昨日、突然こんなメールが舞い込んだ。
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親愛なるクライアント
あなたのAppleIDは、iCloudウェブサイトにサインインし、iTunes Store経由で支払いを行うために使用されました:
日時:2017年10月20日、11 : 07 GMT ブラウザ:chrome
サポートチームが不正な人物を検出したためアカウントにアクセスしましたが、セキュリティ対策のためにアカウントへのアクセスがロックされたため 、Apple IDアカウントページからパスワードを変更する必要があります:
ここをクリック
敬具、アップルのサポート
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正直、ちょっと驚いた。何者かが私になりすまし、AppleI Store から何かを買ったというのだ。さっそく指定された箇所をクリックしてパスワード変更をと思ったが、どうも様子がおかしい。メールのスタイルが、アップルサポートのものとは違って泥臭いのだ。
はは~ん、これはパスワードを盗み出すための釣りだなと思い、その確認のため、アップルサポートへ電話をし、画面共有でそのメールを見せたところ、これは弊社からのものではありませんとのこと。私の勘は当たっていたのだ。
ついでに、私が最近アップルのストアーから買ったり、無償でダウンロードしたものを再確認したが、私の記憶以外に不正使用された痕跡なない。
逆に私が、偽メールをクリックし、その誘導に従ってパスワードを変更していたら、確実に彼らの餌食になっていたものと思われる。
アップルサポートには、そのメールの発信元のアドレスなどを知らせたので、大いに感謝された。
そういえば昨年、還付金詐欺の電話もかかってきた。
なんでも医療費の過払いが5万6千円ぐらいあり、それを還付するのだが、還付の代行を金融機関に任せているので取引銀行を教えてほしいというのだ。銀行名ぐらい教えてもかまわないのでそれを告げたら、次の段階へという。これは最初から疑っていたので、「電話でのやり取りではなく、還付金受取のための文書を送付してほしい、そうしたらあなたの手を煩わせずに私が自分で取りにゆくから」といったら、電話口で何やらぐちゃぐちゃ言っていたが、突然電話を切ってしまった。どうやら、彼らのマニュアルには私の言い分への対応はなかったらしい。
それで済んだわけだが、ひょっとして同様の手口で私のような老人が騙されてはいけないと、軽い気持ちで警察に一報したら、何分か後、ドカドカっと3人ほどの警官(うち一名は婦人警官)がやってきて、事細かに事情聴取をされたのには往生した。
それと関連して思い出したのは、いまから10年ほど前、私んちへインターネットの〇〇の会員になっているのに会費が払われていない、直ちに5万円を払えというはがきが届いたことがある。やはり詐欺だろうと放置しておいたら、10日に一通ぐらい届き、その都度請求額が上がりついには50万円になり、これを払わなければ裁判だとまことしやかに弁護士の名前まで記してある。
馬鹿馬鹿しいと思ったが、ほかに被害者が出てはと思って近くの警察署の生活安全課に届け出た。出てきた警官は、それを一瞥して、「あ、そういうの最近多いんですよね」と言ったのみで詳細も聞かずに引っ込んでしまった。その間約30秒。
その警官の表情には、「どうせ変なエロサイトでも見たんだろう」という表情が。
特殊詐欺が問題視されるようになったのはここ数年、今ならこんな応答をした警官は懲戒免職ものだろう。
近代というのは、額に汗して働く者たちより、「頭」を使って稼ぐヤツのほうが上流だという意識が蔓延している。
私にいわせれば、楽して稼ごうとする起業家と詐欺師とは紙一重だということだ。
人の営みは、どのような社会形態であれ、モノを生産し、流通させる人々が基本である。その基本を中心にさまざまなサービス業や管理業が成り立っている。
それらの堅実な営みをどこかで飛び越え、あらぬ利益を志す営みは,私のように地を這って生きてきたものからいわせると、すべからく詐欺である。
ということで、近代は、詐欺師たちが実業を離れた虚業集団のなかでとりわけ幅を利かせている。
ところで、騙される方に一言だけいっておきたい。
自分の払った努力や実労以上の供与を求めてはいけないということ。さらには、自分の負った義務以上の過重な負担は拒否すべきだということ、この二つである。
私がいつまで理性的でこれらのセオリーを守れるかどうかは定かではない。
