ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

フランク:ヴァイオリン・ソナタイ長調 by チョン・キョン・ファ&ルプー

2011-11-15 | CDの試聴記
長男の結婚に関する記事に対して、思いがけず多くの方から祝福のお言葉を頂き、本当にありがとうございました。
とても感激しております。
お陰さまで、息子たちもハネムーンから無事に帰国して、新しい生活をスタートさせました。
「日本のアイノラと言われるような家庭を」と、結婚式では彼らに発破をかけましたが、今はそっと見守ってやりたいと思っています。
何よりも健康で、どんなに小さくてもいいから日々感謝と感動の心を持って過ごしてくれたら・・・、ただそれだけです。

さて、今ボリュームを絞って聴いているのは、フランクのヴァイオリンソナタ。
大学時代、神戸の口腔外科で手術を受けた帰り途、梅田のレコード店でオイストラフとリヒテルが演奏したディスクに出会い、大変感動した話は以前書かせてもらった。
それ以来この曲が大好きになり、数多くのディスクを聴いてきた。
今日無性に聴きたくなったのは、チョン・キョン・ファがルプーと組んだ演奏。
初めて聴いたときは、線の細さというか若干神経質な表情が気になったが、実はとんでもない誤解だった。
この演奏、大変な名演だと思う。
しかし、ノーテンキな気持ちではとても聴けない。
聴き手も、姿勢を正して、彼らの演奏に立ち向かうことが要求される。
それほど内的な緊張感と集中力をもったフランクだ。
とくに第3楽章までの厳しい表現は類を見ない。
だからこそ、終楽章の開放感が、一層輝きを放つのだろう。
チョン・キョン・ファもルプーも、終楽章に入ると、もう待ちきれないといった様子で弾き始める。
まだ若かった二人が、それこそ夢中になって喜びをいっぱいに表現している。
本当に素晴らしい・・・
こんな演奏を聴くと、何だか私の心まで熱くなってくる。
やっぱり、フランクのソナタが大好きだ。

<曲目>
1. ヴァイオリン・ソナタ イ長調(フランク)
2. ヴァイオリン・ソナタ ト短調(ドビュッシー)
3. 序奏とアレグロ(ラヴェル)
4. フルート,ヴィオラ,ハープのためのソナタ(ドビュッシー)
<演奏>
■チョン・キョン・ファ(ヴァイオリン)
■ルプー(ピアノ)
■エリス(ハープ)
■メロスアンサンブル
<録音>
■1.2. 1977年
■3.4. 1962年

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8 コメント

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Unknown (リベラ33)
2011-11-16 10:28:43
私もフランクのソナタが大好きです。この作品を初めて聴いたのはラジオだったかと思いますが、最初から私は魅了されました。
フランクという作曲家は名曲ニ短調はもちろんですが、ピアノの小品などもなかなか味わい深いものが多く、これから重点的に聴いて行きたい人の一人です。
それにしてもチョン・キョン・ファとルプーとは今にして思えばすごい顔合わせですね。
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>リベラ33さま (romani)
2011-11-16 22:14:20
こんばんは。
いいですよね、この曲。そしてフランクも。

>これから重点的に聴いて行きたい人の一人です。
全く同感です。いい曲が目白押しですよね。そういえば、最近ピアノソロ版のヴァイオリンソナタを聴くことも多くなりました。
ちなみにこの録音時、チョン・キョン・ファは29歳でした。今のヒラリーハーンと似た齢ですよね。
ともに驚くほどの完成度だと思います。
返信する
フランク (yokochan)
2011-11-20 21:18:56
こんにちは。
アイノラ荘、いいですね、わたしもきたるべき息子・娘のその時にかけてやろうと使わせていただきます(笑)。

