バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

環状DNAを用いた人工光合成系の構築

2007年07月12日 | 生命科学 生物誌
研究者 居城 邦治 ( 北海道大学電子科学研究所)

 DNAの分子認識を利用することで、色素分子を環状に配置した分子集合体の構築を目指した。DNAはゲノムとして遺伝情報を保持しているが、高分子化学の観点から見れば、核酸塩基、糖、リン酸からなるイオン性高分子であるり、さらに核酸塩基のアデニン-チミン、シトシン-グアニン間の相補的水素結合により二重らせん構造を形作っている点から、分子認識で組みあがった超分子である。DNAの二重らせん構造を形作っている核酸塩基間の特異的な水素結合に着目することで、色素分子の環状固定化が達成できると考え、以下の3項目を目標とした。(1)核酸塩基に色素分子が結合したヌクレオチドを新たに合成し、それを組み込んだ環状二本鎖DNAを酵素反応により作製する。(2)気液界面において環状一本鎖DNAを鋳型とすることで、両親媒性色素分子の環状構造体を作製する。(3)作製した色素環状配列集積構造の励起子伝達を単一分子レベルで計測することで光捕集アンテナ分子としての働きを明らかにして、さらに光電変換薄膜と組み合わせて人工光合成系を構築する。 J-Store >> 研究報告コード R040000071

蛋白質フラスコを用いた高効率酵素型触媒

2007年07月12日 | 生命科学 生物誌
研究者 林 高史  所属: 九州大学大学院工学研究院応用化学部門

報告概要 ミオグロビンは、天然に広く存在するヘム蛋白質の一つであり、酸素の貯蔵がその生理学的役割である。一方、ミオグロビンの補欠分子であるヘム(ポルフィリン鉄錯体)は、酸素分子を結合するだけでなく、酸化反応の触媒としての能力を秘めている。本研究者はこの点に着目し、ミオグロビンに化学的修飾を施すことにより、環境負荷軽減型の新しい生体材料・触媒を開発することを目的とした。具体的には、ミオグロビンへの基質結合部位の構築、活性中心の変換、ヘムポケット(反応場)の改良を試みた。特に、天然ヘムをミオグロビンから除去したアポ蛋白質に対して、修飾した機能化ヘムを挿入することにより、大胆なミオグロビンの機能化を狙った。 J-Store 研究報告コード R040000080

銅を含まないか又は不足したヒト銅,亜鉛型スーパーオキシドジスムターゼの製造法

2007年07月12日 | 創薬 生化学 薬理学
出願番号 : 特許出願平5-10979 出願日 : 1993年1月26日
公開番号 : 特許公開平6-217768 公開日 : 1994年8月9日
出願人 : 宇部興産株式会社 発明者 : 福井 喜代志 外5名

発明の名称 : 銅を含まないか又は不足したヒト銅,亜鉛型スーパーオキシドジスムターゼの製造法

【目的】ヒト銅,亜鉛型スーパーオキシドジスムターゼ産生能を有する微生物細胞を培養して、医薬品として有用な銅を含まないか又は不足したヒト銅,亜鉛型スーパーオキシドジスムターゼを製造する方法を提供することである。
【構成】銅を含まないか又は不足したヒト銅,亜鉛型スーパーオキシドジスムターゼの微生物細胞量に対する収率は、例えば、ヒト銅,亜鉛型スーパーオキシドジスムターゼ産生能を有する大腸菌をK2 HPO4 ,KH2 PO4 ,Na2 HPO4 ,大豆蛋白加水分解物,メチオニン,トリプトファン,アスパラギン酸,グルコース,MgSO4 ,CaCl2 ・2H2 O,MnSO4 ,AlCl3 ,H3 BO3,FeSO4 ,CuCl2 ・2H2 O,ZnSO4 ・7H2 O及びテトラサイクリンを含む90,000mlの培地に、10.71gのZnSO4 ・7H2 Oを時期を3分割して添加培養することによって顕著に高めることができる。


