そろそろこの話を持ち出してみようと思う。
今年の夏は梅雨明け前から猛烈な暑さに見舞われ、梅雨明けも早かった。しかし、梅雨明け後は、台風が襲来したり、長雨が続いたりと、不順な気候が続いている。
その中で記録した首都圏のセミの初鳴き日は次の通りだ:
7月11日 : ニイニイゼミ(平年並み)
7月18日 : ミンミンゼミ(平年より5日早い)
7月22日 : クマゼミ(首都圏でも観測されるようになった)
7月25日 : ヒグラシ
おやおや、アブラゼミはどうしたのだ。一向に鳴かないではないか?
首都圏のセミの中では、アブラゼミは最もメジャーなセミだったはずだ。その個体数はミンミンゼミの5倍ほど。ミンミンゼミから2日ほど遅れて初鳴きを記録し、以後は、まったくうるさく夏を支配するのがアブラゼミのはずだ。
それが、今年は鳴かない。今のところ、一匹も視認もしていない。
こんな異変は経験したことがない。
ただし、ここ5年間ほど、アブラゼミの勢いにかげりが見えていることは確認している。しかし、まったく鳴かないし視認もできないなどという事態は考えられないことだ。
この異変を世間はどう思っているのか?
今のところ、メディアなどで、この異変が報道されていない。昆虫学の識者の見解も目にしない。まったく不思議なことだが、事態を見守るしかないのだろうか? (2011/7)