らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

栗よりうまい十三里

2022-10-23 | 雑学

暑かった夏が終わり、今月初めまで続いた残暑も過ぎ去って、一雨ごとに季節が進んで本格的な秋となりました。
秋といえば、「読書の秋」「スポーツの秋」と並んで「食欲の秋」や「実りの秋」などさまざまなフレーズがありますが、その中でも「食欲の秋」はどなたも実感される言葉ではないでしょうか?
夏の間、食欲が落ちていた小生も少しずつ食欲が戻ってきました。

秋の味覚の定番料理といえば、炊き込みごはんや松茸ごはん、さつまいもごはん、栗ごはんなどがあります。
何れも、秋の味覚を炊き込んでおり、美味しいですよね。
矢張り、秋は「実りの秋」「食欲の秋」が実感できます。

「八里半」
ところで、「栗よりうまい十三里」という諺がありますが、ご存じでしょうか?
この諺はちょうど今頃のことを言い表した諺です。

「栗よりうまい十三里」とは、江戸時代にサツマイモ(焼き芋)のことを洒落て言った言葉なのです。
江戸時代(宝永年間(1705~1711)の頃)、京都に焼き芋屋さんが登場しました。
その焼き芋屋さんの看板には、「八里半」の文字が書かれていたのです。

当時、サツマイモは蒸し芋で食ベられていたのですが、焼いたサツマイモが栗の味に似ていたことから  「栗(九里)にはやや及びませんが」という洒落で「八里半」と名付けたのだそうです。



「栗よりうまい十三里の語源」
焼き芋は、それから90年ほど後の寛政年間(1790~1801)の頃に江戸にも伝わり、京都と同じように「八里半」の看板を掲げたそうです。
しかし、江戸・小石川の焼き芋屋さんが、「十三里」と名付けたところ 、「栗(九里)より(四里)うまい十三里(九里+四里)」という洒落が江戸っ子にウケて評判を呼び、大ヒット商品となりました。
それから「サツマイモ=十三里」となったという事です。

 なお、この「十三里」は、当時、美味しいサツマイモの産地として知られていた川越が、江戸から十三里(約52km)のところにあるため「十三里」と呼ばれるようになった、という説もあります。
更に、秋真っ只中の焼き芋は、とても美味しいことから「十三里」より美味しいという意味で「十三里半」と呼ぶ、という説もあるそうです。

「焼き芋が甘い理由」
一昨日のNHKの番組「チコちゃんに叱られる」で焼き芋の甘さの秘密について紹介していました。
番組に登場した明治大学の浅賀教授によると、
サツマイモの9割以上はでんぷんであること。そしてこの澱粉が甘さの基になること。
更に、鍵を握るのは熱だという事を話していました。

サツマイモの中にはアミラーゼという物質があり、熱を加えることによってこの成分が活発に働くそうです。
すると、アミラーゼが澱粉を分解して麦芽糖ができます。
この麦芽糖が水あめと同じ成分なのだそうです。
だから、あま~くなる。
と説明していました。

10月はサツマイモの旬です。
我が家でも数株掘って食べましたが、とても美味しかったです。
サツマイモを焼き芋にすると更に美味しいですよ。
どうぞ、お試しください。