静聴雨読

歴史文化を読み解く

気になるフレーズ 4

2014-01-31 07:49:31 | 社会斜め読み

 

(4)明日では遅すぎる

通勤電車の車内広告で、気になるものが時々あります。以下はその一つです。

「過払い返還請求が曲がり角にきています。明日では遅すぎるかもしれません。」ある司法書士事務所の出している広告です。

消費者金融など高利で貸し付けを行う業者が過去に「グレイゾーン金利」を適用して借り手から利息を取りすぎていた事案について、司法書士が借り手に代わって、高利貸付業者と過払い返還交渉を行い、うまくいった場合には、「成功報酬」として、返還額の20%を借り手から徴収する、というビジネス・モデルです。

ところが、過払い返還請求に応じてきた高利貸付業者の中には、当然のことながら、経営が急速に悪化するところが出てきました。消費者金融大手のアイフルは「事業再生ADR手続き」を申請しています。また、同じく消費者金融大手の武富士は、一時は一株15,000円だったものが、現在では、一株340円です。実に、株価下落率98%弱という惨状です。

このように、「過払い返還請求」の環境が変わってきていることは事実です。高利貸付業者がこけたら、「過払い返還請求」そのものが実現しません。

冒頭の司法書士事務所の広告は、この趨勢を訴求して、借り手に対して、「早く、うちに駆け込みなさい」といっているのでしょう。

それにしても、何という、露骨な広告でしょう。借り手にあせりを植えつける意図が見え見えです。JARO(公共広告機構)の基準に適合するのでしょうか? 

さて、「明日のエコでは間に合わない」というキャンペーンをNHKが繰り広げています。上記の司法書士事務所の広告と同じ手法で、聴視者にエコ推進を「急げ!急げ!」と急き立てています。NHKらしい、何と尊大なキャンペーンでしょう。 (2009/10)

 


気になるフレーズ 3

2014-01-29 07:08:21 | 社会斜め読み

 

(3)エスカレーター作法

これは、最近、駅のエスカレーターでよく見かける標識です。以前からあったと思いますが、最近のある事件がきっかけとなってこの標識が注目されるようになりました。 

ショッピング・モールにある大型の昇りエスカレーターで、人が乗りすぎたために、逆走して下る事故を起こしました。一定以上の負荷がかかると、このエスカレーターは何らかの安全機能が働いて、止まったり、下ったりすることがあるらしいのです。

この駅のエスカレーターの標識は、このような事態が起こることを警告するために設置されているようです。

しかし、この警告を遵守するのはなかなか難しいことです。

ステップに二人乗れる場合には、片側はじっと乗っている人のため、もう片側は追い越していく人のため、というのが、エスカレーターでの「常識」です。ところが、この標識によれば、追い越していく人は歩いてはいけない、ことになります。何とも、じれったい制限です。

今のところ、上のような矛盾を解決する方法は見つかりません。

唯一の解決法は、「二人乗りエスカレーターを廃止して、エスカレーターをすべて一人乗りにする」ことぐらいでしょうか。 (2008/10)

 


気になるフレーズ 2

2014-01-27 07:59:37 | 社会斜め読み

 

(2)「水は出しません。」

 東京・港区のある洋風カレー屋が出している看板です。

「本格的手造り」を謳い、1500円の値段から見ても、主人自慢のカレーのようです。

ここで注目したのは、カレーの評判ではなく、下段にある「お水はいっさい出しません」という断り書きです。

カレー屋なのに水を供しないとはどういうことでしょうか? 少し口内が熱く感じたら水を飲みたい、という客がいてもおかしくないでしょう。

しかし、「お水は出しません」とわざわざ客をけん制しているのです。その上、「いっさい」という副詞まで添えています。

このカレー屋の主人は、単に、カレーに自信があるだけでなく、自らの考える食べ方を客に要求しているようです。これは大きな勘違いです。

カレーを水と一緒に賞味しようがしまいが客の自由で、店の主人が指示することではありません。

折角のおいしいカレーなので、水なしでその真髄を味わってほしいという店の主人の願いは分からないではありません。しかし、だからといって、水を要求する客の願いを踏みにじる権利は店の主人にはありません。

ぎりぎり許せる表示は次のようなところでしょうか。

「ご希望の方には水をお出しします。」

「ミネラル・ウォーター(200円)あります。」

(2008/8)


OMさん

2014-01-26 20:12:31 | 将棋二段、やりくり算段

 

OMさんが2014年1月21日に亡くなった。享年76。自宅で脳出血を発症して、病院で帰らぬ身となった。

OMさんは、大学と勤務先での私の先輩で、退役後は主として将棋仲間としておつきあい願っていた。

将棋以外にもOMさんの盤上遊戯にかける情熱はものすごく、囲碁7段、将棋初段のほか、中将棋の普及役、シャンチー(中国将棋)の選手、連珠の国際連盟の役員、チェッカー・ドラフツの日本連盟の会長、として活躍していた。また、遊戯史学会の役員をしていたのではなかったか?

