から揚げが好きだ。

映画とサウナ。

2014年私的映画ワースト5

2015-01-10 23:09:23 | 勝手に映画ランキング
外国映画、日本映画、未公開のベストに続いて、ワーストを選んでみる。

【1位】 300 〈スリーハンドレッド〉 帝国の進撃
【2位】 ザ・ホスト 美しき侵略者
【3位】 オオカミは嘘をつく
【4位】 西遊記 はじまりのはじまり
【5位】 LUCY/ルーシー

【次点】 「トランセンデンス」「サンブンノイチ」「アバウト・タイム 」


女性剣士によるパロディに走った「300~」、SFの外見をした安いメロドラマを見せられた「ザ・ホスト~」、映画と同様、観る者にも苦行を強いた後、何もなかった「オオカミ~」、しょーもないジャレ合いを永遠と見せられた「西遊記~」、最後にちゃぶ台返しでばっくれた「LUCY~」。。。

「300~」「西遊記~」は、ある程度期待していたので残念だった。次点の「トランセンデンス」は今年のラジー賞にもノミネートされている。ジョニデも堂々の主演男優ノミネート、初受賞なるかなー。「アバウト・タイム」は感動の強要がやはり好きになれない。

日本映画はそもそもハードルが低いのであまりないのだが、品川監督の「サンブンノイチ」を観て、日本映画におけるエンタメ映画の鈍さを改めて実感した。
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2014年私的映画ベスト 【未公開映画編】

2015-01-10 22:48:59 | 勝手に映画ランキング


【未公開映画ベスト】 ブロークン
年末休みに新作コーナーで見つけた1本。2014年の未公開映画ベストは本作で決まった。
ティム・ロスとキリアン・マーフィーが共演しているというだけで観たが、とても面白かった。

イギリスの田舎町を舞台に小さなロータリーを囲んで住んでいる、ご近所3家族を巡る話。DVDのパッケージから察するに100%サスペンス映画なのだが、その括りにまとめてしまうことには違和感があり。広義で、人生の機微や滑稽さを描いたコメディ映画といっても良いんじゃないかと思う。当たり前だが人生を送る上で人との接触は避けられず、より良い人生を送るために、それらと良好な関係を築きたいと思う。だが、異なる性質を持つ人間同士、そう巧くコトは運ばない。ちょっとした誤解や思い過ごしで、知ら ぬ間に摩擦が起きている。本作ではその摩擦が、平和に暮らす3家族の歯車を狂わしていく様子を描く。テイストは「クラッシュ」や「リトル・チルドレン」に近いが、本作の特異点は物語の中心に、主人公である女子のチャームを置いたことだ。主人公は生まれつき糖尿病というハンデを背負っているが、聡明で心優しい11歳の女の子だ。美少女ではなく、チャーミングという表現がよく似合う。根明でお調子者っぽいノリが最高に可愛い。3家族の中から派生する、暴力、不健全なセックス、溺愛(偏愛)といった多くの穢れが付きまとう世界で、その穢れに触れながらも、ピュアに生きる主人公の姿が爽やかで愛おしい。その世界観をよく表した、映像、テンポ、音楽も秀逸で、どれもツボに入った。主人公を温かく見守る父親役のティム・ロスや、珍しく普通の凡人を演じたキリアン・マーフィーも素晴らしい好演。そして主人公を演じたエロイーズ・ローレンスのキャスティングが最大の成功要因。笑ったときの口元がキュート。
冒頭の「汚くなったのを掃除して、綺麗になっていくのが好きなんだ」という隣人の青年のセリフなど、振り返ると伏線がしっかり練られていることに気づく。摩擦の発生源であったキャラによって、ラストが転結するあたりとか、まさに予期せぬ人生のコメディ。そんなもんなんだよな、きっと。
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2014年私的映画ベスト5 【日本映画編】

2015-01-07 00:01:30 | 勝手に映画ランキング

洋画編に続き、2014年の日本映画のベストを決めてみる。
洋画と比べて観た本数が少ないため、TOP5まで。


【1位】 かしこい狗は、吠えずに笑う


【2位】 百円の恋


【3位】 るろうに剣心 伝説の最期編


【4位】 紙の月


【5位】 青天の霹靂

【次点】 「愛の渦」「WOOD JOB!」「蜩ノ記」

1位に挙げた「かしこい狗は、吠えずに笑う」は本来2013年公開の映画なのだけれど、限定公開であったため、DVDレンタルで広くリリースされた2014年作としてカウント。無名の監督、しかも自主製作という低予算で、こんなに面白い映画を撮れる逸材がいたんだ、と衝撃を受けた。若き新星、渡部亮平監督に日本映画界がこれから多くの機会を与えることを強く願う。DVDレンタルでは不人気のようだが、もっと認知が広まってほしいと思う。

2位~4位は結構順当。

5位の「青天の霹靂」は芸人監督として、批評家からは歓迎されてないみたいだが、実に良く出来た映画だったと思う。同じ芸人監督の松本人志や品川とは比較にならないほどだ。映像作家として確実にセンスを持っている。劇団ひとりならではユーモアセンスは、他監督が持ち得ない大きな武器であり、今後の彼の作家性になると思う。また映画を撮ってほしい。
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2014年私的映画ベスト10 【洋画編】

