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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

鶴亀の歩みを測る万歩計

2010-01-29 17:56:47 | 川柳日記
 

 いつも長いものを書いていて嫌われるので、今日はさっぱりと短い日記を。

 川柳の句会というものにでた。
 多少、川柳をかじっていて、ネット上での句会には参加しているが、一堂に会してのものははじめてである。
 とても勉強になったし、面白かった。
 
 兼題は「かたち」「歩く」「橋」「逢う」などで、それぞれ佳句、秀句がよせられたが、意外に、詩をやっていらっしゃる方の句の評価が低かった。
 中でも、詩も俳句もやっていて、朝日俳壇などの入選経験もお持ちの M・I さんが選に引っかからなかったのは不思議であった。選評後の歓談の中で、「橋」に関して詠まれた句が披露され、それらはかなりいい線を行っていると思われたのに、実際に提出されたのは「歩く」にかかわるもので、しかも「万歩計」を詠んだものであった。
 私は万歩計というものを身に付けたことがなく、ましてやそれが歩幅換算で歩いた距離や消費かロリー、脂肪燃焼量まで検出する等とは全く知らず、したがって、M・I さんが万歩計に込められた思いを評価しえなかったのだろうと思う。まことに申し訳ない限りである。
 そんなことを思い返しながら、岐阜駅でバスを待つ間に、こんな戯れ句を思いついた。

       わが足の長短も問う万歩計
       脚線美までは測れぬ万歩計


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5 コメント

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Unknown (只今)
2010-01-29 19:16:28
 お気遣いに恐縮。お言葉にすがって、ふところに留め置いた「橋」の句でお目汚しを‥。
 
 「本当に何かあるのか橋渡る」
 その昔のみならず現代でも、峠や橋の向こうには、何かがあると思わせるところがあり……。
 そして躊躇したあげく、龍馬だけでなく多くの者が意を決するのですが………。
 
 「橋渡る呼びとめられることもなく」
 渡りかけたけれども、やはり不安。しかし誰も止めてくれないので、行くしかない。


 「いつだってなんとかなると橋渡る」
 こうして橋を渡るのですが、橋の途中から戻ることの格好悪さと、渡りきった所に待ちかまえていたこんなはずではなかった困難は、いずれもその「勉強代」は高くつく。  
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Unknown (只今)
2010-01-29 20:03:45
朝日俳壇に入選とのことだが、どんな句か、とのメールがやってきましたので、図に乗りついでに、はしたないご披露を。
 
 「何故かまた橋のたもとで夕立くる」
 最近句で金子兜太選。巻頭でした。
 
 「気づけばいつも橋の中ほど曼珠沙華」
 これも金子兜太選。

 「花一片晩節の橋いま渡る」
 還暦を迎えた時で、選者は今は亡き、えぇっと、あの方…。あの方なんです。
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Unknown (六文錢)
2010-01-30 16:10:39
 川柳の方も俳句の方も「橋」の句は良いですね。
 
 ただし、私流の目から見れば、やはり川柳の方が受け入れやすいですね。ちょうど組写真のように「橋 三部作」を為しています。
 これに、拙句の「この橋は渡り終えたら落ちる橋」を加えて四部作にして下さい。
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Unknown (りいら)
2010-01-31 09:31:00
六文銭さんも只今さんもお上手で羨ましいです!
只今さんの「いま渡る」というところが、素晴らしいと思います。
朝日柳壇でしたか、釣瓶が両方いぺんに落ちている・・・(忘れてしまってごめんなさい)みたい政治批判の句がのっていましたが、こういうことが言えるのは川柳ならではですね。

ところでこの写真はなんでしょうか?
ほのかに透きとおった孵化前のダチョウの卵のようなものと、葛の花のような紫の対比がきれいで見とれてしまいました。
縄があることからから察するに、藤壺のようなものがびっしりついているのかな・・・そうすると卵のようなのは浮き?
どちらにしましても、私達だったら見過ごしてしまうものにレンズを向け、いつも美しい作品になさっているのに拍手パチパチ・・で~す♪
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Unknown (六文錢)
2010-02-01 00:30:18
>りいらさん
 写真についてのご解釈は最後のものが正解です。
 漁港の端に揚げられた綱にぎっしり付いた貝と白い浮きの対比を撮りたかったのですが、いまいちでした。

 ほかで指摘されて気付いたのですが、「万歩計」というのは一般名詞ではなく商品名だそうです。
 山佐時計計器株式会社(YAMASA)の登録商標によるもので、一般名は「歩数計」というのだそうです。
 知りませんでした。
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