OMさんの退役後の活動でもっとも華々しくかつ意義深かったのは、シニア世代向けのメール・マガジンの発行だろう。15年前に発行し始めて、現在まで371号を発行している。エッセー、旅行記、社会時評、シニア向け物品あっ旋など、絶えることなく発信し続けていた。

高校と大学で同学だった仲間3人で始めた活動で、数年前に仲間の一人が亡くなり、そして今OMさんが亡くなってしまった。

亡くなる半年前には、「これから『将棋学』を創設しようと思う」という抱負を聞かせていただいた。詳しい内容は伺わなかったが、おそらく次のような構想が頭にあったのではないか?

・        将棋の起源

・        ゲームとしての将棋

・        持駒使用のルール

・        文化としての将棋

・        棋譜の表記と表現

・        将棋の国際普及

このうちのいくつかでも、OMさんの跡を歩めたらという思いが募る。

「新しいことを始める時には、これまでの肩書き3つを整理してからにすべきです」と生意気にも申しあげたが、OMさんは聞く耳を持たなかった。生涯突っ走るのがOMさんの生き様だった。そして、突然逝ってしまった。        (2014-01-26)

 


気になるフレーズ 1

2014-01-25 07:05:31 | 社会斜め読み

 

街中などで見かける標識のフレーズには、思わずうなってしまうようなものがあります。また、頭をかしげるようなものも少なくありません。これらを採り上げて、批評してみます。

(1)「通り抜け無用」

これは、近くで見かけた標識です。

「これより住宅地に付 通り抜け車 ご遠慮下さい」

向こうに住宅地が広がっているのでしょう。だから、通り抜けの車は通らないでください、と訴えているようです。「要請」のパターンと考えていいでしょう。

道路は、対向車が交差できるほど道幅が広く、両脇には、ペンキ塗りの歩行者ゾーンも設けてあります。

(疑問その1)この道路は「私道」なのでしょうか? 住宅地にある道路なので、あるいは、「私道」かもしれません。しかし、仮に「私道」だとしても、詳しくは知りませんが、外部からの車を排除することは、道路関係法規で禁止されているのではなかったでしょうか?

(疑問その2)「住宅地だから」と表示しているところから見ると、閑静な環境を壊す通り抜け車を忌み嫌っているのかもしれません。すると、「通り抜け車」とは何を指すかが問題です。郵便車や宅配車も通ってもらっては困るのでしょうか? それとも、郵便車や宅配車は通っていいが、自家用車は通ってもらっては困る、ということでしょうか? すると、住宅地の住民の車も通れなくなるではありませんか。住宅地の住民の車と「通り抜け車」とをどうやって区別するのでしょう?

(疑問その3)この道路が、完全な私有地内の道路で、外部の車の侵入を禁止するというつもりならば、外部との間に塀を設け、入口に門番を置くぐらいの配慮が必要ですが、そのつもりはないようです。

このように見てくると、この標識は、住宅地の住民の排他的な考えから出た「要請」だということがわかります。

東京の下町などでは、「この道、通り抜けできます」という標識を持つ路地が多くありました。成瀬巳喜男監督の映画が得意とする街角スナップです。

 「これより住宅地に付 通り抜け車 ご遠慮下さい」という標識と「この道、通り抜けできます」という標識は、全く対照的な、コミュニティ-と外部との係わりを表わしています。外部の人を受け入れるコミュニティ-から外部の人を排除するコミュニティ-への変貌は、戦後日本が、意識的にか、否応なくかは別にして、経験してきた軌跡にほかなりません。(2007/9)

現在、この標識は撤去されています。(2014/1)


競馬改革試案・11

2014-01-23 19:22:23 | スポーツあれこれ

 

