名古屋、大阪、東京、広島と連続して開催された年金セミナーも終わり、ようやくほっと一息。
気がつくと、今年も残すところあと僅かです。
12月と言えば、今までも思いがけないサプライズがありました。
リヒテルの平均律(インスブルックライブ)を偶然店頭で入手したのがちょうど4年前、昨年はガブリリュクの天才ぶりを目の当たりにして大きなため息をつきました。
今年はというと、「これ、お客さまからいただいたんですが、良かったら使われます?」といって、今年総務部へ異動した女性がわざわざ持ってきてくれたのが、何と「タイガースカレンダー」。
おお、これは本当に嬉しいプレゼント!
サンキュウを連呼して、拝受したのは言うまでもありません。
そして、もうひとつ。
ダニエル・ハーディングが新日フィルを振る「クリスマス特別演奏会」と題したペアチケットが当たったのです。
滅多にこの手のプレゼントには応募しないのですが、たまたまネットで見つけて申し込んだところ、当選してしまいました。
何という幸運!
今をときめくハーディングが、新日フィルからどんな音楽を引き出してくれるか、今から楽しみです。
ところで話は変わりますが、16日のアルゲリッチたちのコンサートの記事を読み返してみて、一曲だけ感想を書き忘れていたことに気付きました。
それが、このベートーヴェンのピアノ四重奏曲ハ長調です。
当初、変ホ長調のピアノカルテットの予定だったのですが、急遽このハ長調の作品に変更になりました。
ベートーヴェンのピアノ四重奏曲ときいて、「ああ、あの曲ね」とイメージできる方は意外と少ないのではないでしょうか。
私もそんなひとりですが、なかなかどうして、素敵な曲です。
ベートーヴェン15歳のときの作品ですが、若々しさと屈託のない明るさが何とも心地よいのです。
アルゲリッチたちの演奏は、少年ベートーヴェンの音楽が持つ魅力を見事に描き切っていました。
とくにアルゲリッチのピアノの素晴らしさは、まさに「天馬空を行く」ような歯切れよさを持っていて、私は聴きながら、彼女が弾き振りしたハイドンのニ長調のコンチェルトを思い出していました。
ちなみに、同じキャスティングによる2005年のライブ録音も残されていますが、こちらも同じスタイルの名演だと思います。
それから、この「ルガーノフェスティバル2005」と題された3枚組のCDに収められた演奏は魅力的なものばかりで、いずれも私のお勧めです。
たとえば、ベートーヴェンのカルテットの次に収録されているモーツァルトのピアノソナタ第15番K.545。
この誰でも知っている有名なソナタをグリーグが4手のピアノようにアレンジしたものですが、ひょっとすると不真面目だと立腹される方もいらっしゃるでしょうか。
私は、モーツァルトのソナタの編曲譜というよりも、モーツァルトのK.545の名による即興曲ととらえるべきだと思います。
楽譜を離れてステージで即興で合わせるとしたら、「きっとこんな風に弾きたい」というイメージに仕上がっているから。
となると、肩の力を抜いて自由に、しかしアプローチは大真面目なスタイルというのが理想?
その意味でも、アルゲリッチとアンデルジェフスキの演奏は、やっぱり素晴らしい。
しかし、ここまで書きながら、もしグルダとアルゲリッチが弾いたらどうなるんだろうと考えてしまいました。
きっと、「音を楽しむ」という意味において、最上の喜びを与えてくれたことでしょう。
この師弟コンビの演奏、今となっては叶わぬ夢ですが、ぜひとも一度でいいから聴いてみたかった・・・。
<曲目と演奏>
(1枚目の内容)
■メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番
ニコラス・アンゲリッシュ(ピアノ)
ルノー・カプソン(ヴァイオリン)
ゴーティエ・カプソン(チェロ)
■ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲ハ長調 WoO.36-3
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ルノー・カプソン(ヴァイオリン)
リダ・チェン(ヴィオラ)
ゴーティエ・カプソン(チェロ)
■モーツァルト/グリーグ編:ピアノ・ソナタ第15番ハ長調 K.545
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ピョートル・アンデルジェフスキ(ピアノ)
気がつくと、今年も残すところあと僅かです。
12月と言えば、今までも思いがけないサプライズがありました。
リヒテルの平均律(インスブルックライブ)を偶然店頭で入手したのがちょうど4年前、昨年はガブリリュクの天才ぶりを目の当たりにして大きなため息をつきました。
今年はというと、「これ、お客さまからいただいたんですが、良かったら使われます?」といって、今年総務部へ異動した女性がわざわざ持ってきてくれたのが、何と「タイガースカレンダー」。
おお、これは本当に嬉しいプレゼント!
