弁理士『三色眼鏡』の業務日誌     ~大海原編~

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新しいタイプの商標_公開商標公報発行

2015年05月04日 13時22分33秒 | 実務関係(商・不)
世間はGW「後半」、だそうですね。
…当方基本カレンダーどおりの勤怠ですが、本日は出勤です。

さて、この4月から施行された「新しいタイプの商標」
(=音、色彩、位置、動き、ホログラム)のうち、
施行日である4/1の出願分に関する情報が出てきました。

今回はいわゆる「特例期間」がないので、純粋な先願主義となります。


経産省発表によると、4/24までの出願受付累計は607件。
うち「音」が194件、「色彩」が248件、「位置」が117件。

ところで、商標の出願がされると「公開商標公報」が発行されます。
「音」については、願書上における商標の特定は
「五線譜(音階がある場合)」または「文言での説明(音声など音階での表現ができない場合」
で行われます。
そして、J-PlatpatではMP3の音声を聴くことができます。

ラッパのマークのアレ とか
インスタントラーメンのアレ とか
洗顔料のアレ とか
はじめての アレ とか

がいの一番に出願されていますね。
(経産省のリリースはこちら

ただ、添付されている音声データの態様もまちまちで、
CM等で用いられているものそのものの場合もあれば、
出願用に作り直している?もの、
また五線譜には歌詞が付されているが音声データは歌詞がないもの など
ちょっとバラツキもあります。

いずれにしてもこれらの出願は、
自分たちの会社や商品が何をもって識別されていると考えているかを
客観的に知るきっかけにもなるもので、その観点でも興味深いです。

単純に「商標」=商品につけるマーク、 という概念から離れて、
自分たちがどう見られているかを意識して、それを守るために工夫を凝らす。
新しいタイプの商標は、こうしたアプローチで自社の特徴を捉えなおすきっかけに
なるのかもしれません。

コメント
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