(11)中央競馬と地方競馬との融合

これまで、中央競馬について改革試案を述べてきたが、地方競馬についても一言ふれるのが適当だろう。といっても、私は地方競馬を知らない。外側から見た地方競馬について述べよう。

そもそも、競馬はぜいたくなスポーツだ。広大な育成牧場や広大な競馬場、コースを維持・管理する造園作業、高額な競走馬、それをケアする牧場厩務員や厩舎厩務員、などなど、競馬を施行するには膨大な人員と莫大な経費がかかる。地方自治体などがその運営に乗り出したのがそもそもの間違いだ。「競馬はぜいたくなスポーツだ」と割り切り、財政負担を全国規模の大きな団体か機構にまかせるべきだった。

今さら愚痴を言っても遅いが、地方競馬の培ってきたノウハウを生かし、いかに中央競馬と融合するかを考えるべきだろう。地方競馬の培ってきたノウハウとは? ずばり、「ダート競馬」だろう。現在、地方競馬のほとんどの競馬場はダート専用だ。一方、中央競馬では、ダート競馬は芝競馬の付けたしの感を免れない。

ここでは、中央競馬のダート競馬と地方競馬を融合する方策を考えたい。

一例として、12月の沖縄競馬場を全国ダート競馬場として開放するのはいかがであろう?

アメリカのブリーダーズ・カップ・デーのように、年末の1日を日本ダート・レースの祭典として催すのだ。

番組は豪華に、

 日本ダート・クラシック(2000m):GⅠ

 日本ダート・マイル(1600m):GⅠ

日本ダート・スプリント(1200m):GⅠ

日本ダート・二歳優駿(1600m):GⅠ

日本ダート・二歳優駿牝馬(1200m):GⅠ

とGⅠレースを豪華に並べ、さらに、

日本ダート・牝馬(1600m):GⅡ

日本ダート・ステイヤー(2400m):GⅡ

のGⅡレースも同時に開催する。以上は、ブリーダーズ・カップ・デーを真似たもので、日本でもできないことはない。

GⅠレースに登録するためには、中央競馬と地方競馬の指定レースで成績を残すことを求める。

このようにして、GⅠレースのステップ・レースを中央競馬・地方競馬ともに体系化する。

(2014/1)

 


競馬改革試案・10

2014-01-21 19:20:38 | スポーツあれこれ

 

(10)賭式の簡素化

近年、競馬の賭式は増え続けている。馬番連勝複式(馬複)・馬番連勝単式(馬単)・三連勝複式(三連複)・三連勝単式(三連単)・拡大馬番連勝複式(ワイド)。さらに、1日5レースの1着を当てるWin5なる馬券が発売されるようになった。これがよいことだろうか?

従来の賭式を整理する必要がある。

まず、複勝式。(3着までの馬を当てるもの。配当が低い。) ワイド馬券が登場した今は、複勝式の存在価値はないので、廃止する。

枠番連勝複式。(全馬を8つの枠に割り振り、その枠番で1着・2着の組み合わせを当てさせるもの。) 同枠の有力馬がレース前に出走取り消しをした際に不公平が生ずるなどの弊害が指摘されている。馬番連勝式の賭式が整備された今では、枠番連勝複式は直ちに廃止すべきである。

Win5。馬券は1つのレースで完結させるべきで、複数のレースにまたがる賭式は邪道で、廃止する。

併せて、単勝式の払い戻し率を大幅にアップするなどの改善を日本中央競馬会に求めたい。

(2014/1)

 


競馬改革試案・9

2014-01-19 19:18:46 | スポーツあれこれ

 

(9)年間レース開催日程

冬競馬(1月・2月):

 1月:沖縄(ダート)・高知(ダート)

 2月:沖縄(ダート)・高知(ダート)

春競馬(3月-6月):

 3月:東京・阪神・沖縄(ダート)

 4月:新潟・京都・高知(ダート)

 5月:東京・阪神・中京(ダート)

 6月:新潟・京都・中京(ダート)

夏競馬(7月・8月):

 7月:札幌・函館(ダート)

 8月:札幌・函館(ダート)

秋競馬(9月-12月):

 9月:新潟・京都・中京(ダート)

10月:東京・阪神・中京(ダート)

11月:東京・京都・高知(ダート)

12月:東京・阪神・沖縄(ダート)

障害レース:

