ピカビア通信

アート、食べ物、音楽、映画、写真などについての雑記。

007

2008年03月08日 | 芸術


昨日の偶然。
NHKの「美の壺」を見たら、「東寺」の五重塔が紹
介されていた。
そこにかかっていたBGMに、思わず耳がぴくっとなっ
た。
ピアノなのだが、その哀調を帯びた曲、忘れもしない
これは「ラスベガスタンゴ」ではないですか。
このところ、T君との間で密かに「アワーブーム」と
なっていたギル.エヴァンスの「ラスベガスタンゴ」。
ギルエバンス版ではなかったが、早くもこんなところ
で出会うとは。

こういうのは、単純に嬉しいものである。
なにか個人的に縁が出来たように感じるのだ。
ということは、基本的に関係性を求めているというこ
となのか。
それはそれで、面倒くさいはずなのだが、こういう一
方的な関係性は、それ以上進むことは無いので、常に
一定距離を保てる。
そんないろんな種類の関係の網の中で暮らしてるのが
人間なのである、人はこれを「文化」と呼ぶ、って何
を言ってるのか。
まあ、兎に角その距離感がいいのである。
「密かな楽しみ」という部類のものだ。
この「密かな楽しみ」というのは、個人の領域なので
誰が何を言おうが、関係系の中の話なのだがそれこそ
「関係ない」のである。

と、わけの分からない話は放っといて、先日、久しぶ
りに「蔦屋」にDVDを借りに行った。
アルトマンの「今宵、フィッツジェラルド劇場で」を
借りようと思ったのだ。
ところが、お目当ては見つからない。
どうしようか、他に何か無いかと、棚を端から探索す
る。
これと言ったものが見つからない。
こうなったら完全娯楽作品だ、というわけで「007
カジノ.ロワイヤル」を借りることにした。
確か、ここ最近の007では、割に評判が良かったよ
うに思ったが。
ボンド役も変わったし。
「ダニエル.クレイグ」、今までのボンドとは大分イ
メージが違うように感じる。
見た目からして硬派である。
今までの優男のボンドとは一線を画している。

実際ボンドは、ショーン.コネリーのイメージが強く、
それ以降の作品は一つも面白くなかった。
と断言したが、全部見たわけでもなかった。
兎に角、全体に仕掛けばかりが大袈裟になり、遊園地
的な幼稚な娯楽作品の傾向にあように感じられた。
内容も、あまりに絵空事であったし、それだったら「電
撃フリント」くらいのB級映画の方が、遥かに楽しめ
ると思ったものだ。
そこで、果たして今回のものは、となったわけだ。


一応続く。


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