(11)中央競馬と地方競馬との融合
これまで、中央競馬について改革試案を述べてきたが、地方競馬についても一言ふれるのが適当だろう。といっても、私は地方競馬を知らない。外側から見た地方競馬について述べよう。
そもそも、競馬はぜいたくなスポーツだ。広大な育成牧場や広大な競馬場、コースを維持・管理する造園作業、高額な競走馬、それをケアする牧場厩務員や厩舎厩務員、などなど、競馬を施行するには膨大な人員と莫大な経費がかかる。地方自治体などがその運営に乗り出したのがそもそもの間違いだ。「競馬はぜいたくなスポーツだ」と割り切り、財政負担を全国規模の大きな団体か機構にまかせるべきだった。
今さら愚痴を言っても遅いが、地方競馬の培ってきたノウハウを生かし、いかに中央競馬と融合するかを考えるべきだろう。地方競馬の培ってきたノウハウとは? ずばり、「ダート競馬」だろう。現在、地方競馬のほとんどの競馬場はダート専用だ。一方、中央競馬では、ダート競馬は芝競馬の付けたしの感を免れない。
ここでは、中央競馬のダート競馬と地方競馬を融合する方策を考えたい。
一例として、12月の沖縄競馬場を全国ダート競馬場として開放するのはいかがであろう?
アメリカのブリーダーズ・カップ・デーのように、年末の1日を日本ダート・レースの祭典として催すのだ。
番組は豪華に、
日本ダート・クラシック(2000m):GⅠ
日本ダート・マイル(1600m):GⅠ
日本ダート・スプリント(1200m):GⅠ
日本ダート・二歳優駿(1600m):GⅠ
日本ダート・二歳優駿牝馬(1200m):GⅠ
とGⅠレースを豪華に並べ、さらに、
日本ダート・牝馬(1600m):GⅡ
日本ダート・ステイヤー(2400m):GⅡ
のGⅡレースも同時に開催する。以上は、ブリーダーズ・カップ・デーを真似たもので、日本でもできないことはない。
GⅠレースに登録するためには、中央競馬と地方競馬の指定レースで成績を残すことを求める。
このようにして、GⅠレースのステップ・レースを中央競馬・地方競馬ともに体系化する。
(2014/1)