 週1回、水曜日に開催。1ヶ月単位で中山競馬場と小倉競馬場を持ち回る。

この日程によると、芝競馬場の開催が延べ18月、ダート競馬場の開催が延べ14月で、芝・ダート比率は、56対44。 (2014/1)

 


競馬改革試案・8

2014-01-15 19:16:30 | スポーツあれこれ

 

(8)競馬場の統廃合

現在、中央競馬の競馬場は全国に10ヶ所ある。シーズン制の導入やダート競馬の拡充を実現するため、思い切った競馬場の統廃合を提案したい。

まず、現行の芝・ダート混用を止めて、競馬場ごとに芝かダートに特化させる。現行の競馬場は芝コース優先のコース設計で、そのしわよせがダート・コースに及んでいる。

冬競馬のために、温暖の地(沖縄や高知など)のダート・レース専用の競馬場を新設する。

芝のレース専用の競馬場として、東京・新潟・京都・阪神の各競馬場を割り当てる。(新潟競馬場を主要競馬場に格上げする。)

ダート・レース専用の競馬場として、中京競馬場と沖縄競馬場を割り当てる。(中京競馬場で春のダート競馬の総決算日を開催し、沖縄競馬場で秋のダート競馬の総決算日を開催したらいかがか?)

夏競馬のために、札幌競馬場と函館競馬場を割り当てるのは従来通り。

では、中山・福島・小倉の競馬場はどうするか?

中山競馬場と小倉競馬場は障害競走専用の競馬場にする。(障害競走にそれだけ需要があるかどうか不透明だが、存続させるのであれば、専用の競馬場と専用の騎手を用意して臨むべきだ。)

福島競馬場は廃止する。        (2014/1)


競馬改革試案・7

2014-01-13 19:14:34 | スポーツあれこれ

 

(1)ダート競馬の拡充

日本中央競馬会に問い合わせたところ、中央競馬における芝のレースとダートのレースの比率はほぼ50対50だという。このデータには驚いた。事前の予測では、芝のレースの比率が圧倒的に高いと思っていたからだ。

一方で、次のようなデータもある。

 重賞レースの比率: 芝88対ダート12

 GⅠレースの比率: 芝91対ダート  9

 つまり、格の高いレースでは芝のレースが圧倒的に多い。芝のレース優先の考え方がはっきりと出ている。この考え方を改めていかねばならない。

ヨーロッパの競馬は芝のレースが主体で、アメリカの競馬はダートのレースが主体だといわれている。このように、芝のレースとダートのレースはそれぞれの特徴を持ち、それぞれが興味深いレースなのだ。「ダート競馬の拡充」とタイトルに書いたが、正しくは「重賞レースやGⅠレースにおけるダート競馬の拡充」と表現しよう。  (2014/1)


競馬改革試案・6

2014-01-09 19:00:35 | スポーツあれこれ

 

(1)距離体系の整備

競馬場の立地などの制約で、コース設計が決まる。このことを承知の上で、距離体系の整備を提案してみたい。

中央競馬では、1000mから3600mまで、様々な距離のレースが実施されているが、その中に「基準距離」を設定したらどうだろう。

私の考える基準距離は:

 1200m – 短距離(スプリント)

1600m – マイル

2000m – 中距離(クラシック)

2400m – 長距離

3歳の三冠レースから古馬の重要レースまで、GⅠレースはすべて基準距離で実施する。これにより、馬の距離適性を測るデータが整備され、種牡馬の距離適性も容易につかめるようになる。また、外国の競走馬との比較も従来より容易になろう。現行の有馬記念(2500m)や宝塚記念(2200m)は距離変更が求められる。

基準距離以外はGⅡ以下のレースに適用すればよい。例えば、新潟競馬場の直線1000mのアイビス・サマー・ダッシュとか東京競馬場の1800mの毎日王冠など、個性的レースはファンの歓迎を受けるはずだ。このような個性的レースを数多く作り出せばよい。 (2014/1)


競馬改革試案・5

2014-01-07 18:59:04 | スポーツあれこれ

 

(5)レース体系の改革

すでに、レース体系の議論に入りかけているが、ここでは、とくに、GⅠレースのレース体系について考えてみたい。

3歳戦については、すでに述べたように、春競馬・夏競馬で牡馬・牝馬の三冠レースを終えるようにしたい。また、ダート競馬の三冠レースを新設したい。

牡馬については、三冠レースの距離を1600m・2000m・2400mとして、現行の3000mの菊花賞を廃止する。牝馬については、三冠レースの距離を1200m・1600m・2000mとして、現行の2400mのオークスを廃止する。

