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SUPER8/スーパーエイト 【感想】

2011-06-24 21:14:14 | 映画
私はスピルバーグの「E.T.」を観ると泣く。

というか、自転車が空を飛ぶシーンで必ず泣く。

子どもたちとE.T.の友情が結実し、
誰もが予想だにしない奇跡が起こる、
映画史に燦然と輝く音楽とともに、美しい名シーンだ。

イマジネーションを具現化させる映画は、観る人を幸せにする。
「E.T.」はそんな映画の可能性を初めて教えてくれたような存在でもある。

そんなE.T.と同じような匂いを感じた本作「SUPER8」。
久しく観ていない宇宙モノということもあり、公開初日に観に行った。

テレビでの予告編では、まず最初に「スピルバーグ製作総指揮」と堂々と謳い、
その後に「監督JJエイブラムス」と出る。
客集めのためにネームバリューのある名前を使いたがるのは映画宣伝の常だ。

実際のところ、スピルバーグがどこまで本作の製作に関わっているのかわからないが、
個人的にはJJエイブラムスっぽい映画だなと思った。

ついこの間観た「127時間」は筋書きが読めても面白い映画だった。
一方、(比べるものでもないが)本作は筋書きが読めて、つまらない映画だった。

E.T.のオマージュか、
1970年代の懐かしい時代設定、ピュアでハートフルなジュブナイル。
30代~40代の大人や、「スタンドバイミー」が好きな人にはたまらない世界観かも。

子どもたちのキャスティングもベタで逆によかった。
心優しい主人公がいて、デブ、チビ、ノッポが脇を固め、そして可愛い女子がいる。
本作の主人公ジョーは、E.T.のエリオットと雰囲気がそっくりだ。
個人的には仕切り屋のおデブ少年がいい味出していてよかった。
美少女役のエル・ファニングは姉のダコタに負けず劣らず、
既に女優として仕上がってる感あり。
顔立ちも美しいため、恋愛映画とかハマリそうだ。

とまあ、そこそこ見どころはありそうなのだが、
エイリアンの描き方が個人的に不満。
本作の制作を極秘プロジェクトと名打っていた割に、
その正体は既視感ありあり。よくあるパターンだ。
もっと面白い描き方はなかったのだろうか。。。

アクション描写がド派手で、そこが目立ってしまう分、
肝心な子どもたちの人間模様も際立って映らない印象。
意外性もないため、表層的なパニック映画を見た感じ。

表層的で薄い内容でも面白い映画もあるのだが、
個人的なツボに入る要素があまりない。

大作(資金をつぎ込んでいる)映画なので、
映画料金(今日は1000円の日だし)に文句はないが、
まあまあといったところか。。。

早くE.T.をデジタルリマスタして、
ブルーレイ化してほしい。

【50点】








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