今日は久しぶりの快晴!
午後から、職場の後輩の結婚式に出席しました。
本当に素晴らしい結婚式だった・・・。
最近流行の「媒酌人をおかない披露宴」で、今日は主賓で招待されていましたので、スピーチはまさにトップバッターです。
アルコールのサポートを受けられない時間帯のスピーチなので、さすがの私もいささか緊張気味。
しかし、司会者から紹介されたあとは、「えいっままよ」と深呼吸をひとつしてスピーチを始めました。不思議なことに、新郎新婦の幸せそうな顔を見ていると、言葉が自然に出てきて、なんとか無事に終了。
こうなると、後はむしろ楽です。
ゆったりした気分で、美味しい食事にワインを堪能しながら、じっくり楽しませていただきました。
私が最も信頼する部下の結婚式ということもありますが、これほど嬉しい披露宴も初めて。
この日の感動を忘れずに、これから素敵な家庭を築いてくれたらと願うばかりです。
さて、披露宴の余韻に浸りながら、帰宅後聴いているのはもちろんこの曲です。
メンデルスゾーンの劇音楽『真夏の夜の夢』。
私のベストは、このクレンペラーのライブ盤。
まさに決定盤です。
クレンペラーは、1960年にスタジオ録音でフィルハーモニア管弦楽団とも録音していて、これも名演の誉れ高いものです。
この1969年のクレンペラーのライブ盤を聴くまでは、1960年のスタジオ録音盤が、クーベリック&バイエルン放送響の抜粋盤、プレヴィン&ウィーンフィル盤と並んで名演トリオだと考えていました。
しかし、このライブ盤は、それらの上を行く大変な名演!
クレンペラーのすべての録音の中でも、ベストを争う演奏だと信じています。
「序曲」は遅い。でも鈍い遅さではなく、深い森を思わせるような巨視的な雰囲気を感じさせる遅さです。
「妖精の歌」では、マティスとファスベンダーがまさに理想的な歌を聴かせてくれます。この曲がフンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」の一節だといわれたらそのまま信じてしまいそうなくらい。
でも時折表舞台に登場する弦楽器の表情の隈取りの濃さは、やはりクレンペラーならではのもの。ティンパニの合いの手も絶妙!
「夜想曲」では深いホルンの音がとにかく印象的。また、それに寄り添う弦楽器の呼吸と表情が、これまた何とも魅力的なんです。
しかし、このライブ盤の真骨頂は、やっぱり「結婚行進曲」。
とにかく音楽の奥行きが凄い。しかも現代建築の豪華な奥行き感ではなく、何気なく入り口のドアを開けて中を覘いてみると、意外なくらいの立派な家だった、まさにそんな感じなのです。
まったく力みがないのに、音楽は比類ないくらいの偉容を示しています。
本当に素晴らしい演奏です。
そしてこのライブ盤で驚かされるのが、終曲の前に置かれた「間奏曲」。
スタジオ盤にはなかったわずか1分強の短い曲ですが、結婚行進曲の残影をメインに、いままでの曲のテーマを名残惜しそうに振り返っていきます。
そして休みなしに終曲へ。
「終曲」もロマンティックな雰囲気を漂わせつつ、とにかく幻想的でスケールが大きい。
こんなに充実した音楽だったんですね。
ひょっとすると、当のメンデルゾーンですら想像していなかったレベルかもしれません。
また、このCDは録音が素晴らしいことも特筆されます。
輸入盤でしか手に入らないようですが、メンデルスゾーンの音楽が好きな人は絶対聴くべきディスクだと思います。
<曲目>
■メンデルスゾーン:劇音楽『真夏の夜の夢』
■メンデルスゾーン:演奏会用序曲『フィンガルの洞窟』
<演奏>
■エディト・マティス(S)
■ブリギッテ・ファスベンダー(Ms)
■バイエルン放送合唱団
■バイエルン放送交響楽団
■オットー・クレンペラー(指揮)
<録音>
■1969年5月23日
■ミュンヘン、ヘルクレスザールにおけるステレオ録音(ライヴ)
午後から、職場の後輩の結婚式に出席しました。
本当に素晴らしい結婚式だった・・・。
最近流行の「媒酌人をおかない披露宴」で、今日は主賓で招待されていましたので、スピーチはまさにトップバッターです。
アルコールのサポートを受けられない時間帯のスピーチなので、さすがの私もいささか緊張気味。
しかし、司会者から紹介されたあとは、「えいっままよ」と深呼吸をひとつしてスピーチを始めました。不思議なことに、新郎新婦の幸せそうな顔を見ていると、言葉が自然に出てきて、なんとか無事に終了。
こうなると、後はむしろ楽です。
ゆったりした気分で、美味しい食事にワインを堪能しながら、じっくり楽しませていただきました。
私が最も信頼する部下の結婚式ということもありますが、これほど嬉しい披露宴も初めて。
この日の感動を忘れずに、これから素敵な家庭を築いてくれたらと願うばかりです。
さて、披露宴の余韻に浸りながら、帰宅後聴いているのはもちろんこの曲です。
メンデルスゾーンの劇音楽『真夏の夜の夢』。
私のベストは、このクレンペラーのライブ盤。
まさに決定盤です。
クレンペラーは、1960年にスタジオ録音でフィルハーモニア管弦楽団とも録音していて、これも名演の誉れ高いものです。
この1969年のクレンペラーのライブ盤を聴くまでは、1960年のスタジオ録音盤が、クーベリック&バイエルン放送響の抜粋盤、プレヴィン&ウィーンフィル盤と並んで名演トリオだと考えていました。
しかし、このライブ盤は、それらの上を行く大変な名演!
