らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

熊取のハスと大賀ハス

2021-06-27 | 地元紹介

大阪・熊取町の蓮池のハスは、開花には少し早いですが、管理事務所前の鉢植えの蓮が咲いていますのでご紹介します。

「熊取・蓮池のハス」
熊取の蓮池のハスは漸く咲き始めたところです。

・開花には少し早い蓮池のハスです。


「ハス」
先ず、蓮はインド原産のハス科の多年生植物で、水底の土中に塊茎をつくり、そこから葉と花茎を水面に伸ばす水生植物です。
塊茎はレンコンとして食用にされますが、主に食用にされる系統と、花を楽しむ系統があり、花を楽しむ系統の塊茎は、あまり太らず食用には向きません。
蓮池のハスは花を楽しむ系統です。
ハスは池で咲くイメージが強いですが、大きなかめや樽でも栽培することができます。

「事務所前の鉢植のハス」
管理事務所前には数十鉢のハスが置かれていおり、各鉢にきれいな蓮の花が咲いています。
ただ、鉢植えの場合は毎年植え替えをしないと花が咲きにくくなるようです。
各鉢には品種名が表示されていましたが、今回は花だけを撮影してきました。

・事務所前の鉢植のハスです。


ハス属の植物にはヌシフェラ種とルテア種の2種があり、ピンクの花を咲かせる前者をハス、後者は黄色い花を咲かせるのでキバナハスと呼んでいます。
両種の交雑により、多くの園芸品種が誕生していますが、それらもハスと呼ばれています。

・管理事務所前の鉢植のハスがきれいな花を咲かせていました。


「2000年前の古代ハス」
ハスと言えば、昔、2000年前の古代ハスが花を咲かせたというビッグニュースがありました。
古代ハスの実は、昭和26年(1951年)3月30日に1個、4月6日に2個が千葉県検見川の東京大学検見川厚生農場だった泥炭地で、大賀一郎博士と地元小中学生らによって発掘され、この実は約2000年前(縄文時代)のものと鑑定されたのです。
そのうちの1個の実が、翌年の昭和27年(1952年)7月18日に見事に花を咲かせ、2000年の眠りから目を覚ましました。
このBIGニュースは世界を駆け巡り、国内では『毎日グラフ』、海外ではアメリカの雑誌『LIFE』でも紹介されました。

このハスの根は日本各地は元より世界各国へ根分けされ、友好親善と平和のシンボルとしてその一端を担っていますが、その一つが和歌山県の上富田町に育っているのです。

・大賀ハスの説明板です。(以下、平成24年撮影画像)


「大賀ハス田」
前述したように大賀ハスは、ハス博士といわれた故「大賀一郎」博士が縄文時代に咲いていた古代ハスの種3粒を発見し、そのうちの一粒の開花したもので、和歌山県にも根分けされたハスが育っているのです。
9年前に熊野古道で和歌山県上富田町を歩いた時に、同町の「大賀ハス田」に立ち寄りました。

そこに掲げられている説明板には次のように書かれていました。
『昭和26年(1951年)千葉県検見川の泥炭層地下7mの所から、大賀一郎博士の手によって、三粒の種子を発見した。その種子が発芽し、二千年ぶりに生命を蘇らせ花を咲かせた。(このことは科学的にも考古学的にも判定されています。)このハスが、「大賀ハス」と名付けられ、千葉県の天然記念物となっている。全国各地に分根され、当ハス田でも7月から8月にかけて、うす紅色の花が咲き乱れる』と説明されています。

・ハスの開花時期は既に過ぎており、ポツリポツリと咲いている程度でした。


・二千年以上前の種から美しい花が蘇った「大賀ハス」です。


2000年前のハスも現在の熊取・蓮池のハスも共に美しい花です。
当時の人と同じハスが愛でられることに、何となくロマンが感じられます。

 

コメント (2)
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