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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【絵日記】映画の梯子・酒と映画の日々

2009-05-17 18:24:13 | 映画評論
 一週間ぶりの名古屋です。この前は病院へ行って顔見知りの医者にいろいろ不定愁訴をした結果、自分のへこみ具合を自覚させられたのでした。
 この日は映画と酒です。
 小じゃれていえば「酒と映画の日々」です。
 
    
 
 岐阜駅です。母娘が高山線の普通列車に乗ろうとしています。母はすっかり腰が曲がっていますが、娘の方もかなりです。こうした老々の組み合わせは最近多いですね。
 そんなに急がなくてもいいのですが、やはり列車にちゃんと乗るまでは気がせくのでしょうね。無事乗るまで見届けましたよ。

    

 名古屋へ着きました。平日の昼間とあってそれほど人混みはなかったのですが、のんびりした岐阜駅の人の動きに比べると、人々のスピードが違います。
 岐阜駅で見た母娘、名古屋だったら余計大変だったろうなと思い出しました。

    

 最初の映画は、トヨタの牙城・ミッドランドスクエアにあるシネコンです。
 ここで、クリントン・イーストウッドの『グラン・トリノ』を観ました。
 懐に手を入れて出す仕草、その前に伏線としてあるのと、かつての彼のガンマンぶりが背景にあって、脚本としてもなかなか凝っていますね。
 多民族社会のアメリカでの、他者との出会いと軋轢という普遍的な問題を含むのですが、同時に、朝鮮戦争とベトナム戦争を経由した歴史的問題も縦糸になっていて、その意味でもよくできた話だと思いました。

      

 地下鉄で榮へ移動し、名演小劇場を目指します。
 県の芸術文化センターから東へ向かう道は、緑もあって結構お気に入りの道です。
 歩道橋の坂道を、高校生が若さにまかせて自転車で駆けのぼってきます。
 この写真を撮る少し前、こけたのでした。
 こけた君は、なにやらいいわけを言いながらばつが悪そうに自転車を引っ張って登ってゆきました。

    
 
 さらに進むと、子供たちが街路樹のもとでなにやら探索しています。
 見ると、日本人らしい子と目の青い子との混合チームです。でもいいですね、子供は。言葉が通じなくても遊べてしまうんですから。

    

 名演近くのビル建設現場です。天気予報は明日から天気が崩れるといっていました。そのせいか雲がやや重いようです。

      
 
 名演の看板です。プログラムなどの選定はいいのですが、古い建物でバリアフリーになっていないことが欠陥です。一階はまだしも(ここも階段がある)、三階のスクリーンへは足腰の弱い人には結構厳しいのです。
 映画の鑑賞者には高齢者も結構いいますから、エスカレーターもエレベーターもないのはつらいでしょう。事実、この階段の途中で立ち止まって一息入れている人を時折見かけることがあります。
 私ですか?私は大丈夫です。ルンルン気分で一気に駆け足で上がります(虚勢あり)。

    
 
 これは名演のスクリーンです。
 ここで観たのはエミール・クストリッツァの『ウェディング・ベルを鳴らせ!』。
 このクストリッツァは、かつて『アンダー・グラウンド』という衝撃的な映画を観て以来、追っかけ的に観ているのですが、すこし作風が変わったように思います。シリアスな中にもノーテンキにそれを描ききるという特色は失われてはいないのですが、そのシリアスさの基軸がどの辺にあるのかが私にはよく分からなくなってきたのです。
 それはともかく映画はハチャメチャにおもしろいのは事実です。それに相変わらずのロマ風のブンチャカ音楽が最高に楽しいのです。

 映画が終わってから今池まで歩きました。健脚は嘘ではないでしょう。
 しかし、今池でお目当ての人には逢えませんでした。
 ほどほどに飲んで帰ろうとしていたところに、旧知の今池のアンちゃんたちがやってきました。挨拶だけして帰るのもと思いもう一度腰を落ち着けて飲みました。
 その後の分がやはり余計だったようです。
 でもたまには酒の力を借りてでもオダを上げなくっちゃ・・。
 医者のところへくちゃくちゃした不定愁訴を持ってゆくよりは、などと自分を勝手に擁護しているのです。

 これらはいずれも先週の金曜日の話です。

コメント (2)
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