洋画に続き、2017年の邦画のベストランキングを決めてみる。豊作だった前年から一転、面白いと思える映画が少なかったため、6位以降は多少無理やり引っ張ってきた感あり。
ブログに感想を載せてない映画だけ、一言感想を追記。
1位 彼女がその名を知らない鳥たち
2位 3月のライオン【前後編】
3位 牝猫たち
1位に続いて白石監督作。ポルノ映画はリアリティではなく男が描いたファンタジーであることをわきまえつつ、現代性、ドラマ、エロス、ユーモアをしっかりとストーリーの中に内包する。ロマンポルノの芸術性の一端を知った気になる。とろサーモンの村田、ドラマ版の「火花」に続き、演技が本当に巧い。
4位 勝手にふるえてろ
5位 夜空はいつでも最高密度の青色だ
東京は「生きる」の1000万人の集合体。よくみる新宿と渋谷の風景をバックに、孤独な男女による高純度ロマンスが展開。いつくるかわからない死をみつめ「朝起きたらおはようと言おう」。人が無性に恋しくなる映画。
6位 帝一の國
今の旬を生きる若手俳優たちが一同に集合。潔いほどの馬鹿馬鹿しさが実に痛快。コミカルでエネルギッシュな学園内権力闘争から、リアルな政治像が透ける。ふんどし一丁、綺麗なお尻が乱舞する太鼓シーンなど、随所に男色の匂いがするのも良い。「あゝ、荒野」よりも本作での菅田将暉の演技を支持。
7位 南瓜とマヨネーズ
8位 ジョジョの奇妙な冒険
9位 GODZILLA 怪獣惑星
10位 夜は短し歩けよ乙女
濃密で不思議な一夜。サイケで癖が強い世界観は、観る者の想像力を軽く超える独創性。その映像の渦で脳みそを撹拌する。描かれるのはあくまで男女のラブロマンスであり、気持ちのよいラストに着地してくれる。
年末に間に合わせる形で「あゝ、荒野」や「ビジランテ」などの日本映画を立て続けに見たがどれも期待ハズレだった。他にも「これは良かった!」と手放しで楽しめた日本映画は本当に少なかった。1位の「彼女がその名の知らない鳥たち」と2位の「3月のライオン」はトップ10のなかでも頭1つ抜け出ているほど良かった。奇しくも将棋界のトピックスで賑わった2017年だったが、原作の魅力を十分に活かし、将棋という宇宙を見事に映像化した「3月のライオン」はもっと評価されてしかるべきだ。原作にはない解釈で締めくくった脚本も素晴らしかった。同じく漫画原作の実写映画である「ジョジョの奇妙な冒険」は逆に原作を知らないから新鮮で楽しめた。人伝えに聞く説明だけではわかりづらい原作の設定を、実写の力を借りて理解できたのが嬉しい。ようやく「ジョジョ」を知った。予告編では安っぽく見えたCGも、ファンタジーに振り切った映画のなかではさほど違和感はなかった。続編ができたらまた観てしまうと思う。アニメ映画の「GODZILLA 怪獣惑星」は、その結末に否定派が多いみたいだが、自分は自然と受け入れられた。その結末以上にプロセス段階である緻密なSF設定とダイナミックなアクション描写に見入ってしまった。
2017年に見逃した日本映画は「彼女の人生は間違いじゃない」と「幼な子われらに生まれ」。
ブログに感想を載せてない映画だけ、一言感想を追記。
1位 彼女がその名を知らない鳥たち
2位 3月のライオン【前後編】
3位 牝猫たち
1位に続いて白石監督作。ポルノ映画はリアリティではなく男が描いたファンタジーであることをわきまえつつ、現代性、ドラマ、エロス、ユーモアをしっかりとストーリーの中に内包する。ロマンポルノの芸術性の一端を知った気になる。とろサーモンの村田、ドラマ版の「火花」に続き、演技が本当に巧い。
4位 勝手にふるえてろ
5位 夜空はいつでも最高密度の青色だ
東京は「生きる」の1000万人の集合体。よくみる新宿と渋谷の風景をバックに、孤独な男女による高純度ロマンスが展開。いつくるかわからない死をみつめ「朝起きたらおはようと言おう」。人が無性に恋しくなる映画。
6位 帝一の國
今の旬を生きる若手俳優たちが一同に集合。潔いほどの馬鹿馬鹿しさが実に痛快。コミカルでエネルギッシュな学園内権力闘争から、リアルな政治像が透ける。ふんどし一丁、綺麗なお尻が乱舞する太鼓シーンなど、随所に男色の匂いがするのも良い。「あゝ、荒野」よりも本作での菅田将暉の演技を支持。
7位 南瓜とマヨネーズ
8位 ジョジョの奇妙な冒険
9位 GODZILLA 怪獣惑星
10位 夜は短し歩けよ乙女
濃密で不思議な一夜。サイケで癖が強い世界観は、観る者の想像力を軽く超える独創性。その映像の渦で脳みそを撹拌する。描かれるのはあくまで男女のラブロマンスであり、気持ちのよいラストに着地してくれる。
年末に間に合わせる形で「あゝ、荒野」や「ビジランテ」などの日本映画を立て続けに見たがどれも期待ハズレだった。他にも「これは良かった!」と手放しで楽しめた日本映画は本当に少なかった。1位の「彼女がその名の知らない鳥たち」と2位の「3月のライオン」はトップ10のなかでも頭1つ抜け出ているほど良かった。奇しくも将棋界のトピックスで賑わった2017年だったが、原作の魅力を十分に活かし、将棋という宇宙を見事に映像化した「3月のライオン」はもっと評価されてしかるべきだ。原作にはない解釈で締めくくった脚本も素晴らしかった。同じく漫画原作の実写映画である「ジョジョの奇妙な冒険」は逆に原作を知らないから新鮮で楽しめた。人伝えに聞く説明だけではわかりづらい原作の設定を、実写の力を借りて理解できたのが嬉しい。ようやく「ジョジョ」を知った。予告編では安っぽく見えたCGも、ファンタジーに振り切った映画のなかではさほど違和感はなかった。続編ができたらまた観てしまうと思う。アニメ映画の「GODZILLA 怪獣惑星」は、その結末に否定派が多いみたいだが、自分は自然と受け入れられた。その結末以上にプロセス段階である緻密なSF設定とダイナミックなアクション描写に見入ってしまった。
2017年に見逃した日本映画は「彼女の人生は間違いじゃない」と「幼な子われらに生まれ」。