スノッブなM氏よりチーズを貰う。
「ニュイサンジョルジュ」(ニュイドールという表記
もありどちらが正式なのか判らない)というウォッシュ
タイプで、当然ウォッシュタイプ特有の臭いを伴った
チーズである。
買ったときに店の人に、皮を取って食べてくださいと
言われたらしいが、それはその臭いが皮に凝縮してい
るゆえの助言で、臭いが気にならなければ食べても問
題ないということだろう。
当然皮ごと食べる。
熟成が進みすぎてアンモニア臭がするようになると、
流石に皮は美味くないが、まだ熟成手前のこの程度だっ
たらむしろ皮も美味いくらいだ。
塩気のきついものが多いが、この「ニュイサンジョル
ジュ」は、適度な塩気で、旨味もあり、まろやかさも
あり、かなり美味い(好みの味)。
このところあまり食べてないが、直近で食べた「マン
ステール」や「ポンレベック」よりは間違いなく美味
かった。
もっともこれは、熟成具合という要素が大きく(つま
り個体差のようなもの)、このまま銘柄の違いによる
美味さの違いとは言い切れないところがある。
まあしかし、今回の「ニュイサンジョルジュ」が美味
かったという事実に変わりはない。
のだが、ここに問題が一つ。
その臭いだ。
食べる分には全く良いのだが、保存している時に問題
になるのだ。
ビニール袋を二重にして口を輪ゴムできっちり閉じて
も、そのビニール袋からもれる微かな臭いは、微かな
はずなのに個性を主張し冷蔵庫一杯に広がり、沢庵で
も入ってるのかという状態にする。
沢庵ならまだ良いが、下手をすると足の臭いだ或いは
UNCHI。
勿論タッパー程度でも駄目。
兎に角頑固な臭いなのだ。
皆どうしているのだろうか。
チーズ専用の冷蔵庫など持っている人もいないだろう
し。
ここで登場したのが最終兵器。
正式な名前は知らないが、ガラスビンで、蓋を圧力で
密閉するあの容器。
ピクルスを作るときによく使うのではないだろうか。
というわけでそのビンに密封して冷蔵庫に入れたのだ
が、果たして効果抜群であった。
臭いは一切もれずほぼ完璧であった。
これで次回からの保存は決まった。
ただまたしても問題が。
以後、そのビンはチーズにしか使えなくなってしまう
のだ。
蓋のパッキンの臭いは完璧に落ちない。
尤も、専用にすれば良いだけのことだから、問題にす
ることでもないか