映画に続いて、2017年に見た海外ドラマのベストランキングを決めてみる。
1位 ゲーム・オブ・スローンズ 第七章
壮大な旅がヤマ場を迎える。幾多の支流が大きな本流へとまとまったシーズン。第七章で最高シーズンを更新。全9話ながら、各話がもれなく高密度で1本の映画レベル。悲劇のスターク家がようやく再会を果たし、各エピソードの主役たちが同じ画面内で夢の共演を果たす。重厚な人間ドラマに胸を締め付けられ、大迫力のアクションにワクワクと興奮が止まらなかった。すっかり成長したドラゴンは大暴れ。最終となる次の第八章ではとんでもないことになりそう。
2位 ベター・コール・ソウル シーズン3
伝説の「ガス」がいよいよ登場。主人公ソウル(ジミー)のドラマとしても十分面白かったが、「ブレイキングバッド」のスリルが加わったことでさらに面白くなってしまった。観る者の予想を凌駕する脚本と演出はさすが。ヴィンス・ギリガンブランドの確かな品質と完成度。
3位 THIS IS US 36歳、これから シーズン1
現在NHKで放送中の海外ドラマで18話中、12話の途中段階であるが、毎話、泣かされている状況。2つの時代で「今」を生きる5人の大人たちが描かれる。肌の色が1人違う3つ子の兄弟と、幼少期の彼らを大きな愛で育てた2人の夫婦。笑いと感動に包まれる日々が胸を打つ。文字通り「世界一」のお父さんが最高に素敵。主人公演じる高橋一生の声優起用だけが減点。
4位 ナルコス シーズン3
エスコバルというカリスマが去ったシーズン2。もはや打ち止めと思いきや、とんでもなかった。中毒性でいえば今年のベスト。コロンビアでの第二次麻薬戦争は、新たな覇権争いに突入。大国アメリカをも巻き込んだダイナミックな展開に釘付けになる。当時の北中米情勢を知る歴史ドラマとしても見ごたえり。DEAだけでなく、カルテル側の警備部長を主要キャラにおいた脚本も秀逸だ。
5位 シャーロック シーズン4
欧米で酷評された理由もわかったが、個人的にはめちゃくちゃ楽しめた。これまでの推理サスペンスに、アクションとシリアスな人間ドラマが加わる。強い友情で結ばれていたホームズとワトソンの間に最大の危機が訪れ、「人間」ホームズのルーツ・心理に迫る。演技派であるカンバーバッチが見事な熱演で応える。映像による演出もさらに進化。観る物の予想を置き去りにする仕掛けも相変わらず楽しい。
6位 ブラック・ミラー シーズン4
傑作オムニバスドラマとして、本シーズンでも大充実の仕上がり。「よくこんな面白い脚本を描くなー」と何度も感心してしまう。近未来における科学技術の発展は利便性の享受に留まらず、いつの時代も変わらぬ人間の業を露にする。全6話、それぞれ個性的で面白いが、奇想天外な物語をブラックユーモアで綴った第1話「宇宙船カリスター号」と、物語の背景と色彩を排除し、スリラーに徹した第5話「メタルヘッド」がとりわけ素晴らしかった。
7位 アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件
裁判のあり方を問うテーマ性だけでも、映画「三度目の殺人」よりも多面的で深い。事件を通して浮上するのは「人種差別」というアメリカの病巣。ドラマの枠でこれだけ重厚な実話モノを描けてしまうアメリカのエンタメ界の強さ。
8位 ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン2
前シーズン超える面白さ。手加減なしのファンタジースリラーを、子どもたちの冒険劇にぶつける。子どもたちの好奇心と勇気が事件解決へ繋がっていく脚本が相変わらずブレない。本シーズンでは子どもたちの友情の輪が広がり、恋愛模様も色濃く描かれ、青春ドラマとして味わいが一層増した。ゴーストバスターズの仮装など、80年代のカルチャーを抑えているのも嬉しい。主人公演じるフィン・ウルフハードは映画「イット」でも大活躍。
9位 オレンジ・イズ・ニュー・ブラック シーズン5
舞台となる刑務所の構図を破壊したことにより、マンネリから見事に脱却。人種間の壁を越えて、各コミュニティがシャッフルされたことも新鮮。個性的なキャラクターたちが、それぞれの魅力を取り戻してくれたことも大きい。本ドラマ最強のヒールである「ピスカテラ」に秘められた過去が明らかになり、多様性を打ち出す本作らしいエピソードで印象に残った。
10位 ファーゴ シーズン3
神がかり的に面白かったシーズン1とシーズン2から大幅なパワーダウンが否めないが、「ボタンの掛け違い」による地獄直行のドラマの持ち味は健在。シーズン1からの伏線が後半から登場し興奮してしまった。ユアン・マクレガーが個性の異なる2人(双子)の主人公を妙演。「T2」の公開時、スキンヘッドだった理由は本作への出演のためだったのだ。是非シーズン4を作ってもらって挽回してほしい!!