新規DNA断片、これを保有するプラスミドベクター及び組換え微生物

2007年07月12日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
出願番号 : 特許出願平5-25925 出願日 : 1993年1月22日
公開番号 : 特許公開平6-217781 公開日 : 1994年8月9日
出願人 : 花王株式会社 発明者 : 住友 伸行 外3名

発明の名称 : 新規DNA断片、これを保有するプラスミドベクター及び組換え微生物並びにこれを用いる蛋白質の製造法

【構成】 バチルス属細菌由来アルカリセルラーゼ産生遺伝子のプロモーター領域および分泌シグナルペプチド領域に由来する塩基配列を有する、下流領域に結合した構造遺伝子の発現を増大させ得るDNA断片、このDNA断片を保有するプラスミドベクターおよび当該ベクターを含む組換え微生物並びにこの微生物を培養し、当該培養物中から目的蛋白質を分離することを特徴とする蛋白質の製造法。
【効果】 本発明のDNA断片を組み込んだプラスミドベクターは幅広い宿主微生物において、有用な蛋白質をコードする各種の構造遺伝子の発現を促進することができるので、有用蛋白質の大量生産が可能となる。

2′,3′-ジデオキシウリジンの分離回収方法

2007年07月12日 | 創薬 生化学 薬理学
出願番号 : 特許出願平5-41666 出願日 : 1993年1月22日
公開番号 : 特許公開平6-217784 公開日 : 1994年8月9日
出願人 : 日本製紙株式会社 発明者 : 町田 誠 外3名

発明の名称 : 2′,3′-ジデオキシウリジンの分離回収方法

【目的】 抗HIV剤として有望であるジデオキシブリン類の合成原料として重要なジデオキシウリジン(ddU)を微生物または酵素による塩基交換反応終了液から効率的に回収する。
【構成】 ジベニルベンゼンを構成要素として含む非極性多孔質樹脂を用いることにより、微生物または酵素によるddUとブリン塩基類を原料とした塩基交換反応終了液より、未反応のddUを効率的に回収する。
【効果】 ddUを効率的に回収することにより、杭HIV剤として有望なジデオキシブリン類の安価な供給に道を開いた。

新規生理活性物質フルオスタチンAおよびB、その製造法およびその用途

2007年07月12日 | 医療 医薬 健康

出願番号 : 特許出願平5-29654 出願日 : 1993年1月27日
公開番号 : 特許公開平6-219989 公開日 : 1994年8月9日
出願人 : 財団法人微生物化学研究会 発明者 : 竹内 富雄 外6名
 
発明の名称 : 新規生理活性物質フルオスタチンAおよびB、その製造法およびその用途   

【構成】ストレプトミセスsp. TA-3391(微工研菌寄第13048号)の培養により、

(式中、-R1-R2-R3-はフルオスタチンAでは基-CO-CH=C(CH3)-を示し、またフルオスタチンBでは基-CH(OH)-CH(OH)-CH(CH3)-を示す)で表される化合物であるフルオスタチンAおよびBが得られた。フルオスタチンAはフルオスタチンBから誘導によっても合成できる。
【効果】これらの化合物はジペプチジルペプチダーゼIII を阻害する活性を有し、該酵素の阻害剤として、また鎮痛剤として有用である。


メチロトローフ酵母におけるBacillus昆虫毒の産生

2007年07月12日 | 植物&農業
出願番号 : 特許出願平5-229729 出願日 : 1993年8月4日
公開番号 : 特許公開平6-205681 公開日 : 1994年7月26日
出願人 : フィリップス・ペトロリウム・カンパニー 発明者 : コティカンヤダナム・スリークリシュナ 外6名