2015-01-06 01:37:21 | 勝手に映画ランキング
2015年を迎えてしまったが、昨年(2014年)に公開されて観た映画の中でベストを決めてみた。対象は、劇場で観た72本と新作DVDで追っかけ視聴した90本ちょっと(計160本くらい)。
まずは洋画編。


【1位】 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
2014年映画界の最大の事件。SF映画の新たな金字塔であると共に、大作映画の常識を覆した革命的傑作。映像化不可能と言われた原作の映画化だったはずだ。何も引かない、何も足さない、その完成度は文句なしに今年のNo1。面白さのあまり、震えが止まらず、嬉し泣き。最高。


【2位】 インターステラー
ノーランがまた1つ伝説を作った。これほど壮大で、これほど挑戦的な映画を観たことがない。人知を超えた「次元」という概念を見事に映像化し、それを人間が持つ普遍的な愛の物語に結実させた。仮想SFでありながら、あくまで実写に拘った質感は、圧倒的なリアリティをもって迫る。


【3位】 オール・イズ・ロスト 最後の手紙
誰かのために生きるのではなく、自らのために生きる。命の本能を描き切った傑作。登場人物は1人、セリフは1言、広い海洋を漂う男の姿をひたすら追う。それだけなのに観る者を引きつけて止まない脚本と演出力。監督J・C・チャンダーは稀代のストーリーテラーであることを証明する。


【4位】 ニューヨークの巴里夫
それは年末の思わぬプレゼントだった。8年ぶりの再会に感激する。「スパニッシュアパートメント」シリーズの最終章は、親へと成長した若者たちの未来を描く。家族を持つことは新たな人生の喜びを得ること、多くの可能性を開かせてくれること。40になった彼らはいつまでも青春中だ。


【5位】 ソウォン/願い
本作を生み出した勇気に敬意を表したい。悪徳の果て、想像を絶する事件に巻き込まれた被害者家族の姿に胸が引き裂かれる。実話の映画化である。あくまで誠実に描きながら、ユーモアを織り交ぜ、希望の物語として描く。人と人の絆の強さよ。知らぬ間に涙があふれ続けた2時間。


【6位】 ゴーン・ガール
稲妻に打たれたような衝撃。ここまで面白いとは思わなんだ。結婚というミステリーは底の見えない世界。人間が持つ多面性は、時にハートフルで、時にホラーになる。フィンチャーマジックは、観る者を当事者にしてしまう。「結婚って怖い」は間違いであり「結婚って面白い」が本作の正解。


【7位】 オール・ユー・ニード・イズ・キル
病みつき型ロールプレイング映画。日本で生まれたアイデアをハリウッドの才能とテクノロジーで傑作のアクション映画に昇華。編集の妙によるテンポとキレが堪らない。計算高く積まれた脚本にドラマも感じる。そして、本作で久々の存在感を示したトム・クルーズに万歳。よっ銀幕スター!


【8位】 6才のボクが、大人になるまで。
リチャード・リンクレイターの最高傑作は奇跡のような映画だった。撮影期間12年という前代未聞の映画製作プロジェクトは、時間の流れを観客に疑似体験させることに成功。本作の主人公は紛れもなく「時間」であり、視点は老いていく両親たちにも平等に注がれる。イーサン・ホークが味わい深い。


【9位】 LEGO ムービー
平凡な主人公が旅立つ奇想天外な冒険は、物語の大きな伏線だった。全く予想のつかない驚愕の展開は思わぬ感動をもたらす。 LEGOが世界中で愛される理由、その答えがギュッと詰まった映画。年齢を問わず、人間が持つ想像力を強く肯定し、愛おしむ。映画ファンには堪らない小ネタも満載。


【10位】 キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
アベンジャーズの興奮再び。無敵のスーパー戦士となったキャプテン・アメリカ。その自由度をアクションに活かしきる。陸海空の3次元を活用したクライマックスバトルに血沸き肉躍る。古風な主人公の描写も実に秀逸で、ユーモアも巧くハマった。「楽しめ」と言わんばかりの娯楽大作。

【次点】 「her/世界でひとつの彼女」「猿の惑星: 新世紀」「悪童日記」「ショートターム」

今年は、1位と2位を迷いに迷いまくった。同率1位でも良かったが、映画としての完成度を優先し「ガーディアンズ~」に決めた。多くの映画ファンが今年のベストに挙げた、スコセッシの「ウルフ・オブ・ウォールストリート」は確かに面白かったけど、個人的には圏外。「ウルフ~」同様、昨年オスカーを賑わせたタイトルが今年は「思ったほどでは?」が多かったかも(ハズレはさすがにないけど)。また、大作(大規模予算系)映画で良質な作品が多かったのも特徴的だった。言い換えれば、娯楽作として多くの人に観てほしい洋画が多かったのだけれど、いずれも日本ではヒットにならず。。。。ますます冷え込む日本での洋画不況、何とかしたいなー。(「アナ雪」のヒットは突発事件なので考慮せず)
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