昨日は、午後から会社の後輩が出演するオーケストラの定期演奏会を聴きにいってへ、そのあと、今期初めての野球観戦に東京ドームへ行ってきました。
コンサートでは、私の後輩はチェロを弾いていたのですが、表情が真剣そのもの。(本番のステージですから当たり前ですよね・・・(笑))
普段仕事で見なれた顔とはまったく違った表情を見せてもらいました。
演奏も、一本筋の通った熱い演奏で感動させてくれました。
その後の東京ドームでは、祝日ということもあり超満員。
結果も私の贔屓のチームが快勝してくれて、最高のゲームでした。
まだ終戦とは言わしませんぞ。(何と往生際が悪い・・・)
とくに、大怪我・大手術を克服してがんばっている濱中選手がホームランを打ったシーンでは、彼の勝負強さを改めて感じるとともに、どん底の時代から、文字通り血の滲むような苦労をしてリハビリに取り組んできた彼の姿を想像すると、思わず目頭が熱くなりました。
やはり、球場で試合を見るのは最高ですね。
あの一体感というか、今起こっていることを全員で共有している感覚、もっというと一期一会の感覚はライブでしか味わうことができません。
このことは、音楽もまったく同様ではないでしょうか。
最近、私がつとめてコンサートやオペラに行く回数を増やしているのは、その一期一会の感覚を味わいためでもあります。
ときには信じられないようなミスもあるし、息をすることも憚られるような静寂の中で突然聴こえる聴衆の咳もあります。
一方で、終演後、言葉をかわすのももったいないような凄い名演に出会うこともあります。
これら全てがライブなんですね。
今日採りあげたディスクも、そんなライブコンサートを収録した1枚です。
<曲目>
モーツァルト作曲
■ピアノ協奏曲第17番ト長調 K.453
■ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
<演奏>
■マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ、指揮)
■ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
<録音>2005年5月 ウィーン、ムジークフェラインザール[ライヴ]
このカップリング、実にいいと思いませんか。
30曲近いモーツァルトのピアノ協奏曲の中でも、とりわけオペラ風の雰囲気を漂わせた2曲だと思います。
とくに17番なんかは、全てのフレーズがオペラに出てきそう・・・。
私の大好きな、アシュケナージが弾き振りしたフィルハーモニア管弦楽団とのディスクもこの組み合わせでした。
アシュケナージのピアノは必ずしも好きということではないのですが、このコンチェルトの演奏は素晴らしかった。
アシュケナージは、この演奏のとき、かなり細かめにオーケストラにイメージを指示したのではないでしょうか。オケの演奏スタイルが、アシュケナージのピアノにとてもよく似た印象を受けるからなんです。
今回のポリーニはどうでしょうか。
私はむしろポリーニがウィーンフィルにあわせているように感じます。
いや、ちょっと表現がよくないですね。
モーツァルトを知り尽くしたウィーンフィルを信頼してともに語り合っている、そんな印象です。
相変わらずポリーニのピアノは冴えています。
しかし、透明感はあっても冷たい感じはしません。
ウィーンフィルのメンバーたちと一緒に音楽を楽しんでいる姿が、目の前に浮かびます。
ウィーンフィルのサウンドが、いつも以上にしなやかで生気にとんでいることがその証しではないでしょうか。
第17番の第3楽章冒頭を聴くだけで、「あー、ウィーンフィルのモーツァルト」と感じさせてくれます。具体的にいうと、フレーズの終わりの表情が何ともいえずチャーミングなんです。何でもないようにみえて、絶対他のオーケストラでは聴けないあの表現。
そんな素敵なウィーンフィルに触発されてでしょうか、ポリーニのピアノもいつになく柔らかい。
ポリーニのものと思われるつぶやき・鼻唄が聴こえてくるのも、「あのポリーニが」と考えると、なんとなく微笑ましい気がしました。
はっきりいって、一見サプライズの少ない演奏ですから、つまらないとか、ひらめきに乏しいとか、ポリーニは衰えたというご意見もあるようです。
しかし、子供のように純真にモーツァルトと戯れているこの演奏、私はとても素敵だと思います。
また、ライブだからこそ、これだけ自然に語り合えているのではないでしょうか。
