フランスとスペイン語圏


 あたりまえのことではあるんです・・・

 「ふらんすぶんがく」の目玉商品のひとつである『マルドロールの歌』の作者、ロートレアモン伯爵ことイジドール・デュカスは、フランス移民の子で14歳以降の教育をフランスで受けた人ではあるけれども、まぎれもなくウルグアイ、モンテビデオの人であり、当然スペイン語ができ、スペイン語による著作から影響を受けているだろうということ。

 レイラ・ぺロネ=モイセスLeyra Perrone-Moisésとエミール・ロドリゲス・モネガルEmir Rodoríguez Monegalの共著という形で2001年に出版された Lautréamont. L'identité culuturelle. Double culture et bilinguisme chez Isidore Ducasse は、そのことをしっかり言った、という本です。

 このたびこの本の邦訳『ロートレアモンと文化的アイデンティティー』(水声社)が出版されたことで、はじめてわたしもこの本の存在を知ることができ、書いてあることを日本語で読むことができました。

 天に、それからこれを翻訳した寺本くんに深く感謝したいです。

 ちなみに寺本くんは1998年、アン・ドゥ・トロワ・ソレイユ・コンサートのチケットをわたしの求めで買っておいてくれた人です。
 彼と彼の奥さんと、三人で見に行ったのです。
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なにもしてない


 芥川とった田中慎弥さんが「働いた経験がない」という表現で形容されてますけど。
 そんなこと言うんだったらフロベールだってプルーストだって「働いたことない」です。
 「勤め人」をやったことはない、ってことでしょう? 
 作家やって立派にかせいでるんだから、働いたことがないとは言えないと思うんですけど・・・

 笙野頼子に『なにもしてない』ってのがありましたなー・・・

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