ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

連休のある一日~学校→自衛隊演奏会→横浜マーク・イズ

2013-10-16 | お出かけ

今日は、本来ならブログ定休日なのですが、定休日らしく
「淡々と写真を貼るシリーズ」と参ります。
海上自衛隊横須賀音楽隊の演奏会についてはまた明日。


と言いながら冒頭ででかでかと写真を載せた、妙香寺境内で行われた式典の様子。
この日の予定は、すべてこのコンサートを中心に決まりました。


■息子の学校で懇談会


学校行事もエリス中尉にかかっては「もののついで」です。

息子の学校は、こういう時には、自分の子供が苦手科目や気になる教科の先生を指名し、
事前にオンラインでアポイントを取って話をすることが出来ます。
実はなんでも良かったのですが、この日は取りあえず数学の先生に会いました。

先生から、彼は特に問題もなく、来る能力別クラス分けでは上級コースに入れるだろう、
と伺い、少しほっとします。
常日頃、母親には瞬時たりとも親バカでいさせてくれない愚息ですが、
やることだけは取りあえずやっているようです。


懇談が終わり、そのまま妙香寺のある横浜市本牧まで車で移動。


■ランチ~本牧のパティスリーカフェ

この「本牧」というのは、その昔海軍隠語でいうところの「ブック」で、
「ブックの女」というと本牧の女という意味だったそうです。
この辺の歴史には不案内なのですが、本牧通りには昔その手の店があったのかもしれません。

ここには「ゴールデンカップス」という伝説のライブハウスがあります。
全員ハーフの実力派バンド、ゴールデンカップスが日本で初めて「リズムアンドブルース」
の本格的な活動を始めた場所。

144年前、日本で初めて吹奏楽が始まったのと全く同じ場所で、米軍基地お膝元ならではの
こんな音楽もまた発信されたということのようです。

早く着いたので、本牧通りに車を留め、ランチを取ることにしました。



本牧通りから一本裏に入った、つまり妙香寺の並びにあるパティスリー。
お店の名前は知りませんが、フランスでケーキの修行をしてきた
若い女性がやっている、ケーキ屋兼カフェレストランです。
パリ仕込みだけあって、店構えがパリのパティスリーそのもの。



店構えにもセンスが感じられますが、彼女の作る自慢のケーキ、
これがなかなかのお味。
近くに用事があって何度か立ち寄ったことがあるのですが、
特に焼き菓子は絶品で、ブリオッシュなどまるでお菓子のように風味があり美味しい。
たいていパサパサしていて何かつけないと食べられないものですけどね。ブリオッシュ。



小さなお店で、木の椅子は決して座り心地がいいわけではありませんが、
つい長居してしまう居心地の良いスペースです。

彼女と、こんな店で働くには少し雰囲気の違う、年配の女性二人でやっています。
この年配の方は、どちらかというと、ご飯屋さんとかおそば屋さんの給仕が似合うタイプで、
どうしてこの小洒落たパリ風のお店で働いているのか当初謎でしたが、
どうやら、彼女は、パティシエのお母さんではないかと今回思いました。

娘が海外で修行してやっと開いた夢のお店を、一生懸命手伝うお母さん。
勝手に思い込んだストーリーにすぎないのですが、
何となく応援してあげたいほろりとするものを感じ、近くに来たときには必ず利用しています。



ハロウィーンが近いので、お化けくんのクッキーが出ていました。
これは、TOがお土産にするため味見をしようとして買ったもの。
そうとは知らないわたしと、知っていてもおかまいなしの息子が、
TOがトイレに行っている間に半分ずつ食べてしまい、怒られました。

わたしがアメリカにいた10年前は、日本においてはまだハロウィーンという言葉さえ
一般には広まっていない頃で、友達にメールで「ハロウィーンって何?」
と聴かれるほどだったのに、時代は変わったものです。

しかし、菓子メーカーが流行らせて商売にしようとがんばって布教した割には、
ハロウィーン、日本人には浸透しなかったですね。


アメリカで一度だけ「トリックorトリート」が来て、彼らにお菓子をあげたことがあります。
しかし、アメリカでもリンゴにカミソリを仕込んで子供に渡すような犯罪が起こったりして、
こういう電撃訪問は、都市部ではすでに行われなくなっているようです。
そのかわり、その日一日変な格好で街に繰り出す、というのはおふざけ好きのアメリカ人、
結構喜々としてやるので、ときおり公共機関でもそんなコスプレを見かけました。

図書館に行ったら、司書が血まみれの耳をつけて、にこりともせずに仕事していて、
突っ込むべきか、知らん顔するべきか、非常に悩んだことが思い出されます。
息子はまだ2歳で、GAPで買った犬の着ぐるみ(しっぽだけ勝手にプラプラ動く)
を着せて、地元の消防署のオープンハウスに連れて行き、消防車に乗せたりしたものです。

