退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「岩石の魅力と『ヨーロッパの頽廃』を描いた映画」について

2020-11-25 02:37:45 | Weblog
晴れ。おだやか。

チームG「薄片でよくわかる岩石図鑑」を見て読む。

たぶん再読だと思うのだが詳細は不明。
かつて地学で習った岩石のあれこれを見るのは愉しい。

そこに「地球の歴史」が刻まれていて。
橄欖岩の綠が美しく。

偏光顕微鏡の下で見せるさまざまな色合いも素敵。
「自然が生み出すアート」も楽しめる次第。

リリアーナ・カヴァーニ「愛の嵐」(’74)を観る。

ダーク・ボガードの「妖しさ」を確認。
シャーロット・ランプリングの「狐っぽさ」も同様に。

ナチス親衛隊だった主人公マックスはホテルの夜番。
そこへかつて強制収容所で弄んだユダヤ人のルチアが指揮者の妻として現れてというお話。

「ナチス残党狩り」を怖れる「仲間たち」の「審問」に付き合うよりない彼は。
「証人の抹殺」さえ行う彼らに対して彼女を守ろうとするのだが。

「異様な状況での愛」がもたらす影響の大きさにふむふむ。
ルチアが夫を次の演奏場所へひとりで行かせるあたりの複雑さよ。

クラウスのフィリップ・ルロワのいかにもな「モノンクルのドイツ人ぶり」。
あるいはイザ・ミランダの「いやらしい白塗りの伯爵夫人」。

ダンサーのバート、アメデオ・アモディオはマックスが好きだったり。
いやはやいわゆる「異常さ」が満開の趣き。

とはいえマックスは「何が異常で何が異常でないかを誰が決めるんだ」と言う。
もっとも彼は自分の正体を隠すために食堂を経営しているマリオを殺すのだが。

「ヨーロッパの頽廃」はこういうものであることを知っておこう。
おそらくはいまだにそれが続いていることも。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする