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(6)鉄道の旅
ミュンヘンのノイエ・ピナコテークは、主に19世紀の美術品を展示している。一通り観て回ったが、1時間半で済んだ。5年前のアルテ・ピナコテークで5時間かかったのに比べると、楽だった。私の好きなフェルディナン・ホードラーの作品が2点あった。この秋、国立西洋美術館で「フェルディナント・ホドラー展」が開かれるので、いい予習になった。また、スイスの画家セガンティーニの秀作を1点見ることができた。
バイエルン州立歌劇場では、ほかに、ロッシーニ『ウィリアム・テル』を聞いた。3幕を通しで上演し、2時間10分。開始は午後6時、カーテン・コールもなしだった。この日のサッカーのワールド・カップ決勝戦に配慮して、早めに切り上げたか?
ホテルに帰って、ロビーでワールド・カップ決勝戦を観戦した。ドイツが優勝したが、素人目には凡戦に写った。周りの人に「おめでとう」と声をかけて部屋に戻った。表の道路からは、夜中遅くまで、地元の若者の嬌声が聞こえてきた。
翌朝、ミュンヘンからデブレツェンまで大移動の旅に出た。
ミュンヘンからブダペストまでは、以前のオリエント急行の軌跡をたどること7時間半。1等を奮発した。鉄道の旅は快適だったが、NMさんに災難がふりかかった。詳細は略す。
ブダペストの東駅から西駅にタクシーで移動し、ブダペストからデブレツェンに向かう。2時間半の予定。ところが、デブレツェンに到着する寸前で、列車が枕木か砂利に乗り上げたような音を発して停車してしまった。同行3人は顔を見合わせた。「3人だから不安は薄らぐが、1人だったらどうしただろう」と異口同音に話した。結局、列車は1時間半遅れでデブレツェンに到着した。長い旅だった。長すぎる旅を計画したことを反省した。ITさんはさぞ疲れただろう。
(2014-08-16)
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