私の大切な1枚になりそうです。
コンサートでは、私の後輩はチェロを弾いていたのですが、表情が真剣そのもの。(本番のステージですから当たり前ですよね・・・(笑))
普段仕事で見なれた顔とはまったく違った表情を見せてもらいました。
演奏も、一本筋の通った熱い演奏で感動させてくれました。
その後の東京ドームでは、祝日ということもあり超満員。
結果も私の贔屓のチームが快勝してくれて、最高のゲームでした。
まだ終戦とは言わしませんぞ。(何と往生際が悪い・・・)
とくに、大怪我・大手術を克服してがんばっている濱中選手がホームランを打ったシーンでは、彼の勝負強さを改めて感じるとともに、どん底の時代から、文字通り血の滲むような苦労をしてリハビリに取り組んできた彼の姿を想像すると、思わず目頭が熱くなりました。
やはり、球場で試合を見るのは最高ですね。
あの一体感というか、今起こっていることを全員で共有している感覚、もっというと一期一会の感覚はライブでしか味わうことができません。
このことは、音楽もまったく同様ではないでしょうか。
最近、私がつとめてコンサートやオペラに行く回数を増やしているのは、その一期一会の感覚を味わいためでもあります。
ときには信じられないようなミスもあるし、息をすることも憚られるような静寂の中で突然聴こえる聴衆の咳もあります。
一方で、終演後、言葉をかわすのももったいないような凄い名演に出会うこともあります。
これら全てがライブなんですね。
今日採りあげたディスクも、そんなライブコンサートを収録した1枚です。
<曲目>
モーツァルト作曲
■ピアノ協奏曲第17番ト長調 K.453
■ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467
<演奏>
■マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ、指揮)
■ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
<録音>2005年5月 ウィーン、ムジークフェラインザール[ライヴ]
このカップリング、実にいいと思いませんか。
30曲近いモーツァルトのピアノ協奏曲の中でも、とりわけオペラ風の雰囲気を漂わせた2曲だと思います。
とくに17番なんかは、全てのフレーズがオペラに出てきそう・・・。
私の大好きな、アシュケナージが弾き振りしたフィルハーモニア管弦楽団とのディスクもこの組み合わせでした。
アシュケナージのピアノは必ずしも好きということではないのですが、このコンチェルトの演奏は素晴らしかった。
アシュケナージは、この演奏のとき、かなり細かめにオーケストラにイメージを指示したのではないでしょうか。オケの演奏スタイルが、アシュケナージのピアノにとてもよく似た印象を受けるからなんです。
今回のポリーニはどうでしょうか。
私はむしろポリーニがウィーンフィルにあわせているように感じます。
いや、ちょっと表現がよくないですね。
モーツァルトを知り尽くしたウィーンフィルを信頼してともに語り合っている、そんな印象です。
相変わらずポリーニのピアノは冴えています。
しかし、透明感はあっても冷たい感じはしません。
ウィーンフィルのメンバーたちと一緒に音楽を楽しんでいる姿が、目の前に浮かびます。
ウィーンフィルのサウンドが、いつも以上にしなやかで生気にとんでいることがその証しではないでしょうか。
第17番の第3楽章冒頭を聴くだけで、「あー、ウィーンフィルのモーツァルト」と感じさせてくれます。具体的にいうと、フレーズの終わりの表情が何ともいえずチャーミングなんです。何でもないようにみえて、絶対他のオーケストラでは聴けないあの表現。
そんな素敵なウィーンフィルに触発されてでしょうか、ポリーニのピアノもいつになく柔らかい。
ポリーニのものと思われるつぶやき・鼻唄が聴こえてくるのも、「あのポリーニが」と考えると、なんとなく微笑ましい気がしました。
はっきりいって、一見サプライズの少ない演奏ですから、つまらないとか、ひらめきに乏しいとか、ポリーニは衰えたというご意見もあるようです。
しかし、子供のように純真にモーツァルトと戯れているこの演奏、私はとても素敵だと思います。
また、ライブだからこそ、これだけ自然に語り合えているのではないでしょうか。
私の大切な1枚になりそうです。