11月末のサンクスギビングもそうですが、大抵の国はわざわざ海外のお祭りなど、
歴史もないのに取り入れたりしません。
商売のために他国の宗教行事をイベント感覚で定着させようとするなど、日本だけではないでしょうか。
クリスマスだけは見事に自家薬籠中とでもいいますか、我がものとした日本ですが、
(ただしずいぶんアレンジして)「言霊がない」というか、形だけのお祭りなど、
いくら日本人でも笛吹けど踊らず、というところでしょう。


■日本吹奏楽発祥144年記念演奏界 by海上自衛隊横須賀音楽隊

さて、ぎりぎりまでこのカフェで過ごし、ここから歩いてわずか3分の妙香寺に移動します。



山門外にあるお地蔵様。
このお地蔵様本体はもしかしたら昔から変わっていないのかもしれません。

ちなみに、妙香寺は、昨日も言いましたが三回消失しています。

 

山門までは石段を上がっていきますが、この石段がなんだか非常にハードモード。
昔の石段そのままなので、段の高さがまちまちで、急です。
下りがまた大変で、年配の方が手すりにぶら下がるようにして捕まりながら降りていましたが、
いつ備え付けられたかわからないこの手すり、皆が掴むのでピカピカになっていました。




階段を上がったら、海自の楽器運搬用のトラックと、団員を乗せるマイクロバスが。
ちゃんと山門右手にスロープもあります。



もうすでに音楽隊は整列していました。
さすがは海軍五分前、整列したまま直立不動で待ち、
音出しはきっちり定刻に始まりました。

開会の挨拶の後、君が代斉唱。
ここは、吹奏楽発祥の地であるとともに、君が代由来の地でもあるのです。



発祥の地、となっていますね。
この天然石の碑の由来については、後ほど、ある出会いによって判明します。

なぜ君が代発祥の地かについては、明日、横須賀音楽隊の演奏会に触れながら
お話ししたいと思います。



昨日も書きましたが、献花が続いています。
現在献花しているのは、前横須賀音楽隊隊長。



ちゃんと写真に記録する隊員もおります。
袖のブレードを見る限り、専門の写真班ではなく、楽団員ですね。
手の空いた団員や、この形態で出番のない隊員がカメラ係を務めるのでしょうか。

式典が終わりました。
わたしは何しろ初めてのことで、このままこの境内で演奏が行われるのかと思っていたのですが、
お堂にはいるようにアナウンスが行われ、初めて会場が屋内であることに気づきました。



早くに来れば、パイプ椅子に座ることが出来たんですね・・・。
わたしたちは結局立ち見です。

全然知識のないわたしたちは、当山の宗旨すら知らなかったのですが、
妙香寺は日蓮宗だそうです。
ここがなぜ薩摩藩士の合宿所に選ばれたのかは分かりませんでした。


というわけで10分の休憩を挟んだコンサートが終わり、
車を留めた本牧通りまで歩くことにしました。

無意味に写真がでかくてすみません。
最近パソコンをマックに変えたので、写真の加工にまだ慣れていないんです。
しかし、ここには「いど」があるんですね。

ひらがなで「いど」なんてかかれても、今の子供は井戸なんて知らないと思うがどうか。
未だに井戸、塞いでいないんですね。

ところでこの石碑は、当山表玄関にあるもので、天然石を使って作られました。
それをどうやって知ったかというと、こういうわけです。


■皇紀2600年記念国旗掲揚台


車への帰り道、このような光景が目に入りました。



みすぼらしい(失礼)民家の前に立てられた国旗掲揚台。
なんだなんだと近づいてみると・・・・・



わざと写真を加工して古びた写真のようにしてみました(笑)
近づいてみると、このポールの台になっているのが



おお!

皇紀2600年記念に、この地の青年団が建てた掲揚台。
戦災にも遭わず、戦後の旧軍バッシングと軍国色パージからも逃れて、 
73年の風雪に耐え、今ここに存在しているとは・・・・。
このあたりは上野という地域のようですが、このようなものが、
いまだにちゃんと保存され、しかもちゃんと国旗の掲揚もされているというのは、
すぐ近くの妙香寺が「君が代の発祥の地」だったからでしょうか。

というか、国旗や国歌で騒いでる人間なんて、声が大きい割に少数派ですからね。
問題はその、外国人を含む少数派が、新聞社やテレビ局などマスコミにいることです。


この碑を眺めていると、やはり妙香寺帰りの年配の男性が話しかけてきました。

「こんなものがあったんですね。
横浜で生まれたのに、今まで知らなかった」 
わたし「皇紀2600年記念碑、当時はあちらこちらにあったんでしょうけどね。
空襲でも無事だったんですね」
「妙香寺ですか」
わたし「そうです」
「妙香寺にある君が代の碑、見ましたか?」

この男性の説明によると、上巨大写真にある君が代由来の碑は、
昔、神奈川新聞の前身である新聞社が、神奈川県下の歴史名所を「募集」し、
その結果選ばれた地に建てられた55の一つなのだとか。

