日本一“熱い街”熊谷の社長日記

組織論の立場から企業の“あるべき”と“やってはいけない”を考える企業アナリスト~大関暁夫の言いっぱなしダイアリー~

安倍首相は、投票率が史上最低を更新したら速やかに退陣すべきと思う件

2014-11-20 | ニュース雑感
今日は一有権者として書かせていただきます。安倍首相が衆院の解散を宣言しました。消費税の再増税を1年半延期して景気条項は削除する、解散はアベノミクスの是非を国民に問いたい、与党で衆院の過半数確保が勝敗ラインである、負けた場合は首相を辞任すると。

随分と自分勝手な論理で勝手な判断を並べたものだと思いました。何があるかも分からない経済状況を無視して2年半先の景気を勘案しないとは全くのナンセンスですし、さらにアベノミクスの是非を問い与党で衆院の過半数確保が勝敗ラインであるって、アベノミクスを基準にして野党と勝負すると言っているわけで、なんともしっくりこないわけです。

アベノミクスの是非を問うと言われてその勝敗を与野党の獲得議席数で勝敗を決めるとなれば、アベノミクスに反対と思う人は野党に投票しないといけなくなるじゃないですか。しかし、理論的にも政策的にも与党にまともに対抗できる野党が現在存在していないのですから、野党に入れたくても入れようがないということになるわけです。

言ってみれば、グーとチョキしか出せない相手とジャンケン勝負をするようなものですから、普通に戦えばまず負けない戦であるわけで。インチキじゃんけんで勝ったからと言って、それをもって信任されましたっていうのは論理的に筋が通らない話なのではないかと思うのです。

国民が現時点で今回の解散総選挙に求めている勝敗基準は、アベノミクスの是非ではないハズです。むしろ、現政権の私利、党利優先の政権擁護の観点から、あまりに唐突なタイミングで解散総選挙をおこなう総理大臣に対し、特定秘密保護法案や集団的自衛権の法解釈等々これまでの幾多の勝手運営を象徴するこの解散総選挙が本当に必要なのかという基準で、信任の有無を判断して欲しいと求めているのではないかと思うのです。

だとすれば、信任の有無は与野党の議席数ではかるべきモノではないでしょう。はかるべきものは、安倍首相のやり方にどれだけ国民がシラケているかいないか、その観点で考えるなら投票率こそが安倍総理の一連の勝手行動の信任を諮る最大の基準となるのではないかと思うのです。安倍首相の勝手には腹をすえかねているものの、そうかと言って一票を投じるに値する野党もない。しからば今回は棄権する以外にないか、そんなことを思うシラケた気分の有権者も多いのではないでしょうか。

ちなみに前回2年前の総選挙は、与野党の争点不明確が原因と言われ戦後最低の投票率59.32%を記録しました。今回さらにこれを下回るなら今回が史上最低。昭和の時代には、衆院選の投票率が65%を下回ったことは一度もなかったのです。今の国民のシラケ具合から見るに、私は55%を切るのではないか、いや下手をすると5割を割り込むのではないかという危機感すら覚えています。
★衆院議院選挙投票率推移
http://www.city.kyoto.jp/senkyo/shitteru_senkyo/img/img-01_01.gif

そのぐらい今の安倍政権の勝手ぶりにはシラケムードが漂っているとは思うのです。これは政権を担う総理の責任において大問題です。国政の代議士を選ぶ選挙で投票率が約5割。半数近くの国民が棄権するというのはハッキリ言って異常事態なのですから。そんな選挙を2回も続けていい筈がありません。任期満了で時期を選べない選挙であるならいざ知らず、突然私利私欲の観点から勝手な選挙をおこなうことで、国民の政治に対する関心を一層失わせてしまっているのなら、それこそ政権の責任は重大であると思うのです。

今回の選挙で投票率が史上最低を更新するなら、安倍総理にこそその責任のすべてはあるのです。過去の選挙史において2回続けて投票率が60%を下回ったことは今だかつてありません。私は投票率が今回も60%を割り込んだなら、いや史上最低投票率を更新したならば安倍総理は速やかに国民の政治的関心をシラケさせた責任をとって辞任すべきであると思います。

国民の参政権に関する権利放棄者の数で、政権の良否を判断するのはどうなのかという意見もあるでしょう。しかし、総選挙の投票率が2回続けて史上最低を更新すると言うのは、明らかに現政権の運営に問題ありなのです。突然の解散を国民がどう受け止めているのか、その答えがシラケを証明するものであるなら、特定秘密保護法案や集団的自衛権の憲法解釈をはじめとする総理の民意を無視した勝手政権運営、そして今回の一方的衆院解散を命じ時間とコストの無駄を生じさせたことへのノーの意思表示であると受け止め、速やかに責任を取るべきであると思うのです。

私は、今回総理の選挙公約に最低投票率判断の項目を加えることを、またメディアもその論点で選挙結果を評することを、一有権者として強く望みます。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
いつも拝見しております (富士三太郎)
2014-11-22 08:11:58
『しかし、総選挙の投票率が2回続けて史上最低を更新すると言うのは、明らかに現政権の運営に問題ありなのです。』
⇒ 寧ろ、問題ありの政権だったら反対票を投ずるべく多くの人が投票に行く、ということもあり得るのではないでしょうか。首相の衆議院解散権は憲法で認められており - なんてマジで語るのはヤボですね。
いつも楽しく拝読しております!
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Unknown (Unknown)
2015-01-18 09:43:56
有権者無罪説w
政治が無責任なのは民意の反映だよ
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