ピアノ協奏曲は古いのを聴いています。
20年前くらいでしょうか。モーツァルト全集が小学館から出ました。CD190枚に全曲収められています。
協奏曲はアルフレッド・ブレンデル(p)
アカデミー・オブ・マーティン・イン・フィールズ
指揮:サー・ネヴィル・マリナー
17番、21番いいですね。
ポリーニとウィーンフィルのも聴いてみたいです。
今は「毎日モーツァルト」を楽しんでいます。
コメントどうもありがとうございます。
ご推薦いただいた、ブレンデル&マリナーの演奏、ほんとに素晴らしいと思います。
私も大好きです。
LP時代に、一大決心をして、彼らのピアノ協奏曲選集(10枚組くらいでしたでしょうか・・・)を買って、宝物のように聴いていました。
とくに12番~19番あたりの曲の魅力は、この選集で教えてもらったような気がします。
>20年前くらいでしょうか。モーツァルト全集が小学館から出ました。CD190枚に全曲収められています。
すっ、すごい・・・。
でも、考えたら、日に2枚聴かないと1年で終わらないということですよね。
モーツァルトは近くて、追いかけると遠いんだなあとあらためて感じました。
この演奏、実演を聴く幸運に恵まれました。今でこそ私のお気に入りとなった舞台席での鑑賞で(そのときはこの舞台席の存在を知らず、案内されてびっくりした記憶があります 笑)感想はまさにromaniさんの感想と同じ!弦の音色&ピアノの音色に酔いしれ、ウィーンに来て間もない私に、とても幸せなひとときを過ごさせてくれた演奏会だったと記憶しています。
CDを通じても伝わるってすごいですね!
まだ未聴ですがそのうち購入しようと思います。
いつもありがとうございます。
何と、Zauber-tonさまはこのコンサートを聴いてらっしゃたんですね。
ほんと、羨ましいなあ。
ポリーニも鋼鉄のようなタッチを封印して、ただただクリスタルのような美しい音色でモーツァルトを無心に奏でています。
ウィーンフィルの弦楽器や管楽器、とくにファゴットの合いの手があまりに見事なので、もう聴き惚れるばかり。
CDでもこれだけ魅力的なんですから、実演でも感銘は計り知れないですよね。
うん、やっぱりウィーンです。
また行きたくなってきました。(笑)
いつもありがとうございます。
ベームの指揮で弾いた23番と19番、これも賛否両論あるようですが、私は好きですよ。
ウィーンフィルとポリーニというのは、意外に相思相愛じゃないかなと思うんです。
ブラームスの2番を若き日のアバドと組んだ演奏、今でもよく聴きます。
何か翳りのようなもの、あるいは思い入れたっぷりなものを期待するとがっかりしますが、力を抜いて無心に聴くと自然な喜び・美しさに溢れているように感じます。
ポリーニ盤の21番の第2楽章も、まさに自然な美しさに溢れています。
是非機会があればお聴きになってください。
>東のドームつきの甲子園・・・
よくぞ仰ってくださいました。最高の試合でした。
あんなに皆が頑張っている試合も久しぶりに見ました。
ネバサレの精神は、未だに生きているんですね。
>ポリーニとベーム、VPOのモーツアルトは持っています。
素敵な演奏ですね。自然な美しさを感じます。
この新盤も、曲のキャラもあって、一緒に口ずさみたくなるくらいの演奏ですよ。
是非、ご一聴を・・・。
ありがとうございました。
romaniさん、これ話題のCDですね。早速聴かれましたか。僕は新譜はあまり買わないんですが、これは聴いてみたいです。
アシュケナージ盤とブレンデル盤、それにアンダとゼルキン、ハイドシェックとグルダの幾つかがあればもういいかな・・・なんて思っているのですが、そういえばポリーニの19番・23番はとても良かったのを思い出しました。LP時代にはよく聴いたものでした。
う~ん・・・・このエントリーを拝読して欲しくなりました。
コメントいただけて嬉しいです。
私も現役アーティストの新譜はあまり買わないほうなのですが、CDショップでジャケットを見ているうちに欲しくなって買ってしまいました。(笑)
mozart1889さんの選ばれたディスク、さすがに素敵な演奏ぞろいですね。
もともとポリーニは、バレンボイムたちと違ってあまり指揮者に向かない(失礼!)タイプだと思いますので、モーツァルト&ウィーンフィルというのは一番リラックスしてのぞめるのではないでしょうか。
きっとmozart1889さんにも気に入っていただけると思います。
ありがとうございました。