今年の羽化もおわり、後は来年に向けての準備段階と
いうところの今現在のヤゴだが、他の生物の状況はど
うなってるのかの「滝壺ビオトープ」。
まず水草だが、数えてみたら12種類ほどあった。
沈水植物、抽水植物、浮遊植物それぞれがある。
その内買ってきたものが2種。
後は、田圃にあったものなど。
この狭い空間に(約80センチ四方水深15センチ)よく
ぞこれだけ定着したものである。
唯、分かってる範囲で外来種は3種。
実際はもっとかもしれないが、これも今の日本の自然
環境を反映していると考えると、ビオトープのスタン
ダードと言えるかも知れない。
一方水棲動物のほうはと言えば、貝が三種類。
サカマキガイ(無数にいる、これも外来種)、モノア
ラガイ(数は多くない、これも外来種)、そしてヒラ
マキミズマイマイ(在来種の扁平な貝殻の体長五ミリ
ほどの小さい貝)。
甲虫は、ツブゲンゴロウの仲間が全部で3匹。
本当は20匹以上田圃から移住させたのだが、未だ繁殖
には至っていない。
魚は、ヒメダカが30匹ほど(多分)。
今年、3匹がこの数になった。
そしてミズムシ。
これは相当いそうだ(元々繁殖力があるので)。
後は、よく判らない何かの幼虫のような虫が数種類。
それにイトミミズやそれに似た虫が数種。
時によって、カワゲラ、カゲロウ、トビケラの幼虫な
ど。
勿論ボウフラも。
そして、無数のミジンコなどの仲間と見えない微生物。
大体こんなところではないだろうか。
肝心なものを忘れていた。
ヤゴだ。
これも相当いるはずだが、殆どが隠れているので数は
判らないし、しかもまだこれから産卵があるので。
唯、現在2センチ以上もあるヤゴは、来年回しであるら
しいことは判った。
つまり、二年かけて羽化ということになる。
この前2匹確認したが、どちらも同じタカネトンボのよ
うだった。
それにしても、この狭い空間に見えるものだけでもこれ
だけ住んでいるのだ。
水(有害物質のない)は生物の宝庫だ。
こういうのを見ると、水が生命の源というのも自然と実
感できる。
だから、人間はもっと水を中心とした自然環境を考えな
くてはならないのだ、と言いたいところだが、現代人に
とっては今ひとつ説得力を持たないのも事実。
どうしても好き者の世界としてしか見られない。
子供の時に如何に親しむかもポイントであるが、これは
相当危うい。
ここは好き者の数を増やすしかないのか。
取りあえず、団塊世代の人間は、ゴルフなんかやらずに
ビオトープの池作りでもすれば良いのだ。
金はかからず、いつでも楽しめこんなに良いことはない
のに。