ETUDE

~美味しいお酒、香り高い珈琲、そして何よりも素敵な音楽。
これが、私(romani)の三種の神器です。~

カラヤンのヒストリカルレコーディング

2005-01-10 | CDの試聴記
「偉大なる巨匠たち」と題する10枚組のアルバムが発売されました。
音源はSPからLP初期のモノラル録音のものが中心ですが、なんと2000円を切る激安価格で販売されており、10種類のアルバムの中からカラヤンの指揮したものを買って聴いてみました。
10枚もあるので、さすがにすぐに全部を聴き終えることはできませんが、聴いた中では6枚目のイタリアオペラの序曲・アリアを集めたものが、とても良かった。


●「偉大なる巨匠たち」ヘルベルト・フォン・カラヤン

<曲目>
プッチーニ:歌劇『ジャンニ・スキッキ』~私のお父さん(ウィーンフィル 1946)
 シュヴァルツコップ(S)
ケルビーニ:歌劇『アナクレオン』序曲(ベルリン国立歌劇場管弦楽団 1939)
ロッシーニ:歌劇『セミラーミデ』序曲(トリノ放送交響楽団 1942)
ヴェルディ:歌劇『運命の力』序曲(ベルリン国立歌劇場管弦楽団 1939)
ヴェルディ:歌劇『ドン・カルロ』~ひとり寂しく眠ろう(フィルハーモニア管弦楽団 1949)
 クリストフ(B)
マスカーニ:歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』間奏曲(ウィーンフィル 1949)



まず、音質は曲によりばらつきがありますが、プライスと時代を考慮すると、予想以上にいいと思います。
ただ、ノイズを消す方向で整音されているので、音楽の一番美味しいところもなくなっていることも否めませんが・・・。

冒頭の『ジャンニ・スキッキ』の「私のお父さん」は、シュワルツコップの歌はもちろん素晴らしいのですが、カラヤンの伴奏も実に見事なものです。
しかし、このアルバムの中で最も感動したのは、5曲目の『ドン・カルロ』からのアリア「ひとり寂しく眠ろう」です。不勉強でバスのクリストフのことは良く知らないのですが、歌もオーケストラもすばらしく感動的な音楽を聴かせてくれます。
音楽に真摯に語らせようとしているというか、じわーっとこちらに迫ってくる印象で、カラヤンも後年の帝王といわれたベルリンフィル時代とは明らかに違います。

私は、どちらかというとカラヤンの演奏には感心はするけど、ほとんど感動したことはありません。アンチカラヤンといったほうが正確です。
しかし、若い頃のカラヤンがこんなに瑞々しい音楽を作っていたとは、今回のCDを聴いて初めて知りました。
私自身も、少し色眼鏡でカラヤンを見ていたのかなあ。
残りのアルバムも、楽しみに聴いてみたいと思います。
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