フランクのソナタは、わたしも大好きです。
初聴きは、フェラスとバルビゼのレコードで、曲の内容もフランクそのひとも知らずに、何度も聴いたものでした。
いまは傷だらけで聴くことができないレコードですが、いつかワインでも飲みながら聴いてみたい演奏です。
 そして、チョンさんとルプの演奏はとても興味深いです。
交響曲もそうですが、いろんな演奏で集めたくなるフランクですね。
あとわたしは、フルート版を聴いたことがありました。
返信する
>yokochanさま (romani)
2011-11-21 22:10:54
こんばんは。
いつもありがとうございます。
yokochanさまもフランクファンのお一人でしたか。
シンフォニーもいいですし、ピアノ曲も本当に素晴らしい作品が揃っていますよね。

>いろんな演奏で集めたくなるフランクですね。
まさに同感であります。
とくにこのヴァイオリンソナタは、不思議なことに、どの演奏を聴いても大きく裏切られたことがないんです。
やはり、この作品の妖しい魅力のせいでしょうか(笑)
返信する
遅ればせながら (calaf)
2011-11-27 21:46:17
こんばんは。ご子息の結婚おめでとうございます。お嫁さんに父親ってどんな気持ちになるんでしょうか。是非私も将来経験してみたいと思います。

CDを聴かれた感想を書かれているのに異を挟む意図は全くありませんが、CDのルプーは実につまらないピアノでした。キョンファのヴァイオリンも厳しさがやたらと目立つ演奏でしたが、アナログディスクを聴いて一変。ルプーのピアノのプレゼンスは別人のよう、キャンファのヴァイオリンは酸いも甘いも心得、尚且透徹極まりない音も出せるという絵に書いたような演奏ぶりでした。CDだけを聴かれている方に是非アナログレコードの一聴をお薦め致します。

追伸 ご丁寧なお葉書頂きました。避けれるものなら避けて通りたいですね。世の習いとはいえいつか自分たちも通る道と心得ております。
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>calafさま (romani)
2011-11-29 05:39:37
おはようございます。
ご返信が遅くなり申し訳ありません。
長男の結婚式から3週間経ちますが、素晴らしい家族が増えたということが、私にとっては一番うれしいです。
次はcalafさまの番ですよ。

>アナログディスクを聴いて一変。
やはりそうでしたか。是非機会があればLPも聴いてみたいと思います。
ただ、同じCDなのですが、我が家のリフォームに合わせて部屋の響きが変わったのと、スピーカーケーブルを交換したことで、演奏の印象が大きく変わりました。
オーディオって、深くかつ不思議なものだと改めて感じました。
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こんばんは (エルザ)
2011-12-12 21:40:40
今年ももう年末、今の時期は郵便局で年賀状を購入すると、お正月まであっという間に時が流れる季節のような気がします。


フランク、私も大好きです。


フランクのソナタ・イ長調とドビュッシーのヴァイオリンソナタがギトリスのVn、アルゲリッチのピアノで演奏されたアルバム、発売1977年の作品を持っています。
(わたくしのはCDですが、音質が若干、気になるといえばなる?録音状態のようなイメージはあります)



他の演奏家のかたの作品も拝聴したいと私も思うとともに、フランクは独特の魅力と申しましょうか、妖しく不思議な旋律や曲の展開に惹き付けられます。



以前のブログは残しているものの、音楽のことや他の趣味の料理など色々と書いていたため方向性が不明になり昨年5月から更新なしのままというお恥ずかしい次第でして、
料理とレシピは楽天さんのブログとレシピサイトに今年から書いているのですが、
クラシック関係だけのブログを来年あたらしく始めてみようかなあ?と考えてもいます。



最近の寒さは本格的になりましたし、インフルエンザの流行も今年は早いようですね。
お風邪など召されませんよう、お体大切になさってください。


わたしも色々と頑張ろうと思います。






返信する
>エルザさま (romani)
2011-12-13 21:54:36
コメントありがとうございます。
私はいつも秋から冬になると、無性にフランクが聴きたくなります。
誰にも似てない素晴らしい作曲家ですよね。

>クラシック関係だけのブログを来年あたらしく始めてみようかなあ?と考えてもいます・・・
私も今年はあまりブログの更新ができませんでしたが、来年はお互い頑張りましょう。
エルザさんのブログ、楽しみにしております。
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