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79.引き離すもの章(アン・ナーズィアート)【5】

2007年09月05日 | ジュズ・アンマ解説
  続いてクルアーンは最後の審判の日と、その日の人々の行く末を語ります。
  「それで大きい災厄が来ると,その日,人々は(現世で)その努力したことを思い出し,また獄火は,誰でも見る(程の)者に(ありありと)現わされる。」 

  大きい災厄は、最後の審判です。恐ろしさをもってすべてのものに覆いかぶさります。その瞬間に人間は現世での努力を思い出します。しかし回想など役に立たず、後悔と無念以外何も残りません。そして地獄の火は、見る者にまじまじと見せ付けられます。

  アッラーは、罰を受ける原因を説明しています。
  「その時,酷く目にあまった者,またこの世の生活を重んじていた者は,本当に火獄がその住まいであろう。
 
  酷く目にあまることは、度を越している、不信と悪事が重度な者の特徴です。現世を重視し、そのためだけに働き、来世のために何も行わない者意外に、『酷く目にあまる』という表現は当てはまりません。彼らの来世の居場所そして帰り所は地獄であり、その火で罰を受けます。

  反対に、来世における至福の原因は、「だが主の御前に立つことを恐れた者,また低劣な欲望に対し(自分の)魂を抑制した者は,本当に楽園がその住まいであろう。」です。
 
  つまり、最後の審判の日、主の御前に立つことと主の決算を畏れる者は、主の命を行い、主の禁じるものを避けます。「また低劣な欲望に対し(自分の)魂を抑制した者」は、アッラーが嫌い、そして満足しない魂の欲求から自分を制し、それを悪いことと見なして欲に逆らう努力をした者をいいます。楽園は、そういう者たちの住まいで、最後の審判の日の彼らの居場所になります。 
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