発明の名称 : メチロトローフ酵母におけるバチルス(Bacillus)昆虫毒の産生

【目的】 本発明は一般的には組換えDNA技術を用いる殺虫性毒素を製造するための新規微生物学的方法、および特に昆虫殺虫性バチルス(Bacillus)種および株に固有である幼虫撲滅性毒素ポリペプチドのメチロトローフ酵母細胞、特にピキア パストリス(Pichia pastoris)種の細胞における産生に関する。
【構成】 (1)第1のメチロトローフ酵母遺伝子のプロモーターセグメントであって、該セグメントは上記第1の遺伝子のプロモーターおよび転写開始部位を含み;
(2)第2のメチロトローフ酵母遺伝子のターミネーターセグメントであって、該ターミネーターセグメントは上記第2の遺伝子のポリアデニル化信号をコードするセグメントおよびポリアデニル化部位をコードするセグメントを含んでおり、上記第1および第2のメチロトローフ酵母遺伝子は同じであるかまたは異なっており;および(3)バチルス(Bacillus)毒素ポリペプチドをコードするDNAセグメントであって、該セグメントは約40%から約55%の間のG+C含量である;上記成分からなるDNAを提供する。

Bt殺虫性蛋白発現のための転写制御配列

2007年07月12日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
出願番号 : 特許出願平4-37748 出願日 : 1992年2月25日
公開番号 : 特許公開平6-205682 公開日 : 1994年7月26日
出願人 : 住友化学工業株式会社 発明者 : 駒野 徹

発明の名称 : Bt殺虫性蛋白発現のための転写制御配列

【構成】バチラス・チュウリンゲンシス由来のBt殺虫性蛋白発現の転写制御配列、それを含有しバチラス・チュウリンゲンシス内でBt殺虫性蛋白を発現することが可能な発現プラスミド、該プラスミドを保持する微生物及び該微生物を培養することを特徴とするBt殺虫性蛋白の製造方法【効果】本発明のBt殺虫性蛋白発現制御配列を用いることにより、これまでに有効な宿主ベクター系が開発されていなかったバチラス・チュウリンゲンシスにおける宿主ベクター系を開発することが可能となる。

非天然型ヒト凝固第VIII因子L鎖結合性モノクローナル抗体

2007年07月12日 | 創薬 生化学 薬理学
出願番号 : 特許出願平5-2537 出願日 : 1993年1月11日
公開番号 : 特許公開平6-205696 公開日 : 1994年7月26日
出願人 : 財団法人化学及血清療法研究所 外1名 発明者 : 中原 洋 外3名

発明の名称 : 非天然型ヒト凝固第VIII因子L鎖結合性モノクローナル抗体

【目的】 ヒト血液凝固第VIII因子蛋白質の特定部位に特異的に結合するモノクローナル抗体、及び該抗体を用いた特定の第VIII因子分子の除去法を提供する。
【構成】 ヒト凝固第VIII因子BドメインC末端側アミノ酸に由来するペプチドに結合性を有する新規モノクローナル抗体の調製。並びに、該抗体を用いた免疫吸着法によって、遺伝子組換え技術を用いて組換え第VIII因子蛋白質を調製する際に夾雑する可能性のある、N末端側に上記ペプチドまたはその断片が付加した非天然型ヒト凝固第VIII因子L鎖を除去する方法。

新規生理活性物質ベキノスタチンCおよびD、その製造法およびその用途

2007年07月12日 | 創薬 生化学 薬理学

出願番号 : 特許出願平4-346273 出願日 : 1992年12月25日
公開番号 : 特許公開平6-206846 公開日 : 1994年7月26日
出願人 : 財団法人微生物化学研究会 発明者 : 竹内 富雄 外7名
 
発明の名称 : 新規生理活性物質ベキノスタチンCおよびD、その製造法およびその用途   

【目的】 グルタチオントランスフェラーゼ阻害剤として有用な新規生理活性物質ベキノスタチンCおよびDが提供される。
【構成】 ストレプトミセス属に属するベキノスタチン生産菌の培養物から、下記式(I)【化1】


で表わされる新規生理活性物質ベキノスタチンC(R=COOH)およびD(R=H)を得ることができ、これら化合物はグルタチオントランスフェラーゼ阻害剤として、有用である。