「ゲーム・オブ・スローンズ」についてはダントツの1位で、「アベンジャーズ」の実現に大興奮した。次はいよいよ最終章、リリースは来年2019年になるとのことだが楽しみにして待ちます。
10タイトル中、7つがネットフリックスで見たドラマだ。オリジナルの映画を含め、ネットフリックスには2017年も大変お世話になった。ほかに新シリーズとしてリリースされた「クィーン・オブ・ザ・サウス」や「マインド・ハンター」もかなり面白かった。2017年も面白い海外ドラマに恵まれた一方で、シリーズ史上、一番面白くなかったのは「ハウス・オブ・カード(シーズン5)」と「ジ・アメリカンズ(シーズン5)」だった。また、新シリーズとして期待していた「レギオン」も全くハマれなかった。「ハウス・オブ・カード」についてはドラマの色がだいぶ変わってしまったので、続きのシーズンについても期待は持てない。ケビン・スペイシーのセクハラ問題があったので、それどころじゃないかもだけど。
1位 ゲーム・オブ・スローンズ 第七章
壮大な旅がヤマ場を迎える。幾多の支流が大きな本流へとまとまったシーズン。第七章で最高シーズンを更新。全9話ながら、各話がもれなく高密度で1本の映画レベル。悲劇のスターク家がようやく再会を果たし、各エピソードの主役たちが同じ画面内で夢の共演を果たす。重厚な人間ドラマに胸を締め付けられ、大迫力のアクションにワクワクと興奮が止まらなかった。すっかり成長したドラゴンは大暴れ。最終となる次の第八章ではとんでもないことになりそう。
2位 ベター・コール・ソウル シーズン3
伝説の「ガス」がいよいよ登場。主人公ソウル(ジミー)のドラマとしても十分面白かったが、「ブレイキングバッド」のスリルが加わったことでさらに面白くなってしまった。観る者の予想を凌駕する脚本と演出はさすが。ヴィンス・ギリガンブランドの確かな品質と完成度。
3位 THIS IS US 36歳、これから シーズン1
現在NHKで放送中の海外ドラマで18話中、12話の途中段階であるが、毎話、泣かされている状況。2つの時代で「今」を生きる5人の大人たちが描かれる。肌の色が1人違う3つ子の兄弟と、幼少期の彼らを大きな愛で育てた2人の夫婦。笑いと感動に包まれる日々が胸を打つ。文字通り「世界一」のお父さんが最高に素敵。主人公演じる高橋一生の声優起用だけが減点。
4位 ナルコス シーズン3
エスコバルというカリスマが去ったシーズン2。もはや打ち止めと思いきや、とんでもなかった。中毒性でいえば今年のベスト。コロンビアでの第二次麻薬戦争は、新たな覇権争いに突入。大国アメリカをも巻き込んだダイナミックな展開に釘付けになる。当時の北中米情勢を知る歴史ドラマとしても見ごたえり。DEAだけでなく、カルテル側の警備部長を主要キャラにおいた脚本も秀逸だ。
5位 シャーロック シーズン4
欧米で酷評された理由もわかったが、個人的にはめちゃくちゃ楽しめた。これまでの推理サスペンスに、アクションとシリアスな人間ドラマが加わる。強い友情で結ばれていたホームズとワトソンの間に最大の危機が訪れ、「人間」ホームズのルーツ・心理に迫る。演技派であるカンバーバッチが見事な熱演で応える。映像による演出もさらに進化。観る物の予想を置き去りにする仕掛けも相変わらず楽しい。
6位 ブラック・ミラー シーズン4
