「龍馬伝」が完結しました。
最終回は地上波の放映で観ましたが、一年納めのクライマックス、近江屋での暗殺場面のまさにその時に、愛媛県知事選の選挙速報字幕が表示されるいという興醒めの極致。
NHKも無粋なことしてくれるもんです。
まあでも、龍馬が夢描いた「上も下も無い」自由な民主社会の象徴である公職選挙の速報ですから、仕方ないとしましょうか。
幸い夕方のBSハイビジョン放映のほうも録画してあるので、あとでもう一回観直してみようと思います。
個人的に、大河ドラマをちゃんと観たのは20年以上前の「独眼竜政宗」や「武田信玄」以来。
しかもそのときも最後までは観なかった憶えがあるので、一年通してとなると小学生の頃の「峠の群像」以来かもしれません。
といいつつ、「龍馬伝」も初回から観ていたわけではないんですが。
2月くらいからかな?
最初は、その映像作品としてのクオリティの高さに惹かれて観始めました。
撮影、照明、美術などの質の高さが、従来のテレビドラマのレベルを遥かに越えていましたね。
それから段々と内容面にも惹かれるようになり。
社会が成熟し、旧来型の政治経済が行き詰まる中、グローバル化という新たな開国を迫られている今次のご時世において、この「龍馬伝」が描いたものは現代的意義を持っていたように思います。
ドラマの前半部、開明的な思想に傾倒していく龍馬が、攘夷という形で武士社会の真髄を守ろうとした武市半平太と袂を分かっていきますが、その二人が京の土佐藩邸(だったかな?)で最後の別れになる腹を割った語り合いをした場面がもっとも印象に残っています。
大きな目的は共有しながらも、守るべきものを捨てられない武市と簡単に捨ててしまうことができる龍馬。
何かを変えることは、何かを捨てることであり、時に苦しさを伴う。
そのことを誤魔化さずに描くことがこのドラマには通底していました。
そして龍馬も、結局は急激に「変える」「変わる」ことへの反発から生命を奪われてしまいます。
他に特に印象に残っているシーンを挙げると、
・薩長同盟のための西郷・木戸会談実現についに辿り着いた龍馬が、会談に向かう直前寺田屋でみせた得も云えぬ高揚感
・後藤象二郎と対決した清風亭会談の緊張感
の演出あたり。
特に後藤役の青木崇高の怪演は、個人的にこのドラマのベストアクトだったと思います。
それにしても、ドラマとはいいながらも、龍馬という人間の人生を目の当たりにすると、生きる活力が湧いてくる感じがします。
ビジョンをストーリーとして語り、地位の上下を問わず周囲を巻き込むことによって、考えを実現していく。
日常のビジネスでも必要なことですね。
最終回は地上波の放映で観ましたが、一年納めのクライマックス、近江屋での暗殺場面のまさにその時に、愛媛県知事選の選挙速報字幕が表示されるいという興醒めの極致。
NHKも無粋なことしてくれるもんです。
まあでも、龍馬が夢描いた「上も下も無い」自由な民主社会の象徴である公職選挙の速報ですから、仕方ないとしましょうか。
幸い夕方のBSハイビジョン放映のほうも録画してあるので、あとでもう一回観直してみようと思います。
個人的に、大河ドラマをちゃんと観たのは20年以上前の「独眼竜政宗」や「武田信玄」以来。
しかもそのときも最後までは観なかった憶えがあるので、一年通してとなると小学生の頃の「峠の群像」以来かもしれません。
といいつつ、「龍馬伝」も初回から観ていたわけではないんですが。
2月くらいからかな?
最初は、その映像作品としてのクオリティの高さに惹かれて観始めました。
撮影、照明、美術などの質の高さが、従来のテレビドラマのレベルを遥かに越えていましたね。
それから段々と内容面にも惹かれるようになり。
社会が成熟し、旧来型の政治経済が行き詰まる中、グローバル化という新たな開国を迫られている今次のご時世において、この「龍馬伝」が描いたものは現代的意義を持っていたように思います。
ドラマの前半部、開明的な思想に傾倒していく龍馬が、攘夷という形で武士社会の真髄を守ろうとした武市半平太と袂を分かっていきますが、その二人が京の土佐藩邸(だったかな?)で最後の別れになる腹を割った語り合いをした場面がもっとも印象に残っています。
大きな目的は共有しながらも、守るべきものを捨てられない武市と簡単に捨ててしまうことができる龍馬。
何かを変えることは、何かを捨てることであり、時に苦しさを伴う。
そのことを誤魔化さずに描くことがこのドラマには通底していました。
そして龍馬も、結局は急激に「変える」「変わる」ことへの反発から生命を奪われてしまいます。
他に特に印象に残っているシーンを挙げると、
・薩長同盟のための西郷・木戸会談実現についに辿り着いた龍馬が、会談に向かう直前寺田屋でみせた得も云えぬ高揚感
・後藤象二郎と対決した清風亭会談の緊張感
の演出あたり。
特に後藤役の青木崇高の怪演は、個人的にこのドラマのベストアクトだったと思います。
それにしても、ドラマとはいいながらも、龍馬という人間の人生を目の当たりにすると、生きる活力が湧いてくる感じがします。
ビジョンをストーリーとして語り、地位の上下を問わず周囲を巻き込むことによって、考えを実現していく。
日常のビジネスでも必要なことですね。