イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

裏なのか、俺は

2011-05-04 23:32:39 | 朝ドラマ

連休ど真ん中の3日(火)4日(水)連続で『てっぱん』総集編前・後篇放送。まったくノーチェックだったので、嬉しいサプライズでした。前年度下期の朝ドラの総集編をこの時期にって、毎年、毎作、ありましたっけね。『てっぱん』は最終盤の約2週分が、震災で一週休んでの後ズレになったので、被災地ならずとも視聴しそびれてしまったり、放送復活後追尾するにはしたけど「ドサクサの後で、どんなお話だったか最初のほう所々忘れちゃった」人も多いと思われ、“冷めないうち”の総集編は適時打だったと思います。

本放送中の、多話数帯ドラマにつきもののタルいところやスロー展開過ぎたところはばっさりつまんで、時間経過とともに?髪型がちょっと変わった欽兄(遠藤要さん)と鉄兄(森田直幸さん)の大阪ロケ跡地訪問や、おのみっちゃんカウンターのセットに戻ってきた元・田中荘下宿人の皆さん+そしてなぜか岩崎先生(柏原収史さん)ひまわりトーク、劇中料理の、お父ちゃん(遠藤憲一さん)ヴォイスナレによるレシピ紹介など新撮をかなり大胆に挿入。序盤から継続視聴していた人には「そうそう、こんな話だった」と復習になり、飛び飛びだった人には「あらら、こんな感動シーンもあったのね」と新発見に。

感動シーンをことごとく網羅というわけにはもちろんいきませんが、物語の軸だった“もうひとりのヒロイン”初音さん(富司純子さん)が心の雨戸を開き、自分にはひとり娘が遺してくれた孫がいるという事実をポジティヴに受け容れて、孫の幸せを願って生きる、祖母にして人生の先輩としての再スタートを、前篇のほぼ全編費やしてしっかりリプレイしてくれて、個人的には満足です。本ヒロイン・あかり(瀧本美織さん)と同等かそれ以上に、このドラマは初音さんという人物を愛し、リスペクトし、初音さんの開眼と遅まきの成長を温かく見守っていたと思う。

2007年度上期の『どんど晴れ』は続編SPが制作され先般BSプレミアムで放送されましたが、『てっぱん』も3年後ぐらいに“食事処 田中荘”と、旅立っていった元・下宿人さんたち、家族が増えた尾道の村上家のその後がドラマ化されるといいですね。予算的にも、キャストスタッフの再集結の時間調整も難しいかもしれないけれど、あかりちゃんが「本当に頑張った」と手応えを得る何らかのイベントを経て、本編では互いに名乗らずに別れた実父の橘さん(小市鰻太郎さん)と再会を果たす場面が見たい。橘さんも“すみませんでしたモード”から解放してあげて、子を持つ者の喜びを実感させてあげてもいい頃だと思う。

駅伝滝沢(長田成哉さん)とは……まあ陸上を頑張って、もう少し『崇徳院』で。3年経ってもまだあかりちゃん23歳だし、2012年ロンドン五輪も間近に控えていることだし。

一方、現行放送中の『おひさま』。昭和13年~14年舞台にしては「それって…」「ウソー」「ホントにー?」等、ノスタルジーも情緒も無いにもほどがある台詞がこのところぽんぽん出てくるのでちょっと興醒めになっていたのですが、今日(4日)放送回、陽子(井上真央さん)が川原(金子ノブアキさん)に恋心を抱いているらしいといち早く気づいた次兄茂樹(永山絢斗さん)が、陽子の留守中、お父さん(寺脇康文さん)と長兄春樹(田中圭さん)にこっそりその件を告げるくだりは久々に爆笑しました。母親を早くに亡くした家族、しかも、旧制高校と航空隊予科志願の、どちらも青二才の若造ふたりに父親で、家の中でただひとりの女性が、思春期真っ盛り女学生の末妹という家族の特殊性、笑えるイビツさ炸裂。

しかも、子供思いで社会的にもまじめ人間のお父さんが、いまだ心身ともに青年青年した寺脇さんで、「えッ陽子がオレの親友に恋!?あの時がきっかけかアレがそうか」と右往左往する長兄が“若殿顔の若年寄”みたいな田中さん、爆弾通報者次兄が“年行きすぎた部屋住み”みたいな永山さんなので、微妙にキャラが立ったりかぶったりで、部活のOBと現役部員先輩後輩との即興トリオ漫才のよう。陽子の川原さんラブの行方は、すでに現在時制の熟年陽子(若尾文子さん)のナレで「おおかたの初恋と同じ運命」とバラされているので、特段、先が見たいとも思いませんが、こういう、本筋自体ではないところに味があるから、簡単には切れません『おひさま』。

それにしても「陽子は初恋かな」「そうでしょう、この辺に(恋の対象となるような)男なんていませんからね、タケオぐらいしか「じゃ初恋だな」「うん初恋ですね」…あっさり全員一致し過ぎ。思い出されカットで一瞬顔出しのタケオくん(柄本時生さん)美味し過ぎ。

母ちゃん(角替和枝さん)に「脈がねえ」と諭され、久々帰郷のユキちゃん(橋本真実さん)にまで「まだ陽子ちゃんのこと好きなの?」とバレバレのタケオくん。同性の須藤兄弟、お父さんにまで“男の数に入れられてない”ってどうなのよ。

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