達磨忌
2011-10-05 | 雑学
お寺や神社、そして観光地などで縁起物として広く親しまれているものにダルマさんがあります。
このダルマさん実は禅宗開祖の菩提達磨の座禅姿を模した置きものだそうです。
そして、今日10月5日は、その菩提達磨(達磨大師)の命日である「達磨忌(だるまき)」です。
達磨さんは本名を菩提達磨といい、達磨大師ともいいます。
南インド国の香至(こうし)王の第三王子として生まれ(生没年未祥)、般若多羅に師事してその法を学び、今から1500年ほど前の六朝(りくちょう)時代(達磨60才頃)に中国の広州に入り、武帝に召されて金稜(現在の南京)で禅を伝えました。
崇山(すうざん)少林寺に住し、面壁9年の座禅を行ったと伝えられています。
室町時代に日本に伝わった仏教の禅宗では達磨大師と言う僧侶を重要視し、「祖師」は達磨を表す言葉となっているようです。
この達磨大師には壁に向かって九年の座禅を行ったことによって手足が腐ってしまったという伝説があり、ここから、手足のない形状でダルマの置物が作られるようになったと言われています。
・宮本武蔵作の八方にらみの達磨絵(徳願寺HPより)
ダルマは何度転んでも起き上がる置物として人気がありますが、これは一説には、150歳もの長寿であったとの伝説や、その不屈の坐禅修行のさまにあやかったものと言われています。
ダルマの置物は別名「願掛けダルマ」とも言われていることから、目の部分は書き入れず空白のままで売られています。
目を入れる方法は、祈願者が思い思いの願いを込めてダルマに向かって右(ダルマ自身の左目)に墨筆で目を入れ「半開眼」し、願いが叶ったらもう片目を入れて満願とするのが慣わしとなっています。
ダルマさんは、くじけず辛抱すれば必ず報われる、不撓不屈の精神を授けてくれる尊いお祖師様です。
丸に、ちょっこちょこと描き足せば済むとはいえ、単純絵なのが故に難しくもありそうです。
魚群の上に人魚姫が腰掛けるのも面白い発想ですね。
幻想的ではあります。