日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

野田首相、日本はリンゴ・スターじゃないですか?

2012-03-26 | ニュース雑感
「環太平洋連携協定(TPP)はビートルズだ」。野田佳彦首相は24日の都内での講演で、TPP交渉参加を検討している日本の立場を、英人気ロックバンドのメンバーに例えて説明、政府の方針に理解を求めた。首相は「日本はポール・マッカートニーだ。ポールのいないビートルズはあり得ない」と強調。その上で「米国はジョン・レノンだ。この2人がきちっとハーモニーしなければいけない」と述べ、日本の交渉参加への決意を重ねて示した。(時事ドッドコムhttp://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2012032400275より)

野田首相TPPをビートルズに例えるとは、ビートルズに特別な感情を持つ者が多い我々世代への人気取りですかね。だとしたら、半端ない洋楽ファンから言わせればちょっと浅すぎないかなと…。

首相が日本に例えたポール・マッカートニーは、「イエスタディ」や「ヘイ・ジュード」「レット・イット・ビー」の作者として知られる偉大なるアーティストです。米国をジョン・レノンに例えるのはともかくとして、今の日本をポールなんかに例えたら、そりゃポールが怒るんじゃないでしょうか。私はせいぜい例えてリンゴ・スターだと思いますけど。

◆<検証>リンゴ・スターのビートルズ関連エピソードと日本の類似点
①最後の最後、ビートルズのメジャーデビュー直前にメンバー加入
⇒我が国のTPP協議参加表明と同じ
②ドラムで加入するも、デビューシングルではタンバリンを叩かされる屈辱を味わう
⇒もしTPP加盟をした場合、これに近い屈辱がきっとあるでしょう
③メンバー随一の歌下手。よせばいいのに懲りずに歌う
⇒日本の外交音痴、外交下手ぶりを象徴します
④ほとんどの曲で主役を務めず、常に脇役的存在
⇒結局お情けビートルズ。リーダー、ジョン・レノン(米国)の言いなりです
⑤ソロとしてはジョンに曲を作ってもらったりプロデュースしてもらっていた時代は売れていた
⇒結局アメリカの傘の下でのみ偉そうな顔ができている日本。アメリカに見捨てられたら70年代後半以降のリンゴ同様悲惨なことになるでしょう

どうでしょう。ポールよりリンゴですよね。首相が言うジョンとポールのハーモニーって対等なもののすることじゃないですか。今の日本はジョンが歌う歌にハモはおろか、「黙ってドラムだけ叩いてろ!」って言われて、まさしく“太鼓持ち状態”。日本はどう考えてもリンゴじゃないでしょうか。

それとも、もしかして野田首相は、ポールが70年4月にビートルズからの脱退を宣言したことでビートルズを解散に追い込んだ張本人であるという歴史的事実を知った上で、ポールに例えたとか。TPPには参加するけど、脱退も辞さない姿勢で自己主張をちゃんとして結果TPPを解散に追い込んでやるんだという、意思表示?仮に野田首相が相当な洋楽ファンで、ここまで言及したいがためにあえてビートルズとポールを持ち出したのだとしたら、それはけっこう評価できる例え話であるやに思いますが…。

そうでないなら、ポール・マッカートニーに失礼ですから、「すいません私はあまり詳しくビートルズのことを知りませんで、間違ったことを申し上げました。日本はリンゴ・スターに例えるべきでありました」とお詫び&訂正をするべきでしょう。

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