サンキュウを連呼して、拝受したのは言うまでもありません。
そして、もうひとつ。
ダニエル・ハーディングが新日フィルを振る「クリスマス特別演奏会」と題したペアチケットが当たったのです。
滅多にこの手のプレゼントには応募しないのですが、たまたまネットで見つけて申し込んだところ、当選してしまいました。
何という幸運!
今をときめくハーディングが、新日フィルからどんな音楽を引き出してくれるか、今から楽しみです。
ところで話は変わりますが、16日のアルゲリッチたちのコンサートの記事を読み返してみて、一曲だけ感想を書き忘れていたことに気付きました。
それが、このベートーヴェンのピアノ四重奏曲ハ長調です。
当初、変ホ長調のピアノカルテットの予定だったのですが、急遽このハ長調の作品に変更になりました。
ベートーヴェンのピアノ四重奏曲ときいて、「ああ、あの曲ね」とイメージできる方は意外と少ないのではないでしょうか。
私もそんなひとりですが、なかなかどうして、素敵な曲です。
ベートーヴェン15歳のときの作品ですが、若々しさと屈託のない明るさが何とも心地よいのです。
アルゲリッチたちの演奏は、少年ベートーヴェンの音楽が持つ魅力を見事に描き切っていました。
とくにアルゲリッチのピアノの素晴らしさは、まさに「天馬空を行く」ような歯切れよさを持っていて、私は聴きながら、彼女が弾き振りしたハイドンのニ長調のコンチェルトを思い出していました。
ちなみに、同じキャスティングによる2005年のライブ録音も残されていますが、こちらも同じスタイルの名演だと思います。
それから、この「ルガーノフェスティバル2005」と題された3枚組のCDに収められた演奏は魅力的なものばかりで、いずれも私のお勧めです。
たとえば、ベートーヴェンのカルテットの次に収録されているモーツァルトのピアノソナタ第15番K.545。
この誰でも知っている有名なソナタをグリーグが4手のピアノようにアレンジしたものですが、ひょっとすると不真面目だと立腹される方もいらっしゃるでしょうか。
私は、モーツァルトのソナタの編曲譜というよりも、モーツァルトのK.545の名による即興曲ととらえるべきだと思います。
楽譜を離れてステージで即興で合わせるとしたら、「きっとこんな風に弾きたい」というイメージに仕上がっているから。
となると、肩の力を抜いて自由に、しかしアプローチは大真面目なスタイルというのが理想?
その意味でも、アルゲリッチとアンデルジェフスキの演奏は、やっぱり素晴らしい。
しかし、ここまで書きながら、もしグルダとアルゲリッチが弾いたらどうなるんだろうと考えてしまいました。
きっと、「音を楽しむ」という意味において、最上の喜びを与えてくれたことでしょう。
この師弟コンビの演奏、今となっては叶わぬ夢ですが、ぜひとも一度でいいから聴いてみたかった・・・。
<曲目と演奏>
(1枚目の内容)
■メンデルスゾーン:ピアノ三重奏曲第2番
ニコラス・アンゲリッシュ(ピアノ)
ルノー・カプソン(ヴァイオリン)
ゴーティエ・カプソン(チェロ)
■ベートーヴェン:ピアノ四重奏曲ハ長調 WoO.36-3
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ルノー・カプソン(ヴァイオリン)
リダ・チェン(ヴィオラ)
ゴーティエ・カプソン(チェロ)
■モーツァルト/グリーグ編:ピアノ・ソナタ第15番ハ長調 K.545
マルタ・アルゲリッチ(ピアノ)
ピョートル・アンデルジェフスキ(ピアノ)
いつもありがとうございます。
このグリーグ編のモーツァルトのソナタを最初に聴いたときに、実は「崩している」というよりも「音の数が多くなりすぎている」と感じて、それがずっとこの編曲の印象にもなっていました。
ただ、今回アルゲリッチたちの演奏を聴いて、音の数が多いのではなくて、これはインスピレーションだと思い直しました。
その意味で、この演奏と出会えたことは幸いでした。
>グルダが同曲(オリジナル)を好き放題に装飾を加えた演奏をしていますが、モーツァルトの骨格はまったく揺るぐことはありません。
まったく同感です。
夢のような話として、グルダ&アルゲリッチのことを書きましたが、このグルダの素敵な演奏がやはりベースにありました。
話は変わりますが、いまcalafさまご推薦の青柳いずみこさんのエッセイを読んでいます。
目茶苦茶面白いですね。
いずれ感想記を書かせていただきます。
来年(いや今年)も、どうぞよろしくお願いいたします。