静聴雨読

歴史文化を読み解く

豊穣の秋(とき)

2013-10-03 07:34:34 | 身辺雑録

第三の人生の過ごし方は、人により、様々です。親や配偶者の介護に明け暮れる人、病いを得て療養中の人、ボランティア活動に汗を流す人、日々悠々自適に好きなことをして過ごす人、などなど。

この第三の人生の特徴は、様々な活動のどれを選んでもいいこと、また、どのように組み合わせてもいいことです。第一の人生で蓄積した知識・教養と第二の人生で得た経験・人脈とを活用して、自分の好きな人生設計ができます。

私の場合を振り返ってみると:

第二の人生とは別の仕事(趣味を兼ねた古本屋)、母の世話、ブログ、などを組み合わせて、この第三の人生を設計してきました。ここ数年は、趣味の将棋に打ち込む時間が長くなりました。

これらのうち、古本屋を畳み、母の世話を終えた今は、「日々悠々自適に好きなことをして過ごす」ことが残っているにすぎない、と自覚しました。「晴釣雨読」の生活です。これは、第四の人生です。

その矢先に、将棋のNPO法人に携わる先輩が体調を崩し、その仕事を手伝うようになりました。今年の初めからです。先輩は今年の初夏に早々に亡くなり、私はNPO法人の活動を継続せざるを得なくなりました。第四の人生はお預けです。

さて、第三の人生の特徴は、好きなことを自由に組み合わせて設計できることだと申しました。まさに、第三の人生は「豊穣の秋(とき)」を約束する人生です。しかしながら、第一の人生で蓄積した知識・教養の質、また、第二の人生で得た経験・人脈の多寡によって、第三の人生の豊かさが決まることは否定できない事実です。その意味で、第三の人生とは、第一の人生と第二の人生の「合わせ鏡」だといえるかもしれません。          (2013/10)


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