退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「クドさが鼻に付きはじめた小説と『フィリピンのスラム街のリアル』を描いた映画」について

2021-04-29 02:53:31 | Weblog
くもりのち雨。深夜まで降る。

プルースト「失われた時を求めて11 囚われの女Ⅱ」を読む。

「私」の「自家中毒ぶり」にはそろそろ飽きてきたかも。
実は「囚われの男」だったり。

シャルリュス男爵のそれの結果が今回は趣き深い。
アルベルチーヌがようやく「私からの脱出」を。

本作は「ダレ場」だと思うくらいがよさそう。
いずれにしても「『自分』しかない人々」の姿よ。

この後にどのような展開があるのか。
もうちょいとドラマチックなものを期待するのだが如何に。

ブリランテ・メンドーサ「ローサは密告された」(’16)を観る。

フィリピンの「スラム街の実態」にふむふむ。
「揺れるキャメラ」と「稲光りする空を電線が区切るショット」が印象に残る。

生き延びるために覚醒剤を売る家族が密告され。
両親の釈放のために子どもたちは努力するのだがというお話。

ローサのジャクリン・ホセの存在感が圧倒的。
なるほどカンヌで主演女優賞を獲るだけのことはある。

ただしラストが微妙。
とはいえそのことが本作を「バズらせる仕組み」のような。

いかにも欧州で受けそうな「警察の腐敗ぶり」とかの地の「現実」。
「ドキュメンタリー」な描写が続く中。

「腐敗警官」も「ローサ」も「堂々巡り」をするのを覚えておこう。
「解決のための答え」はないというメッセージを受け取った次第。
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