2020.02.07)
上に幾つか疑問を書き込んでおいたら、当の小林家の方から返事を頂いた。文庫蔵は大火では焼け残り、収蔵品も無事だったらしい。また、小林佐平商店の屋号は「山田屋」。
HP『小林家住宅』を運営されている。そこの「蔵だより」で、文庫蔵に収蔵されていたものを順次紹介している。明治期の染め型紙や、店主の趣味だったのか戦前の映画の資料など貴重なものが残っている。
店蔵の屋根の両端の「まつ毛」が注目されているが、これは建物のオーナーでも正体が判らず、調査中とのことだ。

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