退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「いつものこと」について

2012-10-10 03:25:08 | Weblog
晴れ。半袖だといくぶん冷えるか。

中野翠「金魚のひらひら」を読む。

政治に対する不信、同窓会、亡き母への思いなど
著者のスタンスが少しずつ重心を移し始めている気配。

おそらく3.11の大震災の影響だろう。
敢えて選んだタイトルには「バランス感覚」が伺える。

呉智英の「つぎはぎ仏教入門」を読もうと思って忘れていたことに気付く。
今度図書館で予約しておこう。

ところで。

子どもたちの日本語読解能力の著しい低下にいささか暗澹とした気持ちになる。
まるで「夢遊病」のように落ち着きのない彼ら彼女らよ。

あらゆる情報が文字からくることは確かで
それらが「玉石混交」であることさえそもそもは「読めた上での話」。

たとえば官僚が独自の「文学」を作り自らの「権益」を増やすことや
匿名の人物がいたずらに感情を刺激するコメントを書き散らすことなど。

かつてヨーロッパでラテン語が特権的な地位を占め
わが国で「真名=漢字」が優位を誇ったような「時代」がまたやってくるのだろうか。

そうした「漠然たる不安」は「気分」のせいだといいのだけれど。
「未来」に対してどうも悲観的になりがちな一日になる。

とはいえ所詮は「身近な範囲」での話に過ぎず
それを「一般論」にしてしまう愚は避けることにして。

よくも悪くも自分がいいと思ったものを伝えるしかない。
過去を振り返ってもそれしか出来なかった「事実」を思い出せば事足りるわけで。

何のことはない「いつものこと」。

自分も他人も含めた「貧しさ」を生きるよりないらしい。
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