久しぶりに鶴田町の山田温泉でひとっ風呂浴びてきました。平日の昼前という時間帯に訪問したためか、いつもは多くのお客さんで賑わっているこの温泉も、この時ばかりは閑散としていました。
旅館も兼業しており、立派な宿泊棟が浴場棟と並んでいます。
玄関に設置されている券売機で料金を支払い、プラスチックの券を受け取ります。玄関入って右が番台で左が浴室、奥が休憩スペースとなっており、青森県の公衆浴場らしく番台の前ではいろんなおつまみの類が販売されていました。
これまた青森県の公衆浴場らしいごくごく普通の脱衣所。室内にはコインロッカーが置かれていますが、すべてのボックスで鍵の部分が抜き取られており、ロッカーとしては使えない状態でした。
脱衣室内にはいろんな手書きイラスト類が掲示されており、これらを見ているだけでも結構面白かったです。画像左(上)は「山田温泉音頭」。替唄作詞した女の子の年齢が11歳と書かれていますが、小学生でこんな民謡調の詞が書けるだなんて、おそるべき才能ですね。画像右(下)は鶴田町の知名度を全国区にした(かもしれない)「ツル多はげます会」に関するもので、上は「はげます会」の幹事長である竹浪さんが取り上げられた北東北限定の雑誌『rakra』の記事の切り抜き、下は七福神と手を取り合いながら一緒に踊る「はげます会」のツルピカ爺さんたちを描いたイラストです。ピカピカというかホノボノとした、やんわり明るい雰囲気ですね。
こちらはマナー啓蒙のイラスト。絵のタッチが音頭と一緒なので、同じ方が描いたのでしょうね。丸い柔らかなラインが印象的な、ほのぼのとした作風に、思わずこちらも目尻が下がります。
浴室のレイアウトも青森県の標準的な公衆浴場スタイルそのもので、中央に大きな浴槽が据えられ、その周りの三方を洗い場が囲っています。また奥の上部壁面には、たくさんの風船が繋がれた気球で空を飛ぶ妖精のような子供たちのメルヘンチックな壁絵が描かれています。
洗い場には青森県らしく押しバネ式カランと固定式シャワーのセットがズラリと並んでいますが、シャワーのうち半数が壁に直付け、残り半数がホース付となっており、この2種類が交互に配置されています。なおお湯は源泉が出てきます。
浴槽は二分されており、中央の仕切りから両方へ向けて薄い山吹色で透明のお湯がふんだんに注がれており、いずれの槽からも惜しげもなく溢れ出ています。湯口の奥の方には布が被せられていましたが、その目の粗さゆえに湯中の固形物はスルーしてしまうでしょうから、湯の華キャッチャーとして果たしてどれだけ役に立っているかは不明です。
手前側(脱衣室側)の小さな槽には水色系のタイルが貼られているために、お湯はやや黄緑色っぽく見えます。湯加減は42℃くらいでしょうか。一方、奥側の大きな槽は赤系タイルであるためお湯はワインレッドを帯びているように見え、結構熱めの44℃くらいのお湯が張られていました。味としては出汁がほんのり効いた塩味と表現したら良さそうな津軽平野らしい食塩泉の味でして、お湯に鼻を近づけるとガスのようなアブラ臭と化石海水みたいな匂いが混じっているように感じられました。また食塩泉らしいツルスベ浴感が明瞭で、湯上りはとても火照りました。
青森県の温泉銭湯の教科書のような設備を有する、掛け流しの温泉が嬉しい浴場でした。
小泉温泉(再分析)
ナトリウム-塩化物温泉 65.2℃ pH7.92 湧出量測定不可(動力揚湯) 溶存物質5.761g/kg 成分総計5.761g/kg
Na+:1941mg(95.00mval%),
Cl-:2605mg(83.13mval%), HCO3-:606.3mg(11.25mval%),
H2SiO3:231.4mg,
JR五能線・陸奥鶴田駅より徒歩10分(約1km)
青森県北津軽郡鶴田町大字鶴田字小泉460-6 地図
0173-22-6666
6:00~22:00
350円
ドライヤーあり、ロッカーは故障中? 入浴道具の販売有
私の好み:★★
李はアワアワしてますよ。比較的わかりやすい場所にありますから、たぶん迷わず行けるかと思います。
山田温泉の近所で面白い温泉といったら、アブラ臭が強い「あすなろ温泉」なんていかがでしょうか。個性が強いので好き嫌いが分かれるかと思いますが、アブラ臭が好きな方でしたらメロメロになること必至ですよ。