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オザークへようこそ シーズン2 【感想】

2020-05-12 07:01:06 | 海外ドラマ


在宅勤務が5月末まで延長されることになった。定時の18時半までの業務を終えたのち、0分で帰宅できる、この状況にすっかり慣れてしまっている。夜の空いた時間は、ネトフリ三昧。Rottenで評価の高いコンテンツをピックアップしてみているが、「オザークへようこそ」のシーズン3のスコアが高かったため、見ることにした。このドラマ、シーズン1が期待外れだったので、シーズン2を見ていなかったのだが、シーズン3をみるために再度追いかけることにした。

シーズン2では、主人公らが新たな資金洗浄の手段として、オザークに新しいカジノを作るまでの道のりが描かれる。

前シーズンでカルテルとのつながりが家族の周知となったバード家。一家の長である、マーティと奥さんのウェンディは相変わらず、地元のギャングとカルテルとの板挟み状態が続く。「合法的に資金洗浄ができる」というロジックがよく理解できなかったものの、とにかく、カジノを使った資金洗浄はその理想形なのだという。但し、その実現は難易度が高く、土地の問題、法案の問題、諸団体の利害の問題等々、クリアすべき課題が山積し、思わぬ事態に見舞われながらも、マーティとウェンディがカジノ開発に奔走する。

面白いストーリーを描くなーと、関心するものの、同じ「カルテル」関連のドラマとして「ベター・コール・ソウル」(S6)を見たばかりに自分にとっては、大いに物足りない。シーズン2も凡作だ。

キャラクターに成長や変化がみられない。バード家は家族を巻き込む危機に陥っても、防御する一方で、戦いのスタイルを変えない。強いていえば、ウェンディが変わったか。もう普通の家族ではないのだから、もっと大胆に描いてもよいと思う。切り抜けて切り抜けて、何とかゴールする。結果、達成感が得られない。



会計士としての能力をもっと見せるべきなのに、新キャラとして登場する女性弁護士には「なんとかしろ」とやりこまれ、交渉人として動き回るばかり。せっかくの設定をなんでもっと活かさないのだろう。

誰かが消されるシステムや、「なんでやねん」とキャラクターの愚かな選択にイラつく場面など、かつてみた「ウォーキング・デッド」に似てきた感じがする。ルースの父親が出所するが、ワルをワルとして描くことしかできず、その脅威で無理やりスリルを醸成する。強引さが目に余る。

「ブレイキング・バッド」や「ベター・コール・ソウル」と比較すべきではないが、あのシーンのワンカットワンカット、セリフの1つ1つを注視するほどの脚本や演出の凄みは到底なくて、人物描写やカメラワークから、次の展開があっさり読めてしまう。「でしょうね。。。」っと何度ツッコんだことか。映像が物語を語るだけに機能しているので、音声だけでも楽しめるドラマと言い換えられるかもしれない。



そんななか、シーズン1ではまったく受け付けなかった、「ルース」演じるジュリア・ガーナーの繊細な演技にようやく気づかされた。あの童顔と甲高い声はハンデになり得ると思うが、顔の細かい筋肉の震え、目の動きから、腹の奥底にある、悲しみ、怒り、恐れ、愛情みたいなものが滲んで、ルースというキャラクターに説得力を与えて、ドラマを感じさせる。あとで調べたら、このシーズンでエミー賞をとっていたらしい、納得。それにしても、彼女はこの作品のなかで何度「ファ〇ク」と言っただろう。。。。

カジノ開発の過程で、すっかり地元の有力者となったバード家。まさかのドンデン返しに、当然、シーズン3が気になる。話は面白いので、そのまま見続けてしまうが、シーズン3での「攻め」に期待。

【65点】
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