近年、短距離向きの種牡馬の人気が高く、長距離向きの種牡馬が減少している。これは世界的傾向のようだ。(その合理的理由はわからないが。)短距離重視・長距離忌避の考えが馬主・調教師に広がっているからだ。批判の矢面に立っているのが、秋競馬に開催される菊花賞(3000m)で、そのレースを回避して、天皇賞・秋(2000m)に向かう3歳馬が多くなっている。また、牝馬については、2400mのレースを走らせるのは過酷だという声が多くある。  (2014/1)

 


競馬改革試案・4

2014-01-05 18:57:05 | スポーツあれこれ

 

(4)春競馬・夏競馬・秋競馬の改革

競馬にシーズン制を導入するとすれば、以下のような区分けは異論ないだろう。

  冬競馬:1月・2月

  春競馬:3月・4月・5月・6月

   夏競馬:7月・8月

   秋競馬:9月・10月・11月・12月

とくに、秋競馬の改革が必要だろう。

現在は、秋競馬に3歳限定戦(菊花賞・秋華賞などのGⅠレースや3歳未勝利戦など)が組まれているが、これを廃止する。3歳三冠レースはすべて春競馬に組み入れる。4月・さつき賞、5月・ダービー、6月・菊花賞代替レース。4月・桜花賞、5月・オークス、6月・秋華賞代替レース。また、ダート競馬による3歳三冠レースを新設し、春競馬と夏競馬の期間中に、1200m・1600m・2000mのGⅠレースを施行する。

秋競馬は3歳馬と古馬(4歳以上の)との混合戦および2歳戦にする。

とくに2歳戦の拡充に意を用いるべきだ。すでに、日本中央競馬会の発表した2014年のプログラムでは、秋競馬における2歳戦の拡充が謳われている。その背景には、競走馬の育成の飛躍的進歩がある。牧場における育成技術が進み、競走馬として「仕上がる」のが早くなり、それだけ、競走馬としてデビューするのも早くなっている。今では、6月に競走馬としてデビューする2歳馬が多くなっている。この傾向を反映すべく、日本中央競馬会は秋競馬における2歳戦の拡充に踏み切ったわけだ。これは、ヨーロッパにおける競馬番組の組み方を真似たものといわれている。そうであれば、秋競馬に3歳限定戦を残すのが不自然であることがわかろう。(2014/1)

 


競馬改革試案・3

2014-01-03 18:53:32 | スポーツあれこれ

 

(3)冬競馬の改革

最大の見直し対象は冬競馬だ。

本来なら、冬季は霜などで路面が凍結しやすく、競馬の開催が危険になるので、冬場の競馬は休催にするのがよい。ヨーロッパの競馬場では、冬場を休みにあてている競馬場が多くある。

しかし、競馬関係者の生活がある、という声もあろう。

そこで考えたのは、冬場に開催する競馬を限定的にする案だ。

それは:

(1)ダート競馬に限定する。(芝馬場を保護するため)

(2)下級条件戦に限定する。

(3)賞金上位の騎手を除外して、賞金下位の騎手に限定する。

(4)賞金は他の季節に比べて抑制する。

(5)温暖の地で開催する。沖縄・高知など。

このようにして、冬場は、上級馬・賞金上位の騎手は休みにあててもらい、下級馬や賞金下位の騎手の生活救済競馬の色彩を持たせるとよい。

こうして、春競馬は、冬場を休養にあてていた馬と冬競馬で飛躍を見せた馬との対決の場とすることができる。                                   (2013/12)


将棋愛好会の3年・8

2014-01-01 07:15:06 | 将棋二段、やりくり算段

 

(8)愛好会の解散

常々、マナーの良さを保つ将棋愛好会の運営を心がけていましたが、次第にほころびが目立つようになりました。上記(2)で述べたような悪いマナーに加え、出・欠席の連絡をしない、訳もなく毎回遅刻する、などの事象が常態化しました。

それで、思い切って将棋愛好会を解散することにしました。ちょうど、NPO法人の運営が忙しくなり、将棋愛好会に割く時間が少なくなりかけていたことも動機の一つでした。

そして、悪いマナーの人が入り込めない新しい愛好会を作ることにしました。その話はまた別のコラムで。                                   (2013)