傑作オムニバスドラマとして、本シーズンでも大充実の仕上がり。「よくこんな面白い脚本を描くなー」と何度も感心してしまう。近未来における科学技術の発展は利便性の享受に留まらず、いつの時代も変わらぬ人間の業を露にする。全6話、それぞれ個性的で面白いが、奇想天外な物語をブラックユーモアで綴った第1話「宇宙船カリスター号」と、物語の背景と色彩を排除し、スリラーに徹した第5話「メタルヘッド」がとりわけ素晴らしかった。
7位 アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件
裁判のあり方を問うテーマ性だけでも、映画「三度目の殺人」よりも多面的で深い。事件を通して浮上するのは「人種差別」というアメリカの病巣。ドラマの枠でこれだけ重厚な実話モノを描けてしまうアメリカのエンタメ界の強さ。
8位 ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン2
前シーズン超える面白さ。手加減なしのファンタジースリラーを、子どもたちの冒険劇にぶつける。子どもたちの好奇心と勇気が事件解決へ繋がっていく脚本が相変わらずブレない。本シーズンでは子どもたちの友情の輪が広がり、恋愛模様も色濃く描かれ、青春ドラマとして味わいが一層増した。ゴーストバスターズの仮装など、80年代のカルチャーを抑えているのも嬉しい。主人公演じるフィン・ウルフハードは映画「イット」でも大活躍。
9位 オレンジ・イズ・ニュー・ブラック シーズン5
舞台となる刑務所の構図を破壊したことにより、マンネリから見事に脱却。人種間の壁を越えて、各コミュニティがシャッフルされたことも新鮮。個性的なキャラクターたちが、それぞれの魅力を取り戻してくれたことも大きい。本ドラマ最強のヒールである「ピスカテラ」に秘められた過去が明らかになり、多様性を打ち出す本作らしいエピソードで印象に残った。
10位 ファーゴ シーズン3
神がかり的に面白かったシーズン1とシーズン2から大幅なパワーダウンが否めないが、「ボタンの掛け違い」による地獄直行のドラマの持ち味は健在。シーズン1からの伏線が後半から登場し興奮してしまった。ユアン・マクレガーが個性の異なる2人(双子)の主人公を妙演。「T2」の公開時、スキンヘッドだった理由は本作への出演のためだったのだ。是非シーズン4を作ってもらって挽回してほしい!!
「ゲーム・オブ・スローンズ」についてはダントツの1位で、「アベンジャーズ」の実現に大興奮した。次はいよいよ最終章、リリースは来年2019年になるとのことだが楽しみにして待ちます。
10タイトル中、7つがネットフリックスで見たドラマだ。オリジナルの映画を含め、ネットフリックスには2017年も大変お世話になった。ほかに新シリーズとしてリリースされた「クィーン・オブ・ザ・サウス」や「マインド・ハンター」もかなり面白かった。2017年も面白い海外ドラマに恵まれた一方で、シリーズ史上、一番面白くなかったのは「ハウス・オブ・カード(シーズン5)」と「ジ・アメリカンズ(シーズン5)」だった。また、新シリーズとして期待していた「レギオン」も全くハマれなかった。「ハウス・オブ・カード」についてはドラマの色がだいぶ変わってしまったので、続きのシーズンについても期待は持てない。ケビン・スペイシーのセクハラ問題があったので、それどころじゃないかもだけど。