男性は、そのすべてを巡り、無くなってしまった「ガス山の碑」以外は
すべて写真に収めることが出来た、と自慢げに語りました。

仕事を引退して、このように悠々自適、自分の趣味の世界を散策しておられるようです。
この男性にとっても、この日の演奏会はさぞ実りあるイベントだったでしょう。 


■横浜みなとみらい マーク・イズ

 


さて、それから我々は、みなとみらいに新しく出来た総合モール、
「マーク・イズ」に行ってみることにしました。
今週、息子が学校でキャンプに行くことになっており、その買い物です。

みなとみらいといえばクィーンズが昔からありますが、空き地だったところに
次々と大会社の社屋や商業ビルが、今も建設中です。
ここは全部が商業施設で、エンターテイメント型のショッピングモール。
最近東京駅近くで続々とオープンしたモールとセンスや雰囲気が似ていると思ったら、
やはり三菱地所グループの開発でした。

同じモールと言っても、「イ怨モール」などとは質と充実の点で雲泥の差です。






店以外のスペースが非常に広く、椅子やテーブルが随所にあって、
買い物だけが目的にならない、エンターテイメント型の商業施設です。
安っぽい店屋がいじましく並んで、いかにもアジア系観光客に媚びた雰囲気の、
全く買い物をする気が起こらない不思議なモール、「B茄子4戸」とも雲泥の差です。


こういう場所が成功するかどうかは、美味しい店が入っていることだと思いますが、

話題の店、実力派の店、中華街からの出店など、実にバラエティを持たせています。



フードコートは「みんなのフードコート」と名付けられ、
椅子やテーブルもしっかりした木のものが使われています。
フードコートがまずいのは当たり前、というイメージを払拭するべく、
ここにはちゃんとした既存の人気店が出店しているように見えました。



フードコートのいいところは、家族で行ってもそれぞれが食べたいものを食べられること。
我が家は、ラーメン、鶏唐揚げ定食、そしてわたしは五目焼きそばを、
中華街から出店しているらしい中華料理店でオーダーしてみました。



お会計をした店員は、どうも中国人ネイティブのようです。
本場中華っぽく、そばは乾麺の五目焼きそば。
美味しそうだと思いません?

外食は食材が心配だからしない、という方もおられるかと思います。

もちろんわたしも、外食のときには極力店を選ぶことにしていますが、
フードコートの、しかも中華街出店の中華料理コーナー。
見かけは美味しそうでも、中身まで信用しているわけではありません。

しかし、こういうときに「中国野菜を使っているんじゃあ」などと疑いだしても

お食事がまずくなるだけなので、そういうことは一切考えません。
自宅の食材には神経質すぎるくらいこだわる生活を送っているので、
たまの外食で少々変なものを食べるくらい大丈夫です。(と思いたい)


■マーク・イズ 体験型映像 オービ



さて、わたしと息子が「モンベル」で寝袋を買っている間、TOは一人で、
ここにセガがやっている「体験型映像ゾーン」のチケットを買っていました。



オービといって、BBC制作の大画面迫力映像を鑑賞するのがメイン。
あとは「ヌーの群れに紛れ込んだような気がするゾーン」とか「空を飛んでいるようなゾーン」とか、
そういう映像による体感コーナーがいくつもあるという新型アミューズメント。



エントランス。



暗い室内に色々あります。
子供とくればきっと時間がつぶせるでしょう。

わたしたちは「空飛ぶ映像」だけを見て終わりました。
このゾーンの入場には2000円ほどの入場料が必要で、こういう小さなコーナーも
隈無く見なくては「元を取った」とは言えないのですが、 
わたしたちは朝から出ずっぱりで、この頃にはすでに電池が切れかけていたのでした。
 



待合ロビーで説明を受けたりして待っていると上映時間開始。
やっと座れる・・・・と、内心ほっとしながら中へ。


 









映像は確かに大画面で音響はソニック、時折潮の香り(のようなフレグランス)が流れ、
確かに今までにないタイプの映像体験ではありましたが、いかんせんたった20分。
上映時間が短い。

終わったときに皆「え?もう終わり?これからだと思ってたのに」という失望の表情を浮かべていました。

「一回行ったら二度と来ないよね」
「うん・・・・無料ならともかくね」

三人で6千円強。
自衛隊音楽隊の演奏を楽しみ、歴史を知るちょっとした知的興奮のおまけ付きで無料だった
この日前半の妙香寺でのイベントとどうしても比べてしまいます。

企業が外国の行事を刷り込もうとしたり、誰も関心のない外国の芸能(韓流とやら)をごり押ししたり、
つまり「金銭」が下心にあると、どんなものでもそれが透けて見え、
独特の胡散臭さが漂ってしまうということなのかもしれません。

それほど敏感な人間ばかりではないにしても、実際に面白くなければ、だれも最初から見向きもません。

マーク・イズは、色々と消費者動向を研究したうえで、工夫が随所に見られ、
しばらくは人を集めることが出来ると思いますが、この「体験エンターテイメント」から
人の足が遠のくのは、残念ながらそう先のことではないような気がしました。