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六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

中国は黄土高原へと旅します。

2011-10-30 01:37:03 | よしなしごと
  写真はすべて、現地在住のNさん撮影のものを借用しました。

 突然ですが(といってももうしばらく前から準備していたのですが)、明日31日から中国へ一週間程でかけます。
 
 都会地ではありません。国内航空に乗り換えのため北京空港へは立ち寄りますが、目的地は山西省の省都・太原からさらに車で数時間、黄河沿いの黄土高原、賀家湾村です。
 そこから数百キロ北上するともう内モンゴルという中国内陸部の農村地帯です。
 そこをベースにして近隣のを回ります。

       
               黄土高原地帯の段々畑

 私の目的は以下のようです。
1)今なお、農業文明的な色彩が強く、人々がヤオトンという洞窟に暮らしている村落共同体を見てくることです。
 ここでの特産品はナツメの実だといいます。
 これらの共同体にも、中国の高度成長のもたらす影響は色濃く、日本が昭和30年代の高度成長期にそうした農村共同体を破壊しつくしたように、これらの村落のいくつかも、あと何年かで(その消滅も含めた)劇的な変化を余儀なくされることでしょう。
 そこに残る風俗習慣や、出来れば伝統文化などを、この目とカメラに焼き付けてきたいと思います。

       
               洞窟式住居・ヤオトン

2)今一つは、この地はすぐる日中戦争で、日本軍が三光作戦(奪い尽くす、焼き尽くす、殺し尽くす)の対象となったところだということです。
 それもあってか、今回ガイド役を努めてくれる私の友人(女性)がひょんなバスの事故が原因で数年前ここへやって来るまでの戦後60年間、一人の日本人も足を踏み入れたことがなかったところなのです。
 そんなことを知らずにこの地へやってきた彼女ですが、日本人だとわかった途端、村人たちは「鬼が来た!」といって逃げ出したそうです。
 いろいろあって彼女は今そこに住んでいます。
 その彼女の手引きで、日中戦争時の経験者たち(私と同年輩を下限として全て年上の人達です)と面談し、その体験を聞きたいとも思います。
 それらの皆さんはも老齢ですから(私もそうですが)、いま会っておかねばという気持ちがあります。

       
             廃校になったヤオトン式小学校

3)これは外国人の私が立ち入る領域ではないのですが、今、これらの村落はそのすぐ下を掘り進む石炭の坑道のため物理的な崩壊の危機にあります。
 ご承知のように中国の石炭は日本と違ってごく浅いところで採れます。しかも伸び盛りの中国経済にとっては、日本ではすでに終わったと思われている石炭もまた重要なエネルギー源なのです。
 これもまた工業化のなせる問題なのですが、炭鉱と農民との間にもちろん鋭い対立があります。その実情の一端だけでも見ることができたらと思います。

 ほかにもいろいろ要因はあるのですが、とりあえずはこれらがメインです。

       
               ナツメの実を収穫する人
 
 日本の都市をも凌駕する北京や上海も現在の中国を象徴するのでしょうが、私の行く農村文明を色濃くもつ村落とその変貌への胎動もまた中国現代史の一側面だと思い、老眼をしょぼつかせながらもしっかり見てきたいと思います。

 ジョブズが私に残してくれた愛機、MacBook Air は持参します。ネット王国の中国では田舎のホテルでも繋がるらしいのですが、果たして私の技術でそれを駆使出来るかどうか・・・。
 もし繋がったら現地からレポートします。
 一夜のみ農村の民宿に宿泊するのですが、その折には繋がりません。

 あ、帰りには太原から北京まで例の新幹線に乗ります。
 中国の新幹線、乗車券を買うために身分証明が要るのですね。
 パスポートのコピーを送ってやっと買えました。

 黄土高原、寒いだろうなぁ。天候も微妙とのこと。
 でも自分に言い聞かせて行きます。
 「加油!」

行く先の概略の場所は、以下の地図をご参照ください。なお、地図は固定されていませんので、適当に縮小、拡大をしてご覧ください。

http://maps.google.co.jp/maps?q=%E5%B1%B1%E8%A5%BF%E7%9C%81%E8%B3%80%E5%AE%B6%E6%B9%BE%E6%9D%91&hl=ja&ie=UTF8&ll=38.134557,
コメント (1)
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