ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




蓮沼家。台東区東上野5-1。1988(昭和63)年5月1日

同潤会の上野下アパートは有名な近代建築の物件だが、その向かいに噺家長屋があった。写真右の日本家屋に続いて、2軒長屋と4軒長屋とが一続きで並んでいる。写真左の4軒長屋が噺家長屋といわれた建物。2軒長屋が今も残っている。ブログ「都市徘徊blog>東上野・噺家長屋」でこの家並みの昔と今を比較できる。



噺家長屋。東上野5-1。1988(昭和63)年5月1日

写真左端が林家彦六(八代目林家正蔵、稲荷町の師匠)の家だった。『東京路上細見3』(酒井不二雄著、平凡社、1988年)によると、林家彦六は昭和57年に86歳で亡くなっているが、後半生の45年間をこの家に住んだという。「間口2間、戸を開けると1坪ほどの三和土(たたき)で、上がると2畳の間、そして隣が6畳間、その奥が6畳ほどの台所だ。台所は、もっと狭かったのを広げたと聞く。2階はたぶん6畳2間ぐらいだろう。」と記している。
撮影時はそんなこととは知らなかったらしく、彦六の家だったほうからの写真を撮っていない。

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