クレンペラーのすべての録音の中でも、ベストを争う演奏だと信じています。
「序曲」は遅い。でも鈍い遅さではなく、深い森を思わせるような巨視的な雰囲気を感じさせる遅さです。
「妖精の歌」では、マティスとファスベンダーがまさに理想的な歌を聴かせてくれます。この曲がフンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」の一節だといわれたらそのまま信じてしまいそうなくらい。
でも時折表舞台に登場する弦楽器の表情の隈取りの濃さは、やはりクレンペラーならではのもの。ティンパニの合いの手も絶妙!
「夜想曲」では深いホルンの音がとにかく印象的。また、それに寄り添う弦楽器の呼吸と表情が、これまた何とも魅力的なんです。
しかし、このライブ盤の真骨頂は、やっぱり「結婚行進曲」。
とにかく音楽の奥行きが凄い。しかも現代建築の豪華な奥行き感ではなく、何気なく入り口のドアを開けて中を覘いてみると、意外なくらいの立派な家だった、まさにそんな感じなのです。
まったく力みがないのに、音楽は比類ないくらいの偉容を示しています。
本当に素晴らしい演奏です。
そしてこのライブ盤で驚かされるのが、終曲の前に置かれた「間奏曲」。
スタジオ盤にはなかったわずか1分強の短い曲ですが、結婚行進曲の残影をメインに、いままでの曲のテーマを名残惜しそうに振り返っていきます。
そして休みなしに終曲へ。
「終曲」もロマンティックな雰囲気を漂わせつつ、とにかく幻想的でスケールが大きい。
こんなに充実した音楽だったんですね。
ひょっとすると、当のメンデルゾーンですら想像していなかったレベルかもしれません。
また、このCDは録音が素晴らしいことも特筆されます。
輸入盤でしか手に入らないようですが、メンデルスゾーンの音楽が好きな人は絶対聴くべきディスクだと思います。
<曲目>
■メンデルスゾーン:劇音楽『真夏の夜の夢』
■メンデルスゾーン:演奏会用序曲『フィンガルの洞窟』
<演奏>
■エディト・マティス(S)
■ブリギッテ・ファスベンダー(Ms)
■バイエルン放送合唱団
■バイエルン放送交響楽団
■オットー・クレンペラー(指揮)
<録音>
■1969年5月23日
■ミュンヘン、ヘルクレスザールにおけるステレオ録音(ライヴ)
1969年のクレンペラー/バイエルン放送響のライブ録音は全て素晴らしく、この演奏も唯一無二の出来ですね。スタジオ録音を軽く凌ぎます。音の悪い海賊盤時代からのファンでした。この演奏を聴くととても幸せな気分になります。
また、マティスとファスベンダーが大変素晴らしいですね。
ところでTESTAMENTから復刻されたシューリヒト/BPOのエロイカですが、迫力が極端に減じてしまっていて全然駄目でした。TESTAMENTなので期待していたのですが残念です。海賊盤の方が圧倒的に迫力があります。
こちらこそご無沙汰しております。
dokuohさまも、この演奏気に入っておられましたか。
何だか、とても嬉しいなあ。
クレンプにしても、クナにしても、決して愛しむような表現が得意とは到底思えないのですが、やはり芸風の大きさなんでしょうね。
こんな演奏を聴かされると、ただただ脱帽です。
>1969年のクレンペラー/バイエルン放送響のライブ録音は全て素晴らしく・・・
まったく同感です。フィンガル序曲も素晴らしい名演ですものね。
>TESTAMENTから復刻されたシューリヒト/BPOのエロイカ・・・
そうでしたか。買おうか買うまいか、ずっと悩んでいました。
大変な名演奏なので、正式ルートで音もよいものを早くリリースしてほしいと思っていたのですが、残念ですね。
ということは、あの海賊盤を大切にしないといけないということですね。(笑)
貴重な情報ありがとうございました。
いつもありがとうございます。
>結婚行進曲だけは以前からクレンペラーの構築性がとても気に入ってました
本当にそうですね。圧倒的な演奏です。
ただ、このライブ盤は、スタジオ録音盤をさらに上回る演奏だと思います。もし機会があれば是非お聴きになってみてください。
>ハスキルとのモーツァルトの27番のコンチェルト
ハスキルとクレンプ、一見まったくあわないような気がしますが、絶対いける!という本能的な予感がします。
また、探してみますね。