全くのノーマークだったのですが、ふと新聞のテレビ欄を見ると二宮君の闘病ドラマが写真入りで出ていました。キャストに勝地君の名前もあったので、なんとなく観ましたが。。。良かったです。感動しました。二宮君は、蜷川映画「青の炎」で演技者としても注目していましたが、今回も迫真の演技でした。ジャニもあなどれません。第三舞台「トランス」に出ていた高橋一生君も優しい兄の役で出ていました。この方も素敵なオーラを持っています。元ガブローシュ浅利君も友人役でいい味を。勝地君は、髪を立てておでこを出しているせいかキッチンや亡国のイージスの時よりずっと幼く見え、高校生そのものでした。駒場東邦の隠しボタンの制服が良く似合っていました
物語は実話。駒場東邦(御三家じゃなかったっけ?)の北原君が「ユーイング肉腫」に犯され、じわじわと全身に癌が広がる苦しみ、度重なる抗がん剤治療や放射線治療の苦しさに絶えながらも東大に合格し、一日だけ授業を受け、静かに死を迎えるというものでした。「少しは恩返しができるかな」は、東大に合格した時に彼が言った言葉なんだそうです。
死に向かう彼の体に負担をかけたくないと心配する母、大竹しのぶ。大竹さんの最初のご主人服部さんも癌で亡くなり、彼女自身も子宮頸がんを乗り越えていますよね。なんだか見ていてとても切なく、また女優としてこういう仕事を選ぶことを凄いと思いました。二宮君も、ドラマの中で本当に髪にバリカンを入れ、スキンヘッドにしています。もともとスリムな彼ですが、死が近づくにつれ、本当に白くさらに細くなっていくのが分かりました。
北原君は何故、死の恐怖と戦いながらも尚、苦しい、大変なことに挑戦したんだろうかと考えました。周囲はみな彼が死に向かっていることを知っていたけれど、彼自身は最後まで自分が死ぬということを認めたくなかったんじゃないのかな。自分の可能性をどこまでも試してみたい。日本で一番の大学に挑戦することで、自分の未来を切り拓いてやろうと思ったんじゃないのかな。もちろん、駒場東邦ですから、友達だってみな秀才。そんな彼らに病気だからって同情されたり、同じ土俵から降りなければならなかったり、ということが嫌だったんじゃないかなと、ふと思いました。
家の中では泣けない両親が、ふたりでガレージの車の中で泣くシーン、切なかったです。
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