そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

実は非道だった桃太郎

2007-11-14 23:21:21 | Diary
どうよううたのえほん―お手本のうた付き!
笹沼 香
永岡書店


最近ヨメさんがコドモに買い与えた本です。
「ぞうさん」「かもめのすいへいさん」「むすんでひらいて」「げんこつやまのたぬきさん」などお馴染みの童謡が16曲録音されたICが内蔵されていて、それぞれのタイトルのボタンを押すと再生されます。
スイッチを切り替えればカラオケモードにもなるスグレモノ。
歌詞が書かれた絵本もカップリングされています。
昔ながらの童謡だけでなく「ドラえもんのうた」や「さんぽ」(←「となりのトトロ」の挿入歌)もラインナップ(著作権の関係か、ドラえもんやトトロのイラストは一切描かれてないんですが)。
コドモはすっかり気に入って、しつこいくらい繰り返し再生し、いっしょになって歌ってます。

16曲のうちの1曲に「ももたろう」の歌がありました。
歌詞を見てびっくり。
「ももたろう」の歌詞はなんと6番まであるのです。
しかもその中身を見て、こんな歌だったのか、と少々驚いてしまいました。

1番はお馴染みですね。
『ももたろうさん/ももたろうさん/おこしにつけた/きびだんご/ひとつわたしに/くださいな』

続く2番はこうなっています。
『やりましょう/やりましょう/これからおにの/せいばつに/ついていくなら/やりましょう』
自分が憶えている歌詞では「やりましょう」の部分は「あげましょう」のはずですが…
ちなみに3番は、
『いきましょう/いきましょう/あなたについて/どこまでも/けらいになって/いきましょう』

問題なのは4番以降です。
『そりゃすすめ/そりゃすすめ/いちどにせめて/せめやぶり/つぶしてしまえ/おにがしま』
『おもしろい/おもしろい/のこらずおにを/せめふせて/ぶんどりものを/エンヤラヤ』
『ばんばんざい/ばんばんざい/おとものいぬや/さるきじは/いさんでくるまを/エンヤラヤ』
ね、非道いでしょ?
正義の味方・桃太郎もこれじゃぁイメージダウンを逃れられません。

作詞者は書かれておらず「文部省唱歌」となっています(「文部科学省」じゃないんだね)。
おそらく戦後民主主義教育の中で、2番の「やりましょう」は「あげましょう」というマイルドな表現に改められ、3番は「けらいになって」の部分が問題視されて削除、4番以降は闇に葬られた…そんなところでしょうか。
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2 コメント

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確かに・・・ (のんのん)
2010-11-07 19:46:28
こんにちは。

子供を寝かせつけながら桃太郎を歌っていて3番以降がわからず検索していたらたどり着きました。

確かに非道・・・

私が感じたのは、特に「おもしろい/おもしろい」の部分。
イメージしながら歌詞を読んでいると何だか桃太郎が鬼畜のように思えてきます。

ん~~、子供に歌い聞かせるの悩みますねー。

参考になりました。
ありがとうございました。
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>のんのんさん (緑雨)
2010-11-08 22:33:33
これを非道いと感じるのも現代的な感覚なんでしょうけどね。
いかにも軍国主義的香りがするので戦後GHQに改めさせられたのかもしれません(わからんけど)。
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