ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





京華女子中学・高等学校
文京区白山5-13。1988(昭和63)年3月13日

京華学園は「京華女子中学・高等学校」、「京華中学・高等学校」、「京華商業高等学校」の3校があり、それらを統括するのが「学校法人京華学園」ということなのだろう。キャンパスは二つに分かれているが、いずれも白山通り沿いでごく近くにある。京華女子中学・高等学校は私立の中高一貫の女子校。
京華学園は1897(明治30)年に本郷龍岡町に「京華尋常中学校」として創立されて、一昨年に創立120周年を祝っている。1909(明治42)年に「京華高等女学校」を設立。このとき校舎は白山(当時は小石川原町)に建てた。昭和6年に校舎(木造2階建?)が火災で焼失。ということは関東大震災では倒壊しなかったわけだ。それを建て直したのが写真の校舎で、1933(昭和8)年1月に完成した。『関根要太郎研究室@はこだて>京華女子中学高等学校』によれば、「木田保造により再建された鉄骨鉄筋コンクリート製校舎」で、設計者も「木田保造率いる木田組」ではないかと推定している。
木田保造(1885-1940年)については、ぼくは初めて知ったが、やはり『関根要太郎研究室@はこだて>木田保造について』に解説されている。函館の東本願寺函館別院(1915年)を手掛け、当時まだ工法が確立していなかった鉄筋コンクリート造で完成させている。函館には木田が施工した建物が10余棟が現存し、建築界にはかなりの貢献をした人らしい。

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