先日、15年間栽培した「伊予柑の木が枯れた」ことを取り上げました。
枯れた原因はカミキリムシの食害によるものでした。
幹の地際に大きな穴が開いており、カミキリムシの幼虫が木の中に入って枯らしたようです。
このため、イヨカンの栽培はこれを機に終止符を打つつもりでしたが、矢張り伊予柑の美味しさに未練があって再び栽培することにしました。
そして、先日、地元のホームセンターで伊予柑の苗木を買ってきたのです。
「再び植えたイヨカン」
今回購入した伊予柑の苗木は3年生です。
幹の直径は2㎝くらいの太さなので、恐らく、来年の春には数個の花が咲くかもしれません。
今度はカミキリムシの被害に遭わないように毎日気を付けながら管理していきたいと思います。
・これが10月24日に植え付けた3年物の伊予柑の苗木です。
「イヨカンの誕生」
ところで伊予柑と言えば愛媛県が発祥と思われますが、発見されたのは山口県なのだそうです。
そこで、イヨカンの歴史についても調べてみました。
伊予柑の誕生は、(株)乃万青果のHPによれば、明治19年に山口県阿武郡東分村(現萩市)の中村正路氏の園で発見された偶発実生だそうです。
品種が明らかでないことから、当初は穴門みかん(あなどみかん)と呼ばれていましたが、明治22年に松山市の三好保徳氏が原木を購入して愛媛県に導入し、苗木を育成して近隣の農家に配り栽培を奨励しました。
やがて松山市周辺に産地が形成され、伊予蜜柑という呼び名で京浜市場に出荷されるようになりました。
しかし、愛媛県産の温州みかんと混同されることから、昭和5年に伊予柑という名に落ち着いたようです。
その後、栽培面積が増加し、枝変わりから宮内伊予柑が発見されて広く栽培されるようになると、従来の伊予柑は普通伊予柑と呼ばれるようになりました。
宮内伊予柑は、昭和30年に松山市平田町の宮内義正氏の伊予柑園で発見された枝変わりで、昭和41年11月に種苗名称登録されています。
「宮内イヨカン」
香りもよく、種も少ない極めて良質の枝変わりの「宮内いよかん」は、今では愛媛県産が8割以上を占める特産品となっているそうです。
皮を剥くと、滴り落ちる程たっぷりの果汁と漂う爽やかな香り、甘い中にも適度な酸味と何拍子も揃った「宮内いよかん」は、ビタミンCやクエン酸もたっぷりで美容と健康にもオススメの果実という事です。
再びの伊予柑の栽培、4~5年先にはたくさん生ってくれることを楽しみにしたいと思います。