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映画とサウナ。

2013年私的映画ベスト10 【洋画】

2014-01-07 02:03:25 | 勝手に映画ランキング
今日から2014年の仕事が始まった。休みボケが抜けない。。。

日本映画に続いて、2013年の洋画の私的ベスト10をまとめてみる。
2位以下の順位付けに悩む。2013年は甲乙付け難い良作だらけだったからだ。

1位 『ゼロ・グラビティ』

2013年は『ゼロ・グラビティ』という映画が公開された年。
この映画にどれだけの賛辞が必要だろう。劇場観賞の概念を変えた金字塔。物語は極限のサバイバル劇から崇高なドラマへ昇華。宇宙という未知の世界へ挑み続けてきた人類への賛歌であり、地球という奇跡の惑星への賛歌。サンドラ・ブロックの美しき肉体から生命の誕生を見る。深き感動と共に、その神々しさにひれ伏す。至高の映画。

2位 『パシフィック・リム』

熱狂。見栄を切った巨大ロボットとKAIJYUに拍手喝采。感じるのは日本のサブカル愛よりも、ハリウッドの圧倒的な技術力と、監督ギレルモ・デル・トロの創造力。「バトルシーンをどれだけ面白くみせるか」に徹した2時間。余計なメッセージを残さない潔さ。だから萌える。

3位 『クロニクル』

超能力をもった高校生たちの暴走する青春。文句なしの面白さ。モキュメンタリー、POVのデメリットをメリットに変えた革新的映画。低予算をモノともしないスケールは、比類なきイマジネーションの賜物。ハリウッドの将来を担う若き監督とキャストたちを目撃する。

4位 『マン・オブ・スティール』

刷新された「スーパーマン」はエイリアン。「ノイジーな映画」と揶揄されても結構。世界観、スケール、視覚効果、美術デザイン、キャスト、音楽、すべてがツボ。ザック・スナイダーのアクション演出が唸りを上げる。ハイテンションでも、空回りしない芯の強さ。「滑空」とは「大気を切り裂く」。

5位 『キャプテン・フィリップス』

生死をかけた2人の男の戦いから見えるのは、強者と弱者が共存するグローバル経済の縮図。そこにうるさいジャーナリズムはない。リアリティをもって観客をひきつけ、映画的な表現をもって楽しませる。ラストの看護師は本物の看護師を起用。ポール・グリーングラスの演出力に脱帽。

6位 『危険なプロット』

文才という才能をもった高校生と、彼の奏でる旋律に踊らされる大人たち。物語が持つ魔力を、ユーモアとエロスを効かせて料理する。その味わいは中毒性が高く危険だが、やめられない。フランソワ・オゾンの最高傑作。可笑しく、どこか切ない人生劇場の開演。映画の本質を見る。

7位 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』

誰がこの寓話の実写化を実現できると思ったのだろう。幻想的な映像の数々に心を奪われ、生を乞う主人公から宗教の意義を感じる。脅威として有り続ける獰猛なトラとの共存関係が、少年の生きる力に変わる描き方が秀逸。寓話に終わらないラストも素晴らしい。

8位 『キャビン』

ホラーの概念をひっくり返してみると、ホラーの宝石箱が出てきた。そのネタ晴らしにホラーへの愛があふれ出す。想像もつかない展開の連続に驚愕し、怒涛のクライマックスに発奮する。「パーティタイム!」のカタルシス。痛快、爽快。こういうの大好物。

9位 『インポッシブル』

すべてを呑みこむ津波。消滅した世界で断ち切られた家族を結んだのは、人種を超えた絆。キレイごとに見えるかもしれないけど、人間の良心は確かにそこにあったのだ。被災国である日本では特別な意味を持つ映画。穏やかで力強い希望の光に胸を打たれる。

10位 『君と歩く世界』

男女の肉体が荒々しく擦れ合う。それは愛よりも動物的衝動に近い。擦れあった肉体から熱を感じる。両足を失った女はセックスで自身の存在意義を感じ、男は血まみれのストリートファイトを通して生を感じる。肉体を形成する血潮が、南仏の降り注ぐ陽光に照らされる。

次点 『世界にひとつのプレイブック』 『ジャンゴ 繋がれざる者』 『スプリング・ブレイカーズ』

最低映画 『ダイ・ハード/ラスト・デイ』


こうまとめてみると、昨年は大作系映画が見事にハマった年だった。
逆に「ハッシュパピー~」や「愛、アムール」などの小粒系映画がまるでハマらなかった。

1位の「ゼロ・グラビティ」は、ここ数年の中でも突出したベスト。いずれ劇場公開が終了するが、半年に1回とか定期興行をしてほしい。これほどの映画が日本でヒットしなかったら、日本市場における洋画は終わりだろう。まだ観ていない人は絶対に観に行った方が良いと思う。

最低映画は「アフター・アース」と天秤にかけたが、ウィル・スミス親子が勝手に作って、勝手に失敗した映画だからまだ許せる。「ダイ・ハード/ラスト・デイ」は「ダイ・ハード」という看板を背負いながら、その看板に泥を塗ったからタチが悪い。とても不快で、とにもかくにもつまらなかった。

見逃した心残り映画は「サウンド・オブ・ノイズ」。たしか、一館だけの限定公開でレイトショーでしかやってなかったんだよな・・・。2月のDVDレンタルまで待つ。
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