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親愛なるクライアント
あなたのAppleIDは、iCloudウェブサイトにサインインし、iTunes Store経由で支払いを行うために使用されました:
日時:2017年10月20日、11 : 07 GMT ブラウザ:chrome
サポートチームが不正な人物を検出したためアカウントにアクセスしましたが、セキュリティ対策のためにアカウントへのアクセスがロックされたため 、Apple IDアカウントページからパスワードを変更する必要があります:
ここをクリック
敬具、アップルのサポート
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正直、ちょっと驚いた。何者かが私になりすまし、AppleI Store から何かを買ったというのだ。さっそく指定された箇所をクリックしてパスワード変更をと思ったが、どうも様子がおかしい。メールのスタイルが、アップルサポートのものとは違って泥臭いのだ。
はは~ん、これはパスワードを盗み出すための釣りだなと思い、その確認のため、アップルサポートへ電話をし、画面共有でそのメールを見せたところ、これは弊社からのものではありませんとのこと。私の勘は当たっていたのだ。
ついでに、私が最近アップルのストアーから買ったり、無償でダウンロードしたものを再確認したが、私の記憶以外に不正使用された痕跡なない。
逆に私が、偽メールをクリックし、その誘導に従ってパスワードを変更していたら、確実に彼らの餌食になっていたものと思われる。
アップルサポートには、そのメールの発信元のアドレスなどを知らせたので、大いに感謝された。
そういえば昨年、還付金詐欺の電話もかかってきた。
なんでも医療費の過払いが5万6千円ぐらいあり、それを還付するのだが、還付の代行を金融機関に任せているので取引銀行を教えてほしいというのだ。銀行名ぐらい教えてもかまわないのでそれを告げたら、次の段階へという。これは最初から疑っていたので、「電話でのやり取りではなく、還付金受取のための文書を送付してほしい、そうしたらあなたの手を煩わせずに私が自分で取りにゆくから」といったら、電話口で何やらぐちゃぐちゃ言っていたが、突然電話を切ってしまった。どうやら、彼らのマニュアルには私の言い分への対応はなかったらしい。
それで済んだわけだが、ひょっとして同様の手口で私のような老人が騙されてはいけないと、軽い気持ちで警察に一報したら、何分か後、ドカドカっと3人ほどの警官(うち一名は婦人警官)がやってきて、事細かに事情聴取をされたのには往生した。
それと関連して思い出したのは、いまから10年ほど前、私んちへインターネットの〇〇の会員になっているのに会費が払われていない、直ちに5万円を払えというはがきが届いたことがある。やはり詐欺だろうと放置しておいたら、10日に一通ぐらい届き、その都度請求額が上がりついには50万円になり、これを払わなければ裁判だとまことしやかに弁護士の名前まで記してある。
馬鹿馬鹿しいと思ったが、ほかに被害者が出てはと思って近くの警察署の生活安全課に届け出た。出てきた警官は、それを一瞥して、「あ、そういうの最近多いんですよね」と言ったのみで詳細も聞かずに引っ込んでしまった。その間約30秒。
その警官の表情には、「どうせ変なエロサイトでも見たんだろう」という表情が。
特殊詐欺が問題視されるようになったのはここ数年、今ならこんな応答をした警官は懲戒免職ものだろう。
近代というのは、額に汗して働く者たちより、「頭」を使って稼ぐヤツのほうが上流だという意識が蔓延している。
私にいわせれば、楽して稼ごうとする起業家と詐欺師とは紙一重だということだ。
人の営みは、どのような社会形態であれ、モノを生産し、流通させる人々が基本である。その基本を中心にさまざまなサービス業や管理業が成り立っている。
それらの堅実な営みをどこかで飛び越え、あらぬ利益を志す営みは,私のように地を這って生きてきたものからいわせると、すべからく詐欺である。
ということで、近代は、詐欺師たちが実業を離れた虚業集団のなかでとりわけ幅を利かせている。
ところで、騙される方に一言だけいっておきたい。
自分の払った努力や実労以上の供与を求めてはいけないということ。さらには、自分の負った義務以上の過重な負担は拒否すべきだということ、この二つである。
私がいつまで理性的でこれらのセオリーを守れるかどうかは定かではない。