イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

私の心は花の雨上がり

2018-02-04 21:23:30 | 海外ドラマ

 昨年の10月下旬ぐらいから個人的にいまさら(本当にいまさら)盛り上がった韓国ドラマMyブームで、『ルビーの指輪』(BSトゥエルビ)と並んでレギュラー視聴していた『私の心は花の雨』(BS朝日)も先月24日に放送終了。

 第3話からの中途参入でしたが全64話、いやー我ながらよく継続視聴したもんです。

 BS朝日のこの枠“韓流モーニング”、朝8:30~10:00の一時間半枠で月~金のオビなので見ごたえあるある。枠としてはBS各局の韓国ドラマ放送枠でいちばんヴォリューミーだと思います。さすがは二時間ドラマの元祖“土ワイ”を生んだ局だけある。

 韓国での本放送時は1話35分前後で全128話だったのを、BS朝日では2話ずつを1話にして1時間半枠で放送していますから全64話、録画してCMを編集すると1話正味65分少々で、1話につき2~3分カットされている計算ですが、65分のドラマを週一じゃなく月~金となると、本当に見ごたえ・・て言うか視聴時間を捻出するのが毎日普通にたいへん。考えてもみてくださいよ、NHK大河でも、民放のフジ月9とかTBS日曜劇場でも正味45分そこらで週一ですよ。それでも結構たいへんなのに、65分が月~金、週五日続くんですから。

 自然と録画を貯め気味な追走となり、いつ脱落してもおかしくなかったわりには一度も飽きずあきらめず完走できたのは、要するに、かなり面白かったんですよ『私の心は花の雨』。

 時は1950年、朝鮮戦争の混乱の中、生きるために他人の人生を奪った女と、奪われた女、それぞれが娘を生んで母親となり、二十年後、成長した娘たちと二人の若者たちの出会い、人生の交錯を主軸にしたラブ&サクセスストーリー・・といったイントロダクションがBS朝日の公式にあったので、日本の昭和の、山口百恵さん時代の大映テレビ“赤いシリーズ”や、東海テレビ制作昼帯ドラマ『冬の輪舞』や『偽りの花園』などの系譜にある“出生の秘密モノ”“身分差入れ替わり・替えられモノ”を想像して視聴始めたのですが、いやいや、それもあるけどそれだけですむなまやさしい話じゃなかった。

 一か月ほど先に放送終了した『ルビーの指輪』とは似て非なる角度から“アイデンティティの揺れ”に切り込むと同時に、最初は心ならずも“成りすまし”の袋小路に足を踏み入れた女と、その娘の父親で悪縁で再会した男との、“いつバレるかバレないか、一か八か一蓮托生のドキドキハラハラ詐欺の道行き”物語になっていました。

 こういう構造のドラマで、幸せになってほしい主人公よりもむしろ“主人公に敵対するサイド”のほうに熱く目が行ってしまうのは珍しいことではなく、悪役に魅力のあるドラマはそれだけで成功と言っても差し支えないくらいなのですが、長尺の連続ドラマでこれくらいくっきりあざやかに「気がつけば、そう来てたか」となった例は久しぶりです。流すのはもったいないので、この